紙の本
日常生活がこんなに面白いなんて!
2021/11/12 09:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
人が生きているということがこれだけ面白いのだということを気付かせてくれる小説。有紗の一日は地球的には平凡だけど当人にとっては真剣で第三者的にはくだらない一日でもとても劇的だ。
そういう作品に仕上げている作者はえらい。
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「ハピネス」の続編ともいえるお話。タワマンで子育てしている有紗。不倫しているママ友がおり、気が付くと自分も不倫をしている。この小説のテーマは「不倫」ではなく、子育て中の男女がしがらみの中でいかに「自分」を失わずに大切に育てていくという話だと思った。なかなか面白かった。
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第一章 賢妻愚妻 第二章 良妻悪妻 第三章 賢母愚母
第四章 聖母俗母 第五章 愛夫憎夫
妻も母も夫もいろいろあるのね
会話しながら相手の心の内を推測するなんて私にはムリ。「じゃあね」と分かれた後で、ホントはこんなつもりだったのではと思いついてありゃりゃと思うのがせきのやま。次に会う時はもう忘れてるのさ
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ハピネスの続編。恋愛の良い部分だとか、甘ったるく共感できる部分なんてほとんどなくて、ただ淡々と書かれたそのストーリーが面白い。あまり登場人物の誰かに強く肩入れしていない書き方が、この手のストーリーの重さや苦しさを軽くしてるから、割とあっさり読めた。高梨は危ない臭がすごい…このやり口で一体何人の女を泣かせてきたんだと言いたくなる。一生2人で旅に出るなんて絶対うそ!面倒くさくなった女に距離を持たせる貞の良い常套句で、また新しいところで新しい女をつくるぞこいつは!!と1人悶々としながら読んだ。でもこういう危ない男を求めてしまうのが不倫なんだろうなー。結婚してるから、ただ優しくて誠実でおおらかな人は求めない。何を考えてるかわからなくて振り回されるような刺激的な男がスパイスになってしまうんだろうなー。気をつけようー、なんて。笑
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ハピネスが好きで何回も読んでます。主人公の有紗は嫌いだけど。ハピネスは子育て、ロンリネスは不倫がメイン。不倫に嫌悪を抱くけど、少し羨ましくなるような感じになっちゃいます。中途半端で終わったので、次は「エンドレス」かな。。
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「ハピネス」の続編。
小説の場合、続編といっても単体で楽しめる作品が多いが、本作はわりに「ハピネス」を読んでいないとモヤモヤするだろう。読んでいても細部を忘れていたので、読み返してから本作に戻ろうか迷いながら読み進めた。
タワマンに住む有紗は、年長になった花奈の教育方針を巡って毎日夫の俊平とピリピリしている。一時振り回されたママ友との付き合いは、本当に気を許せる美雨ママだけに絞りつつあり、有紗の心を占めるのは俊平との不和と美雨ママの不倫の行く末だった。
鬱屈した日々にふと訪れた出会い。それだけで危うい流れは容易に想像できるが、ふつうのラブストーリーのような甘さや切なさはなく、敢えて波乱に向かって挑んでいくような有紗の姿が印象的だ。
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2018年刊。『ハピネス』(2013年)の続編である。
前作はタワマンに住むプチセレブな女児をもつママ友グループに露呈される階級による軋轢が主題であったが、本作ではそれは影を潜め、恋愛—不倫が主題となっている。
主人公は同じ有紗で、前作のラストでは夫とよりを戻してハッピーエンドになっていたのに、2年後を描く本作では冒頭から夫婦仲があまり上手くいっておらず、不穏である。
前作から引き続いて継起している親友・美雨ママのダブル不倫に触発されたこともあって今度は有紗が妻ある男性・高梨と恋愛に落ちる。
しかしこの高梨なる男性はよく分からない。美雨ママの言うように「女たらし」であって、上手いこと女性心理を操縦して遊んでいるのではないかという風に見える。
はっきりしない悶々としたやり取りが続き、この不透明さは最後まで解消しない。それは現実がそのような不透明さだらけであるからだろう。
この作品もまた、さらなる続編を可能にしているような終わり方だった。
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2021.10.04.読了
ハピネスの続編。
最近の桐野夏生氏、ハピネス、猿の見る夢、ロンリネス、路上のX。。。なんか内容が軽くて浅い。
魂萌えあたりからなんか変わったんだよなー。あらすじ読んでも興味が湧かないから読んでないけど(笑)
私は、グロテスク、柔らかな頬、OUTなどグロくても強烈な彼女の作品が好きだ。
軽い作品でも彼女の筆力は発揮され読みやすく頭に入ってきやすい。だから悪くはない。でもすっごく良かったおもしろかったとはならない。残念だ。
今回のロンリネス、内容はハピネスと同じ。
中途半端な終わりを迎えたのでまた続編が出ることでしょう。気になるから桐野夏生作品だから読みますけど。。。またチャンチャラおかしいタワマンいじりになることに間違いないが。。。
ロンリネス、とにかく高梨がキモくて辟易したので星は二つ。
ハピネスを読んだ方、今後のシリーズが気になる方にはオススメしておきます。
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前作がなんとなく幸せに舵を切ったのに、冒頭から鬱々とした始まりで、読み終わるのに時間がかかった。
子どもは、自分の命よりも大切。
でも、孤独は埋められない。
難しい問題。
子どもに目を向けない夫、自由を楽しむ夫にイラつく妻。
夫婦それぞれのかたち。問題は一難去ってまた一難。終わりが見えない戦いの日々。問題から逃げ続ける、話をしようとしない夫と、とどまることから抜け出したい、なんとか一歩踏み出したい妻。
大なり小なり皆、ワガママ。自分がかわいい。
その言葉、言ったら終わりだよね(地雷)という言葉を平気で口に出来てしまう夫とその言葉を言ったら終わりだから、腹立たしいけど心のうちに納める妻と言う構図が、ざわざわする。妻が黙っていると、勝ったと思っていそうでイラつく。妻はいつまでたっても、本音が言えないのか…。夫のちっぽけなプライドのために涙を飲み込むしかないのだろうか?
妻の寂しさは、どうやって解決すればいいのか。苦しさは…と、いっている時点で、一人で何とかしようとしている、二人で話すという行為は消えてしまっているのが悲しい。
頼れないのは悲しいだろうな。
だから、いろいろなところに、癒しを求めてしまう。現実の世界でも、韓流、犬、猫、SNS、酒、不倫等々…
結婚って何だろう?
誰かが重荷を背負うだけの制度なのだろうか?
自分の陣地を守る、確保するための戦いのようで、苦しくなる。
誰だって苦難を避けられるなら避けたい、一人のときは、乗り越えようとするのに、生活をする、誰かと居るということを選んだとたん、相手に丸投げしてしまうのは何だろう。
主人公はすぐ、誰かと比べてしまう。
不毛だと思う。
自分の都合の良いフィルターがかかった、幸せそうに見える家族に嫉妬するほど寂しいものはない。
SNSに、高価なものをあげている人も、本当に満たされているかはわからない。タワマンに住んでいるから、お金持ちなのかもわからない。
一人でいる孤独と家族、恋人といるのに孤独。
例えば、休日、クリスマスなどのイベントの日に歩いている家族、恋人が、本当に幸せかは、わからない、リア充に見えても違うかもしれない、キラキラした子が高校・大学デビューをしたばかりの子かもしれない等々、見えているものだけがすべてではない。
健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命あるかぎり真心を尽くすことを誓いますか?
難題…。
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うーん、何を書けばいいのか、、、
前作はまだ共感できる部分もあったけど、今作はただただ不倫脳のアホばっかり出てきて辟易してしまった。
子供が可哀想以外の感想がない。
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前作の「ハピネス」とともに、小説としての設定ではなくリアルな描写も多い
一時期流行ったタワマンカーストのドラマとともに大袈裟に書かれることも多いママ友系、決して大袈裟ではないことも多い 笑
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ハピネスの続編。
なんか、読み進めてくうちに誰にも感情移入出来なくなってった。
「なんや、こいつら。」ってwww
とりあえず、高梨は人たらしやと思う。
アタシは生理的に無理やけど。
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「ハピネス」当初では周りばかり気にしてた有紗が段々と自我に目覚めて先鋭的になってくな〜
桐野さんのヒロインっぽい
欲張りな人だと思う
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高級タワマンに暮らすママ友たちの人間模様を描いた『ハピネス』の続編。
前作で主人公・有紗の夫が出張先のアメリカで女子大生と不倫したという告白を聞いた一件を経て、今作では有紗自身がタワマンの一階下の住人(『ハピネス』にも登場した高梨という男)と怪しい関係に、そしてやっぱりというか、親友の美雨ママは別のママ友の夫と相変わらず不倫&修羅場継続中という、何だかドロドロとした展開のお話である。
『ハピネス』ではタワマン住民内にある格差みたいなところがテーマとして前面に出ていたと記憶しているけど、今回はお受験に関する話は出てくるものの、プライベートな不倫ネタがメインとなっており、やや俗っぽくなった印象だ。
もちろん俗っぽさがダメというわけではなく、むしろ無国籍風な登場人物の多かった近年の桐野作品と比べて感情移入しやすくなっているところはあると思う。
本作の終盤、主人公が自由を求めてあることを主体的に決断してそれを実行する様は、なかなか清々しいものがあるなと感じたけど、登場人物たちが身近に感じられるからこそ、不倫が絶対に許せないっていう人は受け付けないだろうから、読者を選ぶところはありそうで、このあたりはやっぱり桐野作品に通底するところかなと思う。
そしてラストのモヤモヤっとした展開は更なる続編を匂わせているのか、それとも娘のいる母親の物語としてはここまでが限界なのか、『ダーク』みたいに大爆発するのかなとちょっと期待したけど、さすがにそうはならなかったか・・・
それにしても『ハピネス』に登場したときの高梨は、冴えないおっさん程度の印象しかなかったのだが、とんでもないクセ者だったとは。
実際、この押しの強さは同じオトコの目線で見て大変勉強になった。
彼の人物造形はかなりイヤ~な感じが出ていてとても良かったと思う。
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これはちょっと厳しい、、
中年のダブル不倫を延々と読まされる方の身になってほしい。
前作面白かっただけに残念。