紙の本
幅広い分野に影響を
2022/03/25 07:31
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投稿者:okh - この投稿者のレビュー一覧を見る
トリビュート作品ということで、それにしてもいろいろな作家さんが参加している。亡くなった吾妻ひでお先生の画が飾られていた。星雲賞を受賞した『不条理日記』は楽しいSFパロディだけど、生物都市や暗黒神話など、諸星作品も多数登場する。吾妻作品では、のた魚やR.ブキミなど個性的なキャラクターが多いが、このようなキャラクターの絵がなんとなく諸星作品にも共通しているいるし、白地にちょっと滑稽な異形の生物やモノを配置する情景はかなり共通項が多いのではないだろうか。絵柄では真逆のお二人だが、SFファンタジー的な本質は、共通している。そんなことをふと思ってしまった。諸星大二郎が視覚と脳に訴える作家だということがよくわかる一冊。
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諸星大二郎、実は先日「マッドメン」を読んだぐらいでよくわかっていない。だからこの本を読んだもの。いろいろな作家たちのトリビュート作品の作り方が面白い。諸星作品もいくつか読んでみようかと思う。
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諸星大二郎のデビュー50周年を記念してのトリビュート本。
とりあえず参加者がひたすら豪華で、さらに(すでに故人である吾妻ひでおを除いて)すべて書き下ろしという。(こんな豪華なトリビュート本は榎本俊二の「えの素トリビュート」以来ではなかろうか)眼福、眼福。
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うん、とても豪華な作家さんたちによるトリビュートでなかなかよかったです
やっぱり天才・奇才という言葉がぴったりですが
ポスト手塚治虫の中で最も脱・手塚に成功した男性漫画家ではないでしょうか
萩尾・竹宮・山岸・大島弓子・高橋留美子、といった女性漫画家さんたちはもちろん物凄い才能もありましたが、僕から見ると女性だけに脱・手塚的な、脱・少年漫画的なハードルを本性?からクリアしていた気がします
ある意味劇画、というのは脱・手塚漫画を男性作家が無理やり?編み出した画風だったかもしれません(異論はあると思います)
諸星大二郎の世界は、脱手塚漫画的ですが劇画というわけでもない
もちろん、ばるぼらや火の鳥に影響受けている部分はあると思います
が、やはり新しい世界、それも劇画でもなく創作できたのは やはり彼の天性の才能、と感じます。
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まさにトリビュート本。
贅沢させてもらいました。
先生にあったらみんな大好きになってしまうよね
人たらしと言うのとはまた違うシャイさが
なんか凄い。
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「諸星大二郎 デビュー50周年記念 トリビュート」
さすがにレジェンドのトリビュートだけあって、寄稿陣もレジェンド揃い。
個々の作品はまあそんなものかな、という程度ではあるが、なにはともあれこれだけのレジェンドを揃えられる現役作家はそう多くはないはず。
諸星大二郎による寄稿陣への逆トリビュートイラストが良かった。
ラムちゃんやら厩戸王子やらが諸星テイストで描かれる。
これもレジェンドを揃えた効果。
それにしても、江口寿史はほんとに仕事しないな。
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諸星関連本を買うのは何冊目だろう。
(以下、敬称略)
萩尾望都、山岸涼子、星野之宣、江口寿史、高橋留美子、藤田和日郎、とり・みき、はこの種の企画ではいつもの出筆陣。
山田章博の影を活かした絵の印象強い。
唐沢なをきの作品はファン心理まる出しで、この種の本では一番ハマっているかな。
浦沢直樹はNHKの漫勉を踏まえた内容。
故、吾妻ひでおの送った色紙の絵が素晴らしい。気合入っている。これはカラーで見たかった。
諸星先生にはこれからもファンを惹き付ける作品を発表してって欲しいと希望している。
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大判で執筆者が豪華!デビュー50周年記念トリビュートと銘打つにふさわしい一冊で、とても満足した。私は諸星作品の良い読者とは言えないけれど、その魅力はわかっているつもりだ。巻末の描き下ろし「タビビト」でご自身が描かれていたが、諸星先生のマンガ道は「バリバリメジャー方面」でも「マニアック方面」でもなく、「よくわからん方面」だというのは実に言い得て妙だと思う。多作で長く描き続けられているが、メジャーとは言いがたい陰影がある。じゃあマニアックかというとやはりそうではなくて、(好き嫌いはあるだろうが)誰が読んでもわかるおもしろさがある。線を見ただけで作者がわかる独特のタッチ、どうしたらこういう発想が出てくるのかという奇妙な世界。まさに唯一無二。
巻頭の「諸星大二郎描き下ろし 寄稿者への逆トリビュートイラスト」を一目見て、思わず笑ってしまった。寄稿された先生方それぞれのキャラクターなどを諸星先生が描いているのだけど、どれをとっても諸星キャラにしか見えない。何を描いても諸星大二郎。いやあすごいです。笑った後、天使の姿の吾妻センセにじーんとする。
表紙のまん中は萩尾望都先生による孫悟空で、これ見たら買わないわけにはいかないでしょ。しかも!萩尾先生による「麒麟狩り」にはなんとエドガーとアランが登場するのだ!お~い、モト様ファンの皆さん、これ読みましたか~。エドガーとアランがチャイナ服着てるよ~。
力作揃いで、先生方がいかに諸星先生を愛し尊敬しているか、ひしひしと伝わってくる。萩尾先生のをはじめ、どれもそれぞれ個性的で良かったが、とりわけ諸星愛が高濃度だなあと思ったのが、唐沢なをき作品。古屋兎丸「諸星作品リメイクしてみたい ベスト5!」は是非やってほしいです。
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諸星大二郎デビュー50周年記念のトリビュート。
50周年ということは、自分の人生よりも長く漫画家として活躍されているということか。数字で表されると、その巨大さが刺さります。すごいな。
トリビュートということで、寄稿した漫画家17名。皆さんそれぞれの思いを込めて、諸星大二郎作品について語っておられます。作品を齧った程度の自分には、わからないことも多いですが、「不安の立像」に対しての感覚は、共感できたので嬉しい。
少なからず、諸星大二郎という漫画家に惹かれているから、漫画を買っているわけで、琴線に触れる部分が共有できているのは嬉しいです。
漫画好きが、同じ感想を持ち寄ってきゃっきゃ騒ぐ楽しさです。
ここに寄稿された方々も、いずれX周年記念のトリビュート集が出そうな漫画家さんばかり。そうして、連綿と紡がれてゆくのでしょうね。