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平民宰相となった原敬の青年期から晩年までの生涯の物語。会津藩を救うため奥羽越列藩同盟に加盟した盛岡藩は、戊辰戦争戦争では旧幕府側につき敗北することになる。
薩長土肥が牽引した新政府では、賊軍となった南部藩には厳しい時代が続く。維新後、新聞記者になり外交官や官僚の道を歩む。政界に転じると、藩閥政治から政党政治への幕を開くことに功績を残した。
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この作家はいい本をたくさん出しているので、読んでみた。
原敬の出身でもある東北の作家平谷さんの、資料をたくさん読み込んで尊敬する人物像の少年時代から語る。
幕末の東北ではどんな政治が行われていたか?
江戸以西とはいささか違い、天災に続いて見舞われ、生死をかけた百姓一揆が起こる。
当時、百姓といえども、文字を読み本を読み深く洞察することができる人物も多く、武士との駆け引きもされていたようだ。
日本と一口に行っても、場所によって物の考え方がだいぶ違っていたようだ。
新政府軍に弾圧され差別され続けた東北の藩。
武力でなく頭で薩長土肥に仇を打つと原敬(原健次郎)は心に誓う。
涙をよぶシーンも多数あり。
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史実をなぞりつつ、「賊軍としての反骨心が、世間の荒波に揉まれながら、どう地ならしされて原敬という政治家が誕生したのか?」という成長譚になっています。
作者さんは岩手出身・在住なのですね。だからなのか、本作の原を支える背骨が、終盤まで一貫して、楢山佐渡の死というのが珍しい切り口。原の台詞や心情に、作者自身の深い地元愛も感じましたし、「賊軍」としての複雑な感情や情熱がリアルに伝わりました。
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原敬の生き様と、当時の日本の、現代の日本との文化、時代間の違いで起こるエゴを忠実に描かられている。
紳士、謙虚、勤勉、の定義や言語化した
フレーズが特に印象に残った。
「人を評価、ダメ出しをする際は
常に自分はどうなのか?と自分に問いたてから
発言する事が必要なのではないか?
何故なら、言うに等しい言動を自分はできてるのか?
↑論破で使えそうですね笑笑
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単なるヒーロー譚ではなく、政治家として原敬がどのようにのし上がっていったかが書いてあり、わりと生々しい内容だった。読みやすくわかりやすい文章。