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高校ラグビーで西の雄といえば東福岡、東の雄と言えば桐蔭学園。そんな桐蔭学園の強さの秘訣ともいえる『ミーティング』の方法を実例を多く交えながら紹介している一冊。
2015年のチーム~コロナ禍の2020年のチームまでが実例として取り上げられていたが、高校生の部活動でここまで深いミーティングを数多くこなしていることが驚いた。
選手たちが主体的にミーティングを進め、とにかく自分たちの言葉で深堀りをしていくことでラグビーの理解度も高まり、チームとしてのラグビーの完成度も高まっていくんだなと納得した。
特に自分の生活でも生かしていきたいなと思った考えは『最低目標・最高目標』の2つを立てること。
目標というと『最高目標』の方ばかり考えがちだったが、この『最低目標』を考えておくことで、ある意味自分たちがあまり出来が良くないときに立ち帰るポイントができる、というところで取り入れたい考えだなと思った。
また、近年低迷していた早稲田大学のラグビー部が相良監督が就任した2018年以降結果が出てくるようになったのも高校時代に主体的に考える癖のついた桐蔭学園の選手たちが中心となって、そのやり方を早稲田のラグビー部にも持ち込んだことで、他の選手たちも考えてラグビーをする癖がついて、結果としてチーム全体のラグビーの完成度やレベルがアップしていったのかなと思った。
だからリクルーティングも桐蔭学園の主将をここ数年は毎年獲得しているのかな。そういう意味では少ない推薦枠を本当に有効活用しているなとここ数年は感じる。
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他のチームがどのようなミーティングをしているかは
あまり知る機会がないので、
何を意識して、どのような方法で、
ミーティングしているかを知れたのは良かった。
スポーツ心理学の内容については、
断片的だったので、
もう少し体系的に知れると嬉しかった。
以下、メモ。
学問であるスポーツ心理学で、メンタルという目に見えないものを見える化して、スポーツの現場に落とし込み、しっかり機能させることが大切
ここでいうリーダー的能力とは、アウトプットができる・自分の言葉で話せる・自己判断ができる・仮説を立てる力があること
そのときの考えを聞くようにすると、選手も本音を吐き出すことができる
選手が人事権をもつ監督に弱みを見せることはない
チームや個人が大きな目標(最高目標)を設定する前に、まずはクリアできるような小さな目標(最低目標)を示してあげる
監督から選手ではなくて、キャプテンから選手、というように、あくまで選手同士で話をしてもらうようにしている
試合中や練習中に個人レベルで最低目標という立ち返る場所ができたのが良かった
スポーツ心理学的に言うと、ダブルゴールという考え方
最低目標は常にチームで共有されるようになっています
A型は勝つためにプレーする・どうすれば勝てるのかを考える獲得型のこと
B型は負けないためにプレーする・ミスをしないようにするにはどうすればいいかを考える防御型という意味
桐蔭の選手は試合でA型でプレーすることの違いを経験している
最低目標は十回やって十回できること
ミーティングの前に、キャプテン以下、各ポジションのリーダーグループで、何を目的にするのか何をテーマにするのかをしっかり詰めている
割って入るときや、繰り返し言うときは、悪い状態だから言うんだよ、良かったら言わないよと話をしているので、これは相当やばいぞと、感じ取ってくれたかもしれない
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ミーティングの方法のアウトプットというのは、見たことが無かった。教育方法論としても価値がある。
ダブルゴール・悪い時のベスト。いい仕事ミーティング。感度。そういう点からまた読み返したい。
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最低目標を設定するという点が面白い。いつも全力投球という訳にはいかない。時には省エネでゆっくりすることも大切である。「全力で頑張ります」という昭和の精神論根性論ではない。
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ミーティングを重ねる毎に自分の考えも整理され、言語化能力も高まる。引出しを増やして、臨機応変に対応出来るようにする。全国優勝を目指す集団はここまでやっているんだなと思った。どおりで大学で主将を沢山輩出する訳だ。ただ桐蔭くらい技術やラグビー知識が豊富な学生たちだから出来るのであって、高校から始めた初心者集団にこれを求めるのはやっぱり難しいんだろうなとも思う。でも色々参考になった。これからも高校ラグビーシーンをリードして欲しい。