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最初に感じた読みづらさは、物語が進むにつれて気にならなくなる。
それよりもこの後の展開を知りたくて夢中で文字を追いかけた。
ミステリーであり歴史小説でもあるので、読み応えは抜群。
エドの幸せを願うクラレンスには共感しかない。
そしてラストはいつも切ない。
このシリーズ、ホントに好きです。
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女性の登場が少ない本作で存在感を示したのがシャルレーヌの伯母さん。
父親から愛されることも認められることもなかった二人の息子のリベンジ。アメリカが独立した後、アーデン家はどうなったろう。
エドは最初からアシュリーのジェイクに抱く感情の正体に気づいていたんだろうな。意外とあっさり消えたけど。
クラレンスが一番気の毒な気がした。もうバートンズには再会できないんだろうな。
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独立戦争時代のアメリカ小説は読んだことが無かったので、時代背景を調べつつ、地図を見つつ読み始めた。最初は時間がかかったけど、アシュリーの子供の頃の話が終わってからはスムーズに読めた。最後のほうは、うまくいえないけど凄い愛の話だったなぁとしみじみ。
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開かせていただき〜シリーズ最終巻
(公式シリーズ名称が本当に欲しい)
1作目の「開かせていただき光栄です」の時は
それでも明るく別れた彼らに
2作目、3作目でこんな未来が待ってたなんて。
全てを自責にして死に向かおうとするエドを
一人にせず寄り添ってくれていたクラレンスが
心のアルに語る様がつらかった…
エドとクラレンス
ふたりにそれぞれ穏やかに過ごせた時間があっただろうか
あったらいいなぁ
これがクロコダイル路地の
あの1節に続いたんだね
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『開かせていただき光栄です』三部作の最終巻。
独立戦争中のアメリカ。新聞記者のロディは依頼されて獄中のエドワード・ターナーを訪ねる。依頼の趣旨は彼がアシュリー・アーデンを殺したのは何故かを聞き出すことだったが、アシュリーの手記を読み解きつつエドが語る話とは‥
前作をほぼ覚えていなかったし舞台がいきなりアメリカなので混乱したが、ストーリー自体は前作を覚えてなくても大丈夫。ただある意味前の作品のネタバレになっているので、シリーズ全部読むならこれは最後の方が絶対によい。
ミステリでもあるが、一般市民からみた独立戦争の様相、コロニストとモホークのアイデンティティなど歴史小説として大変面白かった。
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「開かせていただき光栄です」から始まるシリーズの3作品目で最終章。
今までの2作は殺人事件の推理を軸に話が進んでいたが、
今作は、アメリカ独立戦争時のコロニストとインディアンの状況が、双方の内実に通じるアシュリーを主軸に描かれている。
「開かせていただき光栄です」のバートンズからはエドワードとクラレンスの2名が登場し、クラレンスの手記という形で「アルモニカ・ディアボリカ」のその後も語られる。だが、扱うテーマがあまりに違うことから、全く新しい作品と思って読み進めた方が読みやすいかもしれない。
今作では耽美的な描写はアシュリーの周辺のみに留められ、独立戦争時の様々な思惑の交錯が物語に深みを与えている。
これはシリーズを通して思うが、文体は決して読みやすくない。特に人物関係が整理されるまではつらかった。
最終的に面白かったが、推理小説を期待していると戸惑う。前作までの登場人物を引き継ぐ、本格時代小説として読むことをお勧めしたい。
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開かせていただき光栄ですシリーズ最終作。
ラストのおいてけぼり感。
読んだのが前過ぎて、2作目は読んだかも覚えてなくて、仲間たちの事もダニエル先生くらいしか覚えてない。時々思い返したり、ラストは仲間宛の手紙。詳細なくても、いいんだろうけど、読み返すだろうなぁ。
アシュリー・アーデン殺害容疑の囚人エドワード・ターナーに話を聞くように依頼された記者のロデリック・フェアマン。
独立戦争前後くらい。
ベンジャミン・フランクリン、モホーク族、イロクォイは実在みたい。
著者90オーバーでこの本ってことに驚き。
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前作全然覚えてないんだけど気に入ってたことだけは記憶にあって、完結編ということで読んでみた。
ロンドンから舞台がアメリカ?カナダ?独立戦争あたり?になったことで、印象がだいぶと変わったのだけど、なんやかんや最後まで興味深く読めました。
2021.7.31
93
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シリーズ最終作、というだけで郷愁を覚えて読み終えるのが寂しくて堪らなかったのですが、読み終えた後は、忘我というのか、遠い時代の遠い大地に、自分と仲間たちのために戦った登場人物たちに思いを馳せるばかりでした。
独立戦争中のアメリカを舞台に、先住民族と開拓者、そして英国のあいだで繰り広げられた戦争を背景に、青年たち自身の個々の戦いを描いたミステリです。
個人のエゴ、むき出しの感情が織りなしていく謎が紡がれそして紐解かれていきながら、時代の大きなうねりの煽りを受けて、悲愴な側面を持つ、そして私たちが知る歴史の転換点を迎えていきます。個人が、長々と紡がれてきた歴史が、あっけなく踏みにじられていく悲惨さ、酷さとともに、彼らが持っていた誇りや生き様のうつくしさ、たくましさも描かれ、とても印象的でした。
エドとクラレンスの運命もまた、時代に翻弄され、ある結末を迎えました。その余韻は苦々しいものではあったものの、彼は彼の思うがままに生き、行動したのだということを知れただけでも良かったかな、と思います。バートンズ、永遠なれ、と静かな拍手とともに物語に敬礼をしたい気分になりました。
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18世紀、新大陸。植民地を開拓したコロニストたち大陸軍と、独立を認めない英本国から派遣された国王軍との戦争中。
前作のラスト、殺人の罪を知ってもなお彼を愛してくれているとわかっているからこそ、彼らの前から姿を消したエド。そんなエドをひとりにさせておけないからと、共に去ったクラレンス。
物語は、殺人犯として監獄に収監されていたエドに、記者のロディが訪れたところから始まる。
「なぜアシュリーを殺したのか」
『調査』と『犯行』。
英国から志願兵として派遣されてきたエドとクラレンス、そして殺されたアシュリーの生い立ちと彼らとの交流が交互に語られる。
コロニストの名士と、先住民族モホークとの間に庶子として生まれたアシュリーは、モホークとの通訳として国王軍に従軍し、エドたちと出会ったのだが…
王国軍と叛乱軍の戦闘、先住民と白人との対立、さまざまな思惑の入り乱れる中、彼らの周囲で次々と起こる不可解な死。
事件の手がかりだったはずの手記が書き換えられている事を見抜いたエドは、獄中から真相に迫ってゆく。
シリーズ最終作に、やっと辿りついたという感じ。
前二作とのつながりは、エドとクラレンスの二人が登場する事だけと言っても良い。
けれど、エドの振る舞いや、クラレンスの独白の端々にはロンドンでの事件の翳りが常にあって。
ラストのクラレンスの短い手紙に、涙してしまった。
ロンドンに置いてきた、ほんの少し前までの、仲間たちとの日々の…失われてしまった、翳りのない明るさが、遠すぎて、かなしい。
うーむ、シリーズとしてのまとまりやミステリとしての面白さはともかく、混沌の時代に引き裂かれたいくつもの孤独な心のあり方に、そんな時でも失われない信頼や情愛のきらめきに、何ともいえない不思議な魅力を感じた。
誰にでも気軽に勧められる類の作品ではないが、読んで良かった。
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ミステリーなんだけれど歴史小説としても面白かった
過去二作をもう一度読み返そう
すごかった
圧巻された
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アメリカ独立戦争の舞台裏で、囚われたエドを助けるために仕掛けられた方法。
現在編と言うべき調査と過去編と言う反抗の二つが視点を変え交互に語られ最後に交差し、思いがけない結末へと導かれる。
謎解きの面白さもあるが、独立戦争もその後も白人のインディアンへの残虐な行為、インディアン達の誇り高さが心に残る。
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「開かせて~~」シリーズ三部作、最終巻との触れ込みでしたが、舞台がアメリカ独立戦争だったからか、前作までの雰囲気と全然違ってびっくりした…
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「誰が、いつ、語っているのか」「その情報は本当なのか」「誰がどの情報を持っていて、持っていないのか」という、近代以降の小説を読む際必ず考えなければいけないことに根差したトリックに舌を巻いていると、エピローグで一段と遠いところに連れて行かれ呆然とする。最高傑作なのではなかろうか。
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エドが何故か監獄に!
クラレンスと志願兵になったはずなのに…
なぜエドはアシュリーを殺したのか、アシュリーの手記をもって新聞記者がエドの元を訪ねてきた。
ロディ、アシュリーの手記、など場所が色々飛ぶので頭で整理しながらついて行くのがちょっと大変だった。
手記の意味、エド、クラレンス、モホーク達、
戦争は色んな人が犠牲になって理不尽な扱いを受けてきた。切ない