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沖縄の方言や独特の言い回しが多く、読みにくい
シナリオも正直微妙
沖縄の戦後史を知るという意味では非常に良い作品だと思う
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当時の沖縄にいた戦果アギャー、グスク、レイ、ヤマコ、そしてコザの英雄オンちゃんを中心としたミステリー。実際あった事件や人物も登場し、語り部(ユンター)を通した第三者目線から語られるストーリーは非常に新鮮に感じた。本土と沖縄の人の間にある意識の差など、沖縄問題に揺れる今だからこそ読むべき一冊だと感じた。
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「宝島 HERO’s ISLAND」。
文庫で上下巻。
コザが舞台の中心になる小説を読むのは、池澤夏樹「カデナ」に続いて2冊目。
時代的にも近いので、互いの理解が進んだ。
20年のスパンの物語なので、人も変われば時代も変わる。
Bob Dylan「Blowin' in the Wind」……。
本格ミステリとは違うが、いわゆる謎の引っ張りと、その真実が明かされる構成も、いい。
が、もっともいいと思ったのは、地の文の語り手が、土地の語り部、というところ。
口調はのんきだが、厳しい現実を見聞きしてきたことがわかる、ゆんたく。
語り部が、いわばカメラを当てるように視点人物(主に3人)に憑依して、語るのだ。
うがひゃあ! あきさみよう! たっぴらかすよ! かしまさんど! とか、言葉がいちいち上等ですね。
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真藤順丈の宝島を読みました。
終戦後、返還前の沖縄が舞台です。
アメリカの倉庫から物資を盗む戦果アギヤー、ねずみ小僧のように恵まれない人に物資を置いていきます。
その、英雄がオンちゃんで、そのオンちゃんを慕う三人の物語です。
オンちゃんが好きなヤマコとレイとグスク
ヤマコは女給から先生になり、レイはヤクザ、グスクは警官とそれぞれの道を歩んでいきます。
米軍の兵士の治外法権のような理不尽なことは、当時本土にも伝わってきましたが、ニュースでは傍観者のようでしたが、この本を読むと当事者の憤りが伝わってきました。
451ページはなかなか読み応えがありました。
お勧めの本です。
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終戦後から、アメリカからの返還までの沖縄の現実。1972年沖縄返還から、50年が過ぎました。
アメリカ統治下の沖縄がどのような生活だったか、どんな圧迫を受けていたか、沖縄の戦争は終わっていなかった様子が、ノンフィクションのように迫ってきます。
今まで、この時代の沖縄の作品は初めて読んだと思います。沖縄の尊厳を守るように戦う人達。
アメリカ兵により理不尽な犯罪。ベトナム戦争の基地としての役割。
三人の友人達のそれぞれの立場からの戦いを描きますが、彼らに悲壮感を感じない。強かさな生きる力を感じる。
それは、真藤さんの文体や、沖縄の方言を豊富に使いながら沖縄に寄り添った創意によるところかと思う。
なんだけど、読み慣れるまでストーリーが読み取れず苦戦しました。
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伝説の戦果アギヤー、おんちゃんはカデナ基地を襲撃した後に行方不明になる。
行方を探るグスクとレイとヤマコ、アメリカーやヤマトへの怒りを胸に違う道を歩み、返還へと向かう時代を見つめ、最後におんちゃんが残した予想外の戦果の意味を知る。直木賞受賞の歴史エンタメ。
島津藩の侵略から現代に至るまで、日本政府やアメリカの統治の中で人と扱われぬ日々を生き、時代に翻弄される沖縄の人々の怒りを代弁したような、とても読み応えのあるお話でした。特に、返還では政治家の間で交わされた約束で、島民の悲願だった基地は残ると知った時のヤマトへの絶望とやるせなさ、それは現代までつながっているお話なのだと思います。まぎれもない宝島、その宝を吸い尽くして知らぬ顔を決め込む我らのなんと醜いことか。
これはもうもちろん佐古忠彦さんのカメジローシリーズ(映画)と一緒にどうぞ。
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先日、沖縄に行ったこともあり贔屓目があるかもしれないが、非常に面白い上巻だった。沖縄の地理も頭に入っていたので地名が出ても、あのあたりかなと想像ができ、絵が浮かんできた。
戦果アギヤーと言われる戦後沖縄の英雄たち。オンちゃんを中心に、グスク、ヤマコ、レイの生き様が描かれる。アメリカの占領下での厳しい生活の中、内地に住む私たちの感覚と違う現地の人の心がよくわかり、彼らの矜持というものが垣間見えてくる。
灼熱の太陽に爽やかな南風。しかし、どこか悲しい空気が漂う沖縄と言う土地を感じた。
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第160回直木賞受賞作品。
独特の文体で語られる物語は正直読みにくく、自分の好みではありません(笑)
しかし、テーマ自体は、沖縄の戦後史という形で、メッセージとして刺さってきます。
戦後から返還前の沖縄の物語、沖縄の人々の苦悩、哀しみが感じられる物語でした。
上巻では、
戦後の沖縄で、米軍基地から物資を盗み、人々に配る「戦果アギヤー」。
英雄のオンちゃん、グスク、レイ、3人を見守るヤマコ。
嘉手納基地を襲撃し、米軍に追われ、結果オンちゃんは行方不明に。
オンちゃんをの行方を思う3人。
ヤマコは女給から教師へ。レイはヤクザ、グスクは警官となって、それぞれの道を歩んでいきます。
行方不明のオンちゃんは?
そういった中で語られる、戦中、戦後の沖縄の現状。
沖縄人たちの思い、憤りが伝わってきます。
沖縄の基地問題の根っこの部分がわかります。
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第一部・二部をまとめた厚さもスルッと読め、物語の熱さにうなる。
米軍統治下で彼らに抗ってきたウチナンチュ、その中でも英雄と称えられた男の失踪と、彼に最も近い親友、恋人、弟のその後の人生を、これまであまり触れることになかった返還前の20世紀中盤の沖縄史とリンクさせて描いているが、思った以上に壮絶であり、これが返還後50年経った現在にも影響があるのでは、と感じるところがあった。
沖縄へはまだ行ったことがない。下巻まで読みきってその地に行くことがあったら、どんな景色を見るのだろうか。
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沖縄一人旅を機に読んだけど、すごく面白い。アツい。沖縄という、いろんな歴史を持った土地で暮らし、その歴史に翻弄されながらも強く強く生きていく人たちの物語。
消えてしまった英雄オンちゃんを追いづけながら、警察、テロリスト、教師にそれぞれ成長したグスク、レイ、ヤマコ。それぞれの思想や生き方の中に、沖縄への地元愛やオンちゃんへの愛や執着があって、それぞれ一生懸命生きてて。守ろうとして傷つけたり、頑張ろうとしても力が足りなかったり、必死にそれぞれの場所で足掻いてる。
力強い語りに本当に胸が熱くなる。
戦争時のガマでの話や、米兵の幼児殺害事件や、アメリカ機が小学校に墜落するところ、戦果アギヤーという存在、沖縄が抱えてきた苦しみや文化にシンプルに驚愕しながら読んでる。下巻も楽しみ。