投稿元:
レビューを見る
修羅場ならではの「情」と「理」の理解が進む。
ピンチの時に読む本だが、平時でもやれる事があると分かる(今は、平時も有事の気持ちでやることが大事)。
リーダーに必要なのは、「主観的な眼」と「客観的な眼」の両方を持つこと。
それに加えて、「数字」や「ファクト」に基づいて物事をフラットに見ること。
リーダーとして、意思決定の決断理由を部下に伝えられること。
そして、リーダーとして経営トップになったつもりで考え抜くこと。
最後は、修羅場とは自分にとっての【正義】【価値観】が問われる「踏み絵」である。
自分の【軸】を持つことが大事である。
投稿元:
レビューを見る
正直に言って,平和な状況であればそんなに問題にはならなかったのかもしれないけれど,残念ながらそうもいかず,タフさがほしいと思って手にとった本。30のケーススタディという形式とっているのでオムニバスっぽく思うかもしれないけれど,通して読むと著者の骨太の主張が伝わってくる。冒頭すぐに書かれている「「自分の上司は何を正解と考えているか」を探ることばかり考えている」というところにタフさを発揮できずに苦労した要因の一つを感じた。サブタイトルにもある令和を生き抜くために大事なものは何か。それはそもそも大事にしたいものは何かを見つめ直すことから始まるのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
・新しい時代に求められるリーダーシップを発揮するには、何事においてもポジションをとる習慣を付けること
・ 双方を知る人間が互いにわかる言葉に「翻訳」して伝えることが重要
・ 明らかな暴走は内部からではなく外部を利用して忠告してもらう
・ ミドルリーダーが判断軸とすべきは、「事業の長期的・継続的な成長につながるか」
・ まずは「自分が社長だったら」と考える。そのうえで、「批判」ではなく「提案」でけんかする
・ 部下の中にもヒエラルキーがある
・ 人材は過去の業績ではなく「未来の可能性」を評価する
・ 本当に優秀なプロジェクトマネージャーとは、「すべて自分で抱え込む」人ではなく、「誰のてを使ってでも成果を出す」「何が最適なのか、優先順位付けが明確にできる」という人
・ 自分の好き嫌いでも周囲の評価でもなく、「アウトプットの最大化」の視点から選ぶ
・ 失敗した部下に「誰もが通る道」「ここからの学びが大事」と婉曲に未熟さを感じプライドを捨ててもらう
・ 日常生活においても「自分はこう思う」というポジションを明確にして、「素早く意思決定する」ことを習慣化する(食べたいものなど)
・ なんのもんだいもなく働けるという状況を、幸運で特殊なことだと思うべきなのです。そして、あらがえない人生のハードルが現れたとき、それに対していかに柔軟に対応できるか。人生は結局ケセラセラだ、と思える人が強いのです
・ ピンチを「自分の価値を見直す」機会に
・ トラブル対応は、まず現在わかっている情報をすべて公開すること。サービス責任者として顧客への忠実義務を選択できるかが重要
・ 数字とファクトを用意し、徹底的に抗戦する
・ 修羅場におかれた際には、書き出し、「自分でコントロールできること」と「自分ではコントロールできないこと」に分ける
投稿元:
レビューを見る
自分に実際に起こりそうだなあと思えるケースほど、客観的にものを考えられてないと実感(逆に、自分との関係は薄いなと思ったケースほど、自分で考えた解決策が、冷静で合理的な筆者の解説とほぼ一致する)。
修羅場の混乱下でも、自分に都合のいいことだけ目を向け、バイアスのかかった判断をしてはならない(但し実際にこれをやり抜くのは難しい)ということですね。
投稿元:
レビューを見る
修羅場の切り抜け方を、30の事例から検討した本。それは理想論では?と言うものもあったが、なかなか興味深い内容が多かった。自分の仕事の中でも修羅場が多いが、その際は神様のテストが降ってきたと思って粛々と対応することにしている。
人間誰もが何らかの修羅場を経験する様になっており、それを乗り越えて強くなっていくものだと思っているので、今後も経験するであろう修羅場を一つずつ乗り越えて成長していきたい。
投稿元:
レビューを見る
著者はIGPIのパートナーの木村氏。過去に出版された「ダークサイド・スキル」も読みましたが、参考になった記憶があります。
感想。面白かった。修羅場の一端を疑似体験できた気がします。修羅場の突破方法に正解はないと思うのですが、経験値がモノをいう部分もあるだろうし、参考になりました。
備忘録。
・過大な目標が課された時に、「みんなで頑張ります」は、「みんなで沈みます」になりかねない。みんなで材料を積み上げることが空箱を積んでるだけになっていると、それは問題の先送りに過ぎない。
・改革派二代目息子社長と、保守的な古参社員のどちらについていくか。それは人で選ぶのではなく、「事業を成長させていくために何をするべきか」にフォーカスして考える。その結果二代目の考えが正しいと思うなら、翻訳者となって古参社員とコミュニケーションを買って出る。
・終身雇用&年功序列時代なら、上の言うことを聞いていればそれなりの役職をもらえたが、もうそんな時代ではない。波風立てて、自分で決めて、リスクをとってやり抜いた人が力を高めて、どこかで評価される。
・リーダーに抜擢された人が、部下と上手くやれていない時、当事者双方の話を聞いても解決に導くのは難しい。周囲の人からも情報収集をして、解決策を探ると良いらしい(‥足りない気がするが)
・組織再編で現場が大混乱で元に戻して欲しいと言われた時にどうするか。先ずはなぜ当初その判断をしたのかを再度説明する。この時に自分の言葉で語る。「コンサルタントの提案だからさ」「俺も仕方なくやってるんだよ」みたいな言動は良くない。そしてメンバー一人一人の意見を聞いてみる。全員反対だったらまずいが、そうでなければやり抜くのみ。全会一致の改革案など存在しないと思うべし。
・余力があるうちの撤退は評価されるべき。
・新しい戦略を実行に打ちした後、トラブルが発生。最初のポイントはそのトラブルを予見できていたかどうか。ただ予見できていないことの方が多いだろう。原点に立ち返り、ファクトと数字で目指すべき形が新しい戦略であるならばそれに拘れ。
投稿元:
レビューを見る
IGPI木村氏によるダークサイドスキルの続編のような本。リアルな部分が語られておりよい。
メモ
・ポジションをとるということ
・決めたことをやり切る力。
・顧客を巻き込む。、顧客に語ってもらう
・リーダーは提案をもっておくべき。批判を批判で終わらせない
・メンタルダウンを起こさせないこと。チームの力を最大化すること
・
投稿元:
レビューを見る
上司の理不尽な指示、プロジェクトの行き詰まり、クレームの嵐…。リーダーが直面する「修羅場」の数々をケーススタディとして示し、それらを切り抜けるための思考法を説く書籍。
修羅場を乗り切れるか否かは、リーダーがいかにリーダーシップを発揮するかにかかっている。リーダーシップを発揮するためには、次の2つのことが必要である。
・ポジションを取る:何事においても、「自分はこう思う」という意思表示を明確に行う。
・決めたことをやり切る:決めたことに反対する人がいても、泥臭いヒューマンスキル(ダークサイドスキル)を駆使しつつ、それをやり切る。(結果が出るまでには、相応の時間がかかる。不安でも大丈夫と部下を励まし乗り切る)
修羅場を乗り切る力を鍛えるのに最適なメソッドが「ケーススタディ」。これによって当事者になりきり、自分なりの仮説を立てながら思考実験を行うことができる。例えば以下のようなもの。
■前任者の無茶なやり方によって現場が疲弊している場合
→1人で前任者に挑むのではなく、部下を巻き込んで「チームの総意」で戦う。そして、新しいやり方で結果を出す。
■役員から強気の事業計画を立てるよう迫られた場合
→まずは現実に即した計画を立て、ロジカルに説明する。それでも納得しないなら、裏技を駆使して役員と戦う。
■抜擢したマネジャーが部下から総スカンの場合
→自身が現場に降り、両者の正面衝突を回避するとともに、周りの人から情報を集め、状況を冷静に判断する。
■プロジェクトが人手不足かつ納期が延ばせない場合
→会社にプロジェクトの重要性を訴え、人を回してもらえるよう交渉する。また、社内外のリソースを上手に借りる。(仕事ができる人はうまく人を巻き込み、自分だけで何とかしようとしない)
■新サービスのトラブルで、クレームが殺到した場合
→速やかに顧客に謝罪し、情報開示を行う。そして現場担当者のフォローを行った上で、問題解決に向けた議論を促す。(誰のために仕事をしているか?顧客のため)
投稿元:
レビューを見る
令和を生きぬく中間管理職のため とあります。
典型的な日本型企業のダメになるパターンは、ほぼ例外なく「意思決定負け」と言っていいでしょう
決められない状態が続くうちに、事態はさらに悪化し、いざ決めようと思った段階では時すでに遅し、というのがよくある風景です。
経営トップだけでなく現場レベルにおいても、何かを決める・決め切るという力が圧倒的に不足していることが、バブル崩壊以降日本企業の競争力・収益力が低下し続けている原因の一つと言っても過言ではないでしょう。
いくら、正論を述べようとも、泣き言を並べようとも、問題は決して解決することはありません。ときには禁じ手と呼ばれるような方法を使ってでも人を動かし、その状況を切り抜ける必要があります。
残念なことに現在は、「非連続の時代」と言われるほどに変化の激しい時代。昨日までは順調だった事業がある日突然、破壊的イノベーションによって駆逐されたり、長年にわたって磨き上げてきた技術が一瞬で陳腐化するといったことが、どんな分野でも起こり得ます。
身を切るような改革や、組織を二分するような意思決定が不可欠となります。つまり、多くの「修羅場」が生まれます。
修羅場に強くなる一番手っ取りばやい方法は、「修羅場に自ら首を突っ込む」ことです。だれだって、修羅場などは味わいたくないわけで、本書をケーススタディとして疑似的に体験して経験をつんでもらう。これが本書のねらいです。
気になったのは次のことです。
・危機になってからでは遅い。まだ余力のあるうちにいかに身を切るような改革ができるかが、企業に求められています。
・リーダにつきつかれるのは、何を変えるべきか、何を生み出せばいいかといった What の問いです。さらに そもそもなぜそれをやらなければいけないのか。といった Whyから始まる本格的な問いについて考えることも求められるようになりました。
・会社や事業の売却、人員削減といったシビアな事案に何度も立ち合いました。相手から罵倒されたり、恫喝を受けたことも。修羅場とはいわば自分の信念を問われる踏み絵です。
・正面突破は討ち死のリスク高し。表面上は平静を保ちながら、水面下で改革に向けた準備をする。しばらくは、良い意味での面従腹背でいくべき。
・人で戦くリスクを避けるには、部下を巻き込むこと。新しい方針が、チームの総意となれば、役員も反対しにくくなり、チームも一丸になる。孤独な戦いを避けることができる。
・部下の一人が役員と手を結び、反対勢力に回ること。まさに代理戦争です。そういう部下は放置せず、覚悟を決めて戦うしかありません。
・到底達成不可能な売上目標が上乗せされる。これを空箱を積むといいます。
・努力して達成ができるものなら、事業責任者として、それをめざすのがリーダーの本来の姿です。ただし、どう考えてもそれが「空箱」であるならば、ギリギリまで粘って売上を詰めることがむしろ、会社や部門のマイナスになる危険性があります。
・つまり空箱を積むというのは、問題の先送りでもあ��のです。
・自分が仕事で成果を出していれば、その足跡は必ずどこかに残るし、実績を評価してくれる人もいる。ただし、上司の言っていることが間違っているなどと、否定して回るのは得策ではありません。
・いざとなれば、今の会社にしがみつく必要ないでしょう。さっさと転職すればいいのです。
・リーダは怒ったら負け 怒りをコントロールすること。怒りで抑えつけることは長続きしません。実践しやすいのは 間をおく です。
・無理な計画 まずは、ロジカルに正論で戦うことが第一歩
・戦わずして部下に言い訳するのは責任放棄 部下からは、ちゃんと戦ってくれよ
・その計画を立てた理由を聞く、それを基に、2つ上の上司にやんわり伝えればいい
・クーデター計画、あなたはどちらにつく?
・最もダメなのは、自分の損得を判断軸にすること。事業の継続性や長期的な成長につながるかを考える。自分が社長だったらどうするを考えてみる
・批判ではなく、提案をもっていく。
・いくら部下から反対されても、あなたが考え抜いた結果として「やる」と決めたら、何を言われようとも耐え、やり遂げるしかありません。
・とにかくついてこい では人は動かず
・やると決めたら、ひたすら実践、自分の仮説を検証していく。数字がでれば、人はついてくる。それまでの辛抱。
・八方ふさがりのプロジェクト すべて自分で抱え込むは 最悪の選択 質の低下。自分は仕事において何を大事にするかという軸です。正解は「誰の手をつかってでも、成果を出す」「何が最適なのか、優先順位を明確につける」です。
・多忙を極める ⇒ 個人でPDCAを回してみる。自分の達成したい長期の目標を設定した上で、定期的に振り返る
・CAN:できること、WILL:したいこと、SHOULD:すべきこと の3つの視点から考える
・苦手を克服する のではなく 得意分野を磨く が正解
・3Cのフレームワークをつかう。 市場、自分、競合について、立ち止まって考える。
・ワーストシナリオを作成してみる。
・大事なことは口約束にせず、必ず紙に残せ
・ストレス解消 書き出すことで、メンタルケア
・過ぎた事はあきらめる。そして、2度と過ちを犯さない
・仕事とは、「踏み絵」の連続である。
そして、不正はいずればれる。覚悟を決めて、正しい行動をとる。
目次
はじめに
序章 誰もが「修羅場」を避けられない時代がやってきた
第1章 対上司・対経営者 人間関係の「修羅場」を切り抜ける
第2章 ミドルリーダーが陥る「チームの修羅場」
第3章 あなたの人生を左右する「キャリアの修羅場」
第4章 リストラ、不正、顧客トラブル ある日突然起こる様々な「修羅場」
ISBN:9784569849638
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:240ページ
定価:870円(本体)
発売日:2021年07月01日 第1版第1刷