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タイトルに惹かれて手に取った。生物学の専門的な内容が平易に書かれているとは思うが、高校時代生物を選択していなかったためか、理解できないところが多かった。しかし、専門的ではない話は読みやすく、興味深かった。
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自然に発生した有機物が、もとから持っている「増える」という性質に従って増えた結果が、現在の人、虫、草花なのではないだろうかと空想する。死ぬのも効率よく増えるための仕組み。生にも死にも大した意味などないのかもしれない。
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面白いというか興味深い本です。
生物としての死を考えることから、人としてどう生きていくかを考える機会を与えてくれる本です。小林せんせの考え方が興味深いので他の著書も読もうと思います。
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ゲノムの変異蓄積によるガン化を避けるための細胞の入れ替えが追いつかなくなるのが老化。生き残るための「変化と選択」のための「試作品作り」→「多様性」。親は子孫より多様性の点で劣っているので、子より先に死ぬようプログラムされている。「個性」という多様性を損なわないための社会全体の多様性(個性)も対戦。多様性を持つ生物が生き残る確率が高く、そのために生物は多様性の面で優れる子孫を生かす、そのために死がある。と理解しました。
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なぜ「死」があるのかを生物学を通じて考察していくもの。生物の進化の過程から変化と選択の為に死ぬプログラムがあると言う。生物が生物たるために死があるのだなと感じた。それが答えというより、そうなってきたという事。極度に死を恐れず、生物としての多様性を理解し生きていきたい。
自然の領域を超えたテクノロジー、AIが与える影響の問題提起もあり。地球の物質から出来ている限り、それもまた生物の進化と言えるのだろうか。哲学的。
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生物学的に死を解説した本。
なので死生観が変わるというよりも、人間も進化の歴史の中で獲得したプログラムの上にいる生物に過ぎず、増えるため・生きるために持っている機能の中に死という仕組みがある、ということがわかった本。
情緒的な視点で「死」をどう捉えるのか、はこの本の対象外。そういう本はもうたくさんあるか。
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ここからは巻末のAIについての感想。本書の数%しかない部分に対するコメントです。
ラストに"死なないAI”と"死ぬ人間”について考察がある。ここで仮定されているAIはシンギュラリティを迎え人間を超えた知能を持つもの。著者はAIによって人間が人間らしくなくなると恐れを抱いているようだが、人間が人間よりも優秀なAIを生み出せたら、もうそれは人間が進化したと考えていいのではないか。
もしAI自身が子AIを生み出せるようになれば、もうそれは生命と言っていいだろう。
ここまで来るとSFだが、巻末のAIを憂慮する指摘はそれくらい突飛である。
それに、今の人類も進化の到達点にいるわけではない。人間の世代交代の速度と技術の進歩による生活環境の変化が全く釣り合っておらず人間の機能と環境がずれている。
なのでいずれ遺伝子操作等によって人間を改良していくことになるだろう。これは人間を超えたAIを考えるよりもはるかに身近なテクノロジーだ。
AIの心配は杞憂であると思う。
(2023年3月 追記)本書読了時は「AIの心配は杞憂であると思う」と考えていた。昨今のAIの進化は目を見張るものがあり、全く杞憂ではない。恐怖すら覚える。
AIが新しいAIをプログラムするのも遠くなさそうだ。
対して人体の遺伝子操作は全く耳にせず私の予測を見誤っていた。
ただ、知性と生命を兼ね備えた、昔の映画で見るようなAIが誕生したらそれは人間の進化した先だという考えは変わってない。何が知性で何が生命なのか哲学的でもはや曖昧だが。
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死のシステムとその意味を生物学的に、進化という脈絡において解明してくれる。その意味を理解した上で、自分の一生は長い進化の時間軸においてはほんの一瞬の出来事であるが、どのように生きていったら良いかを考えてみるのも良いかも。
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「生物」という単語を、生物の一個体、ではなく、「国」、とか、「生物の種」、に置き換えても読める。
○○はなぜ死ぬのか、死ななければならないのか。日本人のテロメアはもう短いのか、それに気づいて抗うことはできないのだろうか。
最終章に「ヒトの未来」という節があるけれど、ちょっとはぐらされた感じでした。
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遺伝子に組み込まれた「死のプログラム」の意味とは?
■主な内容
・私たちは、次の世代のために“死ななければならない”
・恐竜が絶滅してくれたおかげで哺乳類の時代が訪れた
・宇宙人から見た「地球の素晴らしさ」とは
・地球上で最も進化した生物は昆虫である
・遺伝物質DNAとRNAの絶妙な関係
・「死」も、進化が作った仕組みである
・ヒトだけが死を恐れる理由
・"若返る"ベニクラゲの不思議
・超長寿のハダカデバネズミは、なぜがんにならないか
・ヒトの老化スピードが遅くなっている理由とは?
・「若返り薬」の実現性
・少なめの食事で長生きできる理由
・老化細胞は“毒”をばらまく
・テロメアの長さと老化は関係ない?
・生物学的に見ると、子供が親よりも「優秀」なワケ
・ヒトが生きる目的は、子孫を残すことだけではない
・“死なないAI”を生み出してしまったヒトの未来
・有限の命を持つからこそ「生きる価値」を共有できる
――生命の死には、重要な意味がある。
第1章 そもそも生物はなぜ誕生したのか
第2章 そもそも生物はなぜ絶滅するのか
第3章 そもそも生物はどのように死ぬのか
第4章 そもそもヒトはどのように死ぬのか
第5章 そもそも生物はなぜ死ぬのか
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書店の新書コーナーで見つけて購入。
生物をあまり勉強してこなかったので、苦労したところはたくさんあった。テロメアとか。まだよくわからない。
でも、面白いところはたくさんあった。
「死」が、進化した生物の作った仕組みの一つであるというのは、新しい発見。
細胞の老化が「がん化」しないためというのも面白いし、老化しない生き物の存在も初めて知った。
多様性や生きる尊さにつなげているけれど、たとえばこの知識が違う時代に発見されていたら、また都合のいいように解釈されるんだろうな、と、ふと思った。
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なぜ、生物(=人間)は死ぬのか?
ということを生物学の観点で説明してくれるんだけど、そこにエモいエッセンスも散りばめられていてイイ。
所々に遺伝学について専門的な解説もあるけど全体的には読みやすくて、久しぶりに読み応えのある新書でした。
福岡伸一さんの「生物と無生物のあいだ」を再読したくなりました。
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理解があっているかはわからないが、ざっくり言うと、変化と選択という進化の流れの中で、現在存在する生命は何らかの優位性があるから残ってきており、寿命があることもそれが多様性を獲得していくために有利だったから、ということか。
本書で最も面白いと思ったのは、本論ではないのだが、ヒトの色覚に関する遺伝子は変化しやすいということである。騒動組換えというらしい。
もともと色をどう感じるかということには個人差がある、というか自分が赤だと思っている色の質感が他の人にも同じように感じられているかは疑問に思っていたのだが、そもそも色をとらえる遺伝子にかなりの多様性があるようなのである。そうなると視覚で捉える世界というのは人によってけっこう差があるのかもしれない。
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生物の死とは変化と選択が繰り返される。これは生物の事だけではない。企業も組織もビジネスも国家もすべて当てはまるという意味で奥深い。たいていの生き物はプログラムされた積極的な死に方をするというところに死は悲壮的なものではなく良いものだという考えに変わってくる。生まれるのは偶然、死ぬのは必然、自己複製で生命誕生、変化と選択、RNA:自己複製や編集、50回分裂すると細胞は死ぬ、生き物が死ぬのは多様性のため、生き物は有限だから価値がある等考えさせられる一冊であった。
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生物は長い時間をかけ進化してきたから、連続性という意味で捉えれば死を理解するのは簡単だ。細胞の老化を促進させることは、多様性を獲得しより良い遺伝子が残っていくのに合理的な仕掛けであることがよく分かった。
死は避けられず、しかし決して後ろ向きなものではない。本書を読んで、今生きていることをもっと楽しもうと少し明るくなれた。
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進化やに関する本やLIFE SPAN, WHAT IS LIFE?を読んいるので予備知識があったものの、専門的な内容が所々あり、なかなかイメージがつきにくい部分があった。
ヒトも太古の昔に発生した原始生物の子孫で、環境に適合して存続してきたことは、どの生物の細胞にも共通してある遺伝子が、ヒトの遺伝子にも残っていることからわかる。
生き物にとって死とは進化、つまり変化と選択を実現するためにある。死ぬことで生物は誕生し、進化し、生き残ることができた。生き物にとって重要なのは、多様性。
科学的な視点では、細胞の劣化とがん化を防止するために細胞死する事がプログラムされており、それが進むと死に至る、また進化の中でその生命システムが残っていること自体に意味があるようだ。
最後の「ヒトの未来は」、それまでの科学的なアプローチではなく、作者の希望や予想が書かれているけど、少し物足りなさを感じた。