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川口俊和の『コーヒーが冷めないうち』シリーズ第4弾『さよならも言えないうちに』を読んだ。
設定は『コーヒーが冷めないうち』の書かれた時代の翌年、同じく喫茶店フニクニフニクラと言うことになっていて、他の作品同様4つの話が描かれている。
その4つとは、
第1話 大事なことを伝えていなかった夫の話
第2話 愛犬にさよならが言えなかった女の話
第3話 プロポーズの返事ができなかった女の話
第4話 父を追い返してしまった娘の話
である。
このうち第4話は、舞台『コーヒーが冷めないうち』最新公演で第1話の恋人同士の話と差し替えで上演されている。もっとも注釈によると、原作はラジオドラマだそうである。東日本大震災を巡って、亡くなった父親に会いたいという娘。父の死の原因がウザい存在だと思っていた父親の自分に対する愛情が原因だと知ったのが過去に戻りたい理由だった。もちろん、この話、泣けました。
第1話はちょっと理屈っぽい内容があって、話にのめり込めなかったので泣けなかったのが正直なところ。
第2話、人の涙を誘うのに動物を持ち出すのは小説家として禁じ手ではないかと思い、そこが心にひっかかって泣くには泣けたけれど不満もあった。
第3話は本書の中では個人的に一番素直に泣けた。
第1話の中で数と例の席で読書をする幽霊の女との関係がやや明らかになってくるが、この関係は既に映画で明確化されているので小説ではどのような落とし所を読者に提示するのか気になった。
と言う訳で、第5弾を期待している。
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「コーヒーが冷めないうちに」シリーズの第4弾。
今回はタイトルにもある通り、「さよなら」を言えずに別れることになってしまった人たちに焦点をあてた4つの短編集になっています。
「事実」は変えられなくても、「解釈」が変わったり自分の思いを伝えることで後悔がなくなったりして、晴れやかな気持ちになる良いお話でした。
ただ、愛犬のお話に関しては、過去の夫の言葉に救われているように見えました。なぜ現在の夫は同じ話しを妻にしてあげなかったんだろう?と気になってしまいました。もちろん愛犬にもう一度会えたことは良かったのでしょうけど。。
そして最後の電話で明らかになる「奇跡」は、少しご都合主義に感じてしまったかなぁ。
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年始に『コーヒーが冷めないうちに』を観たので、久しぶりの”うちに”シリーズ。
4作目ともなると、もはや既視感。
でも、わかっちゃいるのに泣けてしまう。
特に父と娘の話。
過去に戻れても、現実は変わらない。
変わらなくても、もう一度会いたい。
震災のあと、こんなふうに思う人がどれだけいただろう。
胸が苦しくなった。
毎日を後悔なく過ごすことは、なかなか難しいことかもしれない。
だけど、毎日はあっという間に過ぎていくし、この先どんなことがあるかわからないし、生きている”うちに”、未来の自分が悲しまない選択をしていきたい。
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過去に戻っても事実は変わらない。
それでもなお、あの日に戻りたいと願う。
限られた時間の中で交わした言葉が現実での生きる糧になる。
想いを伝え合ったことで事実の受け止め方が変わる。
コーヒーが冷め切るまでの時間は短い。
だけど人の心を救うには十分すぎる時間。
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「コーヒーが冷めないうちに」シリーズの4作目。
今までずっとシリーズ読んできたので、早速読んだ。
変わらず登場人物は共通する短編集で、今回は別れを言えなかった人たちに焦点をあてている。
3つ目と4つ目の話で涙が止まらなかった。
死んでしまった人たちとは会えないという現実は変えられないのに、当人たちの気持ちが前向きになれているところがとてもいいなぁ、心が洗われるなぁって思った。
小説だから話ができすぎているだろって思うけれど、たまにはきれいな話が読みたくなる。
とてもよかった。
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4作目です。
4話からなる物語です。
4度泣けるというが、それほどでも。
でも、どれもみなそこそこ泣ける内容ではあったかな。
特に、最後のお話しは。娘を持つ父親として、分かるなぁ。と思う話だった。
東日本大震災が絡んでいたのですが、「エフエム仙台」からの依頼で書かれたという。
また、お話しの最後に「門倉さん」の名前が出てくるのですが、4話の中で出てこない苗字なので、あれ?と思ったら、第1話とつながっていた。
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やはり期待どおりで面白かった。いつもの展開だが今回は家族や愛犬、恋人に逢いに過去に戻る。愛犬に逢いに行く話、父を追い返してしまった娘の話が胸に響いた。誰にでも亡くなってから後悔はあるものだ。謝りたい気持ちや何故を確かめに戻る。でもルールがある為に僅かな時間に限るから胸に迫るものがあるのだと思う。
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時空喫茶店第四弾
今回も世界を飛び回る冒険家が、全く相手にしなかった植物状態の妻に会いに行ったり、子供がわりの愛犬の死に目に寝てしまった奥様の話や、プロポーズされたが返事ができないまま相手が死んだ人や、宮城から来た父を追い返して3.11で永遠に会えなくなった人が出てきた。
このシリーズは多少強引でも、特殊な人をモチーフにした方が面白い気がする
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シリーズ第4段。
今回も心温まる話ばかりで癒されました。
ただ、
「コーヒーが冷めないうちに」の1年後の話だったため、
前作からは時代が前後しちゃうので
私は前後しない方が読みやすいと感じました。
でも、このシリーズは大好きなので
また新作が出るのを楽しみに待ちたいと思います。
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寝ている間に亡くなった愛犬、震災で亡くなった父親の話は少し感動した。前作よりも感動度がアップした気が…。
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号泣した。
後悔したことは…本当であればその時に戻れないし、自分の行動が違かったらどんなことがあったか知れないけども…
この本では後悔した時に戻り…その時とは違う視点でみられる。
物語では戻れるけど現実世界では戻れないからこそ、今、隣の人、近くの人を大切にしようと思う本でした。
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技に走っているというか、ちょっと奇をてらってる感がして、普通に前の続きで良かったのにと思ってしまいました。
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このシリーズ、どれを読んでも自然と涙がでる話。
父を追い返してしまった娘の話、は特に。
過去は変えられないけど、戻る理由。
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コーヒーが冷めないうちにの4作目。
このシリーズは好きで全部読みましたが個人的には1作目と3作目が好きです。
さよならも言えないうちにはいつもの通り読みやすくて良い話だった。
買ったその日に読み終えました。
いつも割と号泣するのだけど、今回はホロリとする位だったかな!?
ちょっとマンネリ化してきたかなという感じ。
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優しさで泣けます。こんな本に出会えて良かった。現実では過去には戻れないけど、後悔している気持ちを言葉で整理できたら、、過去への見方も変わってくる。