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ヒトの長寿遺伝子を世界で初めて発見した長寿研究者ニール・バルジライによる、老化の最新研究がまとまった一冊。スーパーエイジャーと呼ばれる健康長寿者を対象とした研究で、長寿者の遺伝子やライフスタイルを調べて、長寿者の多くが持っている特徴を発見。それらの特徴をもとに長寿の薬を開発中ということで期待が持てる。ライフスパンのデビッド・A・シンクレアとも交流があるということで、ライフスパンとの共通項もちょくちょく見られた。
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老化を治療可能な「病気」と捉えるのは、『LIFE SPAN』や『Die革命』でも詳しく解説されているようにひとつの流れになっているように思う。研究の中で、老化に関わる遺伝子や細胞内の仕組みが明らかにされている。
本書は、老化研究の中で100歳以上まで生きた人、いわゆるセンテナリアン、に注目して長寿の秘密を探るというものである。具体的には遺伝的に偏りがあるアシュケナージ系ユダヤ人のセンテナリアンを中心に研究している。その結果、長寿の秘密は生活習慣などではなく(タバコを吸っていながら100歳まで生きた人もいる)、遺伝子にその秘訣があり、センテナリアンは強く遺伝するというものであったという。センテナリアンの遺伝子の中には老化を妨げるための仕組みを提供するものがあり、その仕組みの解明が老化防止につながる、というのがその研究戦略となる。
研究の結果をより具体的なものとしてまとめると次の通りである。
・長寿は、高いHDLコレステロール値と、低いLDLコレステロール値との関係が高い
・長寿は、大きなHDL分子とLDL分子を持つ人に起こりやすい
・長寿は、世代から世代へ高確率で遺伝する
そして、このコレステロール値を実現しているのが、コレステロールエステル転送タンパク質遺伝子(CETP)という遺伝子の変異や、HDLコレステロールを運ぶAPOC3遺伝子の変異だという。
これを見て自分のHDLコレステロール値とLDLコレステロール値を確認した。HDLの男性の平均は45mgらしいが自分は59mgでほっとしたが、センテナリアンの子孫は100mgを超える人が少なくないらしい。ちなみにLDLコレステロールはいつも基準値を超えてしまっている。
その他にも、IGF-1受容体、マイクロRNA、FOXO3aの変異も長寿に関係しているという。
これらの知見を活かすための薬剤開発が進んでいるというが、一方で『LIFE SPAN』にも出てきたが糖尿病治療薬メトホルミンも老化を抑える効果があるとされている。また、意識的な断食やNMNの取得も効果があるとして著者も実行しているという。そして何より適度な運動だと。NMNは安くなってきたので、自分も試しに飲み始めている。あとはちゃんと運動することだな。
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『LIFESPAN: 老いなき世界』(デビッド・A・シンクレア)のレビュー
https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4492046747
『Die革命』(奥真也)のレビュー
https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/447978442X
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ライフスパンを読んだので、同じような内容ではあったけれど、より学術的な内容な印象だった。
これからは老化を治療する時代。
とはいえ、食事や運動、健康のために基本的なものは大きくは変わらないのだなぁと感じた。
以下にいくつか勉強になったのとをメモしておく
・センテナリアンという長寿の人たちの存在
・80歳以上にスタチンは死亡を増やすという研究結果の理由として、LDLがなんらかの認知機能に関わっているため
・ケトン食で体内の脂肪を減らす
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ライフスパンと同じく老化抑制研究についてつらつらと述べられている。
その辺は進展を待つとして、よかったのはラスト30%の日常生活におけるポイント。
筋トレと断食の両立どうしてくかなー。。