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「生物はなぜ死ぬのか?」といった根源的な問いに生物学的に答えた話題本。生物の誕生から、生物が絶滅する意味、様々な生き物の死にざまをとおして「死」について語られる。内容は難しい部分も多いが、アンチエイジングまわりの話だったり、「宇宙人はいるのか?」などなど、コラム的なおもしろ話も差し込まれているので、飽きずに最後まで読むことが出来た。読むと死生観が変わる人もいると思う。
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「体細胞は50回分裂すると死ぬ」って。。。そうなんだ。
時々、専門的な”仕組み”の記述があって、そこはちょっと読みにくかった(ほぼ理解できない)のですが、それ以外のお話はとてもわかりやすく、生物学のみならず、いろんな視点で生物の進化や「死」に至るあれこれが語られていてとても面白い。既に”55歳”を過ぎている自分を再認識! キーワードは「ターンオーバー」。
最後は、現代の社会問題やAIへの警鐘も取り上げらえて、なるほどと思わせる良本、さすがのベストセラーでした。
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『多様化と絶滅』≒『変化と選択』のおかげで、現存の生き物が誕生し現在に至っている。『進化が生物をつくった』、現存する生物はたまたま生き残ったということ。
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興味深かった点。
①「変化と選択」。生物が死んだ際の分解物が新しい生物を育てる糧となる。このターンオーバーを繰り返し、変化の中で特定のものが生き残るという。
➁親ではなく子が生物的に選択されるのは、有性生殖では親のほうが子よりも多様性が高いため。生物が死ななくてはならないのは多様性を保持するためである。
私達は利他的に死ぬらしい。
生物多様性の重要性は理解できた。それを破壊しているのは我々人類でもある。後半に出てくる生物学的な機構を保持するための研究やAIの及ぼす影響も注目だと感じた。テクノロジーが生物の多様性を保持できるのか、はたまた別の副作用を産んでしまうのか。人類の叡智が試されるのだろう。
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DNA、染色体、遺伝子と、生物が死ぬ理論以前に、生物が存在する仕組みの段でほとんど理解か及ばぬのは情けない。まあ、使い慣れない脳細胞を酷使するならば、活性酸素が排出され、タンパク質を酸化させて寿命が縮む可能性あり。ましてや55歳を過ぎるとゲノムの傷の蓄積量が限界を超え、病気との闘いになるという。あと、栄養の摂取量を減らすことが延命に通じるようで、耳の痛い証しのオンパレードだ。と、今さら手遅れの現実を認識させられるも、最後に記された不死知能AIと、死を必然とする生命体との将来の関わり方の考察、お見事でした。
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素晴らしい、大変面白く、勉強になりました。
再読しようと考えてます。
生物学は、哲学の回答だな、と考えます。
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名著の予感。サイエンスを越えた人生如何に生きるべきかにも踏み込んだ奥行きのある一冊。
生物の進化から、生物の死が何故必要か、その意味についてを段階的に考察していく一冊。
「死を受け入れよう」といったような一元論に陥らず、死への恐怖や喪失感にまでも踏み込んでいるように思う。
生態系、進化論など分かりやすくまとまった良著である。
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導入が分かりやすく、語り口も平易で一気に読めた。しかし、ところどころ(多々?)、細胞、遺伝子、タンパク質云々の話が続き、そのあたりの理解は全く困難。変化と選択が繰り返され、今の生物ができている、いまの生物が有する特徴はその変化と選択の結果、という説明は、進化論でも語られていることであろうが、その概念を分かりやすく説明してくれていると思う。タイトルである、生物はなぜ死ぬのかの結論については、分かったような分からないようなで、再読しないと私には理解できない。最終盤で、人の社会への応用やAIについても触れられているところは、その結論としての提言自体には既視感があるが、生物学者であり、本書において変化と選択を論じてきた筆者が言うと、説得力を持つ。ひとまず評価は保留。
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結論に子供の多い家庭への公助が多いとなっていたが、そこまでの道筋が面白かった。なるほど、そういう導き方もあるのか。色々な生物を例に取って、遺伝子などの知識も交えつつ(生物や遺伝子の基礎的な勉強をしていれば理解できる程度)人間の生の始まりと終わりについて説いている。面白い講義を聞いているみたい。面白く、すぐ読み終えてしまった。再読すると思う。
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とても筋の通った本、というか主張の通った本というか、演繹的に話が展開されていて、理解しやすかった。生物はなんで死ななきゃいけないか、生物はどうやって進化してきたか、生物の授業の復習にもなった。
それらを理解した上であれば、著者がAIに対して危惧する理由も、とても納得できるものであった。
軸がしっかりしていて主張の強い本は、読んでいて面白い。ランダウ=リフシッツの力学の本を読んでいるような感じ。
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死ぬことも、生物の「進化」の要素の一つというのは、なるほどと思った。
その他、生物学的な見方・考え方を学ぶ。死に方の二種類なんていうのもそうだ。
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生物は非常に稀な偶然から生まれ、DNAの変異により多様に分岐し、そして、環境に適合したものが生き残ったことを進化と呼ぶ。そして、生物が死ぬということは、そのこと自体も進化の中で残ってきているのだから、生物が死ぬことにも進化上の意味がある。といったことが様々な生物の生態やDNAレベルの発見も含めて説かれている。著者によれば、その1つの答えはターン・オーバーということになるのだろうか。
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https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000351419
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哲学的なタイトルですが中身は生物学からみた人間の寿命について。
興味深いテーマでした。
「人は必ず死ね」当たり前のことですがこの事実に正面から向き合って生きていくのか、目を背けて生きていくのかでは全く違う人生になりそうですね。
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学問的な細かい知識は深く読み込むまでいっていませんが、おおまかな進化の一般論部分は授業や雑学として知っているレベルでした。
それを復習しつつ、様々な生物の「死に方」を紹介されており非常に興味深く読めました。
「死に方」まで含めて進化の結果なのだと。
最終章ではハダカデバネズミに倣って長寿命化のために人間社会が制度を取り入れるとすると、としていくつかの案を提言されてましたが、これも興味深い内容でした。