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小川洋子さんのエッセイ。
最初はとても身近な出来事やエピソードが2,3ページで短くまとめられたものが多く、段々と小川洋子さんの本にまつわる話も出てきたりして、読みやすく、そして興味深かったです。
作家は生きているいつの瞬間も、作家としての観察眼を持っているものなんだなぁ、そしてそれをこうして文字にできるのだから、やっぱり素晴らしいことだなぁ、思ってしまいました。
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とにかく装丁の美しい本。持っていること、読んでいることが嬉しくなる。
新人賞を受賞して、子育てをしながらも必死で創作活動を続けてきた、という話が印象的だった。書かずにはいられないなにかがあったのだろうと想像する。
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小川洋子さんのエッセイ集。
子供の頃の思い出から、好きな本や手芸、タイガースなど小川さんの好きなこと、科学技術のことまで、実に幅広いテーマで書かれている。
小川さんが、亡くなった両親にしてあげたかったことや、祖母の幼い孫に対する態度に思いを馳せて書かれたエッセイに、強く共感を覚えた。
本屋の子供に憧れていたというのも、同感。
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本屋で美しい装丁に一目惚れ。
無類のエッセイ好きのわたしは即決しました。
小川洋子さんの小説を読んだことがなかったのですが、
このエッセイは癖のない文章でスルスルと読んでしまいます。
クスッと笑ってしまうユーモアと誰もが身に覚えのある日常が書かれており、優しい祈りのようなメッセージは、特に疲れてヘトヘトな日や体調が優れない日にゆっくり読むのに最適でした。
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美しい装丁を毎度指でなぞり息をつく
美しい言葉たちを目で追いながら息をつく
美しい世界が目の前にあることに気づき息をつく
小川洋子の目にかかればどれだけ汚い世界も情けない自分も静謐でおもしろくて優しくなるから不思議
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小川洋子さんがあちこちに書いたエッセイを集めました~タイトルだけⅠ遠慮深いうたたね○集会,胆石,告白○地雷だらけの世界で○廊下の足音?○名前の不思議○ショパンと少年○幸福な彼ら○小人か妖精の仕業○業務日誌○豆ご飯とボブスレー○小さなナイト○宇宙時間○ミス・ミス・ミス○ラブの毛○君の瞳○野菜とお喋り○記憶の地層○言葉を捨て去る○とんかつ○生きる力○私だけの王国○もう一つの人生○ただそこに,いてくれるだけで○大人になること○死者と聴くバッハ○涙もろい○白い影○ブンちゃん○母親のチキンスープ○“推し”のいる幸福○ミリアム○終わりの予感○文章を光らせるもの○幸福のおすそわけ○すべては奇跡○本屋さんの最終日○読者の働きがあってこそ○いつか終わるⅡ手芸と始球式○手芸と始球式○指と果物○私に必要な忍耐○欠航と化粧品と号泣○二つの日付○素数は私を裏切らない○小石を拾いに○秘密の友情○到来ーはるか遠くの美味しさ○ふとーつい使いがちな「毒」○好きなもの○細分化○下柳投手の住所○行列からはみ出す○学校の行き帰りに通る本屋さん○幻の野球観戦Ⅲ物語の向こう側○干刈さんの指○二次会へ○川と私○フーヴォー村の小学校○他人の記憶を自分の物語に○図鑑と空想○最果てはどこにある○言葉と小鳥○琥珀の完璧な王国○忘却の地層へ○『小箱』をめぐる旅○骨抜きのジョギング○この夏Ⅳ読書と本と○官能とユーモア 田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』○恋をなくした時に読みたい本○内田百閒「件」 くり返し織り直される布○『きかんしゃ やえもん』○十七歳ベスト3○平然とした文学○なつかしい一冊○『トニオ・グレーゲル ヴェニスに死す』(トーマス・マン著/高橋義孝訳)○答えのない問い○私の偏愛書 リチャード・ブローティガン『西瓜糖の日々』(藤本和子訳)~友達作りの下手な岡山の女の子が色々な本を読んで想像力を蓄え,早稲田で学び(思い出が少ないのかな?思い出したくないのかも知れない),結婚し,社宅に住みつつ,小説を書き始め,賞を貰って,朗読会をやり,海外にも招かれても,普通の小母さんであり続けて,最近はミュージカルに嵌まっている
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2022.11
陶器のようなつるんとした表紙と
「遠慮深いうたた寝」という
タイトルに惹かれて買った本
やさしくてまろやかで上品さを感じる雰囲気
"P228答えのない問い"でぽろぽろ泣いた
本棚に迎え入れて良かったです
好きだった作品
P23 小人か妖精の仕業(切符の紛失)
P55 生きる力
(誰かを応援する心で、生きる力を得ている。)
P63 大人になること
(自分の意志とは無関係に、自分の一部と別れなければならないのだ。/声変わりについて)
P90 読者の働きがあってこそ
(最後のひと葉、再読について)
P96 手芸と始球式(小さな幸せについて)
P178 言葉と小鳥
P228 答えのない問い(わからないこと、ホロコースト)
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著作は「博士の愛した数式」しか読んだことないけれど、去年確か「読書芸人」で取り上げられていて興味を持ちました。
いろんなところで書かれたエッセイをまとめた本で、どの話も約2、3ページで綴られているけれど、その短い文章の中にも小川さんの審美眼と世界観がぎゅっと詰まっていて引き込まれました。
あとがきに、「どのエッセイも文学のない世界では生きられないということを告白している」とあり、だから引き込まれたのかなと思った。
小川さんの小説ももっと読んでみよう。
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手に持った時にひんやりと感じる本です。
美しい装丁が、小川さんのエッセイを護っているようです。
「よくがんばったね」…
過去と現在を肯定する優しさにあふれている
世の中の、すべてのことはいつか終わる。…
本人の努力とはまた別のところで、何ものかの差配により、終わりの時が告げられる。
再読には意味があるのだと思う。百年でも二百年でも小説は、書かれた時のままの形でそこにあり続ける。にもかかわらず、読み手の成長や社会の変化によって、見せる姿が違ってくる。その時必要とされているものを、
差し出してくれる。
小川さんの日常を紡いだ言葉が、今の私を
励ましてくれます。
自分が欲しい言葉を見つけては、ゴクゴクといただきました。
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日々の出来事、思い出、創作、手芸、ミュージカル・・・温かな眼で日常を掬い取り、物語の向こう側を描く。2012年から現在まで続く「神戸新聞」好評連載エッセイ「遠慮深いうたた寝」を中心に、約10年間に発表されたエッセイの中から厳選し、「手芸と始球式」「物語の向こう側」「読書と本と」の4章で構成する珠玉のエッセイ集。
実は小川洋子さん、初めて。こんなに有名な方なのに読んだことがなかった。陶器のような表紙が素敵すぎて一目惚れ。こういうデザイン、すごくおしゃれ。内容は、さすが作家さんって普段からこんな面白い視点で物事を見ているのかーと思う場面がちらほら。タイトルも内容も、短いのにすっと心に入ってくる不思議な引力のある文章でした。今後は小説も読んでみたい。
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機内でのCAの心配りをスケッチした「幸福のおすそわけ」、吠え続ける犬を怖がる母親を「でも女の子だよ」と宥める少年「小さなナイト」、閉業する本屋への思いを綴った「本屋さんの最終日」など、日常で出会う優しさに触れたエッセイ。後半にあるユダヤ人収容所の中で人間らしさを失わない人々を綴った二冊の本を紹介した「答えのない問い」は、文学者としての責任と覚悟を示した秀逸なエッセイで、読み返さずにはいられませんでした。
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小川洋子さんのことは恥ずかしながら全く知らなかったのですが、書店で陶磁器のような装丁の美しさに惹かれて衝動買いしたまま永らく開いていませんでした。
その後、ブクログで積読していた洋書の何冊かが小川洋子さん著のものであることにようやく気づき、驚き、ご縁を強く感じたので読むことにしました。まずは手持ちの本であるこの本から。
綺麗で丁寧な文体で豊かな時間を過ごせました。他、別の経緯で積読リストに入っていた本も読むことにします。
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ああもう、厠本だったからして、さすがに付箋を持ち込むわけにはいかず、美しくてすーっと心に落ちていった文章があるページをつい3日くらい前まで覚えていたのに、忘れてしまっていた。悔しい。あとで探す。
いま、平行して読んでいる本もエッセイなのだが、私は若かりし頃、エッセイなるものが苦手であった。「エッセイ」というなんだかお高くとまっているような雰囲気を醸し出しているカタカナ語が嫌いだったし、「私が私が」と我が全面に表れているような気がして、どうも読む気がしなかった(佐藤正午さんを除いて)。年を重ねて、ずいぶんとエッセイが好きになった。特に好きな作家さんの頭の中を直に覗き見る感じは、その作家さんの小説にも結びついていき、グッと距離が近くなる。作家さんとも、小説とも。
「どのエッセイも結局は
文学のない世界では生きられないことを
告白している」(帯文より)
小川さんの書く文章はやはり格別、と思う。日々の暮らしはこんなにも幅をもたせることができるのか、と思う。優しいとか強いとか一見前向きなことばかりでなく、心配も傷心も悲しみも(今気づいたが漢字に全部「心」がついちょる!)受け入れて、静かに浄化してゆく。ていねいに生きよう、と思わせてくれる。
ところで、野球が大好きな小川さんは、大の阪神ファン。阪神にまつわるエッセイも珠玉。おかげで、阪神にも目が向くようになった。
装丁も素敵。飾りたい。
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小川洋子さんのものの見方とか出来事の捉え方、表現の仕方が本当に好きで、こんなふうに自分の周りの世界を感じ取れるようになりたいと読むたびに思う。
本作は日常生活のなんてことない瞬間とか、推しを推す楽しさとか、好きな本や作家さんのこととか、より身近な内容が多くて面白かった。
応援熱年齢比例説、わかりみが深すぎて思わず笑ってしまったな……!
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大好きな小川さんのエッセイ集。
小川さんのあの不思議な小説たちは、こうやって生み出されていったんだな、と知れてよかった。
やっぱり小説家の方々は、普段接している物事に対しての感じ方が私たちとは違うんだなーと思った。