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著者はアメリカで葬儀屋を営みながら、いろいろなメディアを通じて死についての啓蒙活動?をしている人で、子供から集めた死や死体についての素朴な疑問について真面目にかつユーモラスに回答するというもの。例えば、宇宙船や飛行機の中で死んだらどうなるのとか、突然死したときそばにペットの猫がいたら食べられちゃうのとか?
この本を読んだ、次の日に母親から電話があって、父が亡くなったことを知らされた。タイミングが良いのか悪いのか…
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面白かった〜と、やや興奮しながら読了。
ちょっと外国の児童書みたいなタイトルフォント&黒猫のイラストのこちらの本。
ハワイ生まれハワイ育ち現在ロサンゼルス在住の葬祭ディレクター、ケイトリン・ドーティが子供達から数多く寄せられた‘死’に関する質問に答えてくれる。
現代社会に生きていると、臭いものに蓋するように、語られることも少ない‘死’や‘死体’のおはなし。
それを宗教的にでもなく、哲学的にでもなく、ホラー的にでもなく、カラッと朗らかに、でも真摯に。
たまに飛ぶブラックなジョークも著者のお人柄のおかげか、キュートなものに思えてきます。
タイトルの『ウチのネコ、ボクの目玉を食べちゃうの?』とは、子供達からの質問のひとつ。
ペットを飼っている飼い主さんなら、一度は考えますよね。もし自分が家の中で突然死して、その後何日も発見されなかったとしたら、一緒にいるペットはどう行動するんだろうって…。
他にも「ボクの死体も化石の昆虫みたいに琥珀に埋め込める?」「変顔で死んだら変顔のまま永遠に固まっちゃう?」「死ぬ直前にポップコーンのタネを一袋分飲み込んだら火葬したときどうなる?」など、子供らしい自由奔放な質問が34個ある。
ディアン・ルスのダークでユニークな世界観のイラストもお楽しみ。
‘死’や‘死体’が怖い人も、逆に興味津々な人にもオススメ!
著者はYouTubeで『Ask a Mortician』というチャンネル名で投稿を行っているそう。
TEDトークでもスピーチをしている。
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アメリカの葬儀屋さんが「死」や「死体」についての子どもの疑問に答える本。
さすがアメリカ(?)、ユーモアたっぷり、でもしっかり回答されている。巻末に参考文献もあり。
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子どもたちからの“死体”に関する興味おもむくままの直球な疑問・質問に、葬儀ディレクターかつ作家のケイトリンさんがアメリカン・ブラック・ジョークを連射しながら回答する。
・死体が勝手に立ち上がったりしゃべったりすることはある?
・ボクの死体も化石の昆虫みたいに琥珀に埋め込める?
・ミイラに包帯を巻くときって臭かった?
〇真摯に回答されている。遠回しは良くないとの考えのようだ。心情的なものより、自然科学的。または、職業からの知識。知らなかったことも多く、なるほど~と。死の平等さとあっけなさを感じる。
「九相図」を思い出した。
アメリカン・ブラック・ジョークは、ちょっと合わなかった;
読める人と読めない人に分かれると思う。読み始めてしんどいと思ったら、無理に読み続けなくてよいと思う。
・気になったところ
ネイティブアメリカンの頭蓋骨についてのくだり。
「そうあってしかるべき」の示すところが、はっきりわからなかった。
禁止すべきなのか、打つ手がないので法律があっては困るということなのか。
確か、元の場所に戻そうという活動があると聞いたことあるのだけど。
禁止すべきの意だとよいと思う。
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著者は葬儀屋さん。作家(『煙が目にしみる 火葬場が教えてくれたこと』、『世界のすごいお葬式』がニューヨークタイムズ紙ベストセラーに)でもあり、YouTubeチャンネル(「教えて葬儀屋さん」Ask a Morticician)も持っています。
元々、葬儀屋を志したのは、8歳の時、人の死(少女の転落死)をはじめて目にしたからだそうで、それ自体もショッキングではあったでしょうが、その年になるまで人の死に触れたことがなかったこともショックだったようです。
つまり、人は誰しも死ぬものなのに、死が人から、特に子供たちから過剰に遠ざけられていないか。
その疑問が出発点にあるようです。
さて、本書はそんな彼女のもとに寄せられた、子供たちからの「死」にまつわる質問集。人気ユーチューバーでもある彼女のところには、いろんな質問が舞い込んできます。子供からのそれは、時に鋭く、時に突拍子もなく、時に絶妙なところを突いてきます。
だって、死体がどうなるのかとか、みんな、実は知りたいよね?
質問は全部で34個。
例えばこんなの。
3)お父さんとお母さんが死んだら頭蓋骨をとっておきたいんだけど?
11)変顔で死んだら変顔のまま永遠に固まっちゃう?
14)死ぬ直前にポップコーンのタネを一袋分飲み込んだら火葬した時にどうなる?
17)もし飛行機で死んじゃったらどうなる?
23)死んだニワトリは食べるのに、死んだ人間を食べないのはなぜ?
さぁどうでしょう?
答えられそうなものもあるけど、ちょっと答えに窮するものもあります。
葬儀の専門家である著者ケイトリンは、どんな質問にも頭ごなしに「そんなこと聞くものじゃないわ」と叱ったりしません。かといっておとぎ話風に誤魔化したりもしません。あまりグロテスクで露悪的なことは言わないけれど、可能な限りで「正しい」答えを(若干ブラックな)ユーモアに包んで返してくれます。その匙加減が絶妙。
解答編。
3)×。人骨に関しては(国にもよるでしょうが)法律の縛りが厳しい。形がはっきりわかるような頭蓋骨を手元に置くのは、なかなか厳しそう。少なくとも現在のアメリカでは無理。
11)×。体中の筋肉は緩むため、死ぬ直前の変顔はすぐゆるゆるになります。死後硬直の前に、死後、変顔にすることは可能ですが、死後硬直もやがては緩むので結局無理。
14)火葬中にポップコーンが死体の中ではじけるかって・・・? 残念。ポップコーンがはじけるにはいい具合に乾燥していることが必要で、また最適な温度(170℃)でなければなりません(火葬炉の平均温度は920℃)。タネは身体の柔らかい部分と一緒に焼却されてしまうでしょう。・・・てか、死んでまでそんないたずらしちゃダメ!
・・・という具合。
子供の質問の着眼点もなかなかおもしろいし、ケイトリンの返しも楽しい。
で、ついでに日米の火葬の違いも少しわかり、なかなか興味深かったりします。日本だとお骨の形で残すのがほとんどですが、アメリカは完全に粉砕して遺灰の形にしてしまうのが一般的。だから骨壺��コーヒー缶ほどの大きさなんだとか。
エンバーミング(死体防腐処理)は日本だとまだそれほど普及はしていないと思いますが、アメリカは行うことがかなり多いようですね。ちなみにエンバーミングが発展する1つの契機となったのが南北戦争。戦地で亡くなった兵士たちを故郷に送るため、防腐処理が施されたのです。ただ技術がまだ確立されておらず、その手法はある種、手あたり次第。おがくずからヒ素まで、さまざまなものが使われました。おがくずならまだしも、ヒ素は有毒で、長い間分解されずに残ります。南北戦争が終わって150年も経つのに、兵士たちの墓からヒ素が漏れ出し、近くの水道を汚染している例があるそうです。
その他、土葬の場合にはどのくらいの深さまで埋めると理想的か、死体の匂いはどんな匂いか、など。
ところどころ、アメリカンジョークがいまひとつ笑えない部分もありますが、死体についてなかなかディープで突っ込んだ話が聞けますよ。
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5552さんのご紹介
ロサンゼルス在住の葬儀屋の著者
さすがにリアルな体験と科学的な知識に裏付けられています
子どもたちのやわらかな発想の質問に、真摯にユーモアたっぷりに答えていきます
普段できるだけ考えないようにしている「死」
そのかたちも漠然としています
でも、たくさん興味深く教えてもらいました
そして、このイラストがなんともいいですね
こわくてあったかくって
≪ 何歳も いずれ死体と なる運命 ≫
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子どもが抱く死体についての率直な疑問に、葬儀屋である著者がわかりやすく回答してくれる。子どもだましの答えではなく、科学的に場合によっては実例付きで教えてくれます。目からウロコ的な本だ。
大人も納得なんだけど、わかりやすいという事は想像しやすい事でもあり、大人としては気持ち悪くなりそうな事も多々ありました。それと、これは米国人の回答なので、埋葬に関する風習は火葬の日本とはちょっと違います。米国でも最近は火葬が増えてきているようなのですが、遺骨の扱い方は違うのかも。著者は、日本の火葬を褒めているけど…。
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子どもの疑問に、葬儀屋さんが真摯に&ユーモア交えて答えた本。
筆者が仕事を興味深いものと捉えて取り組んでいることが伝わってきて、他の著作も読んでみたくなりました。