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紙の本

陽が当たり始めると、続々と異なる義時像が現れる

2022/03/21 17:40

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

久しぶりに高橋直樹が描いた文庫本へのダイレクトの書下ろし小説である。NHK大河ドラマで、北条義時が取り上げられて、文芸面でも出版が盛んに行われている。奥村景布子、伊東潤、高橋直樹と名うての時代小説作家を読んでみた。とくに比較する必要もないのだが、大半の小説が『吾妻鏡』を下敷きにしているので、ストーリーに大きな違いはないはずである。

 高橋は今までに頼朝などを中心に鎌倉時代の短編を書いてきた。本書もその総括となる一冊であるが、歴史の解説書を読んでいる印象である。というのも近年会話文をそのまま記す様式が増えている。たしかに読みやすく、スピード感はあるのだが、その分中身が薄いことは間違いない。小説ではあるが、たしかな歴史を知りたい向きにはぴったりとマッチしている。

 従来の歴史学の積み重ねで、史実と判明している事柄は明らかにして欲しいし、不明な点は小説家の腕の見せ所であろう。その点、高橋の小説は歴史の解説書を読んでいると書いたのだが、オリジナルのアイデアもよく織り込まれており、読んでいても納得しやすい内容、書き方であったと思う。

 登場する人物がどのような性格であったのかは、歴史書を読んでもそこまでは書かれていないのが普通であろう。とりわけ鎌倉時代となれば、今から九百年以上も前の話である。また著作物もそれほど多くないので、確かめようもないわけである。

 江戸時代でさえ登場人物の人間関係などは解明できない。ましてや鎌倉時代ではそういう人物がいるのか否かさえ定かではない。鎌倉時代の小説が今後面白くなりそうなのは歴史全体というよりは個々の人間ドラマが未開拓だからであろう。もっとこの時代の史実における社会的な意義だけでなく、登場人物の人間的な側面を掘り起こしていくことが求められていよう。

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