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上下巻一気読みして大満足の宇宙SF。各種トラブルに科学知で対応する、というスキームは作者の第一作『火星の人』と同じだが、楽しいので無問題。もともと科学への信頼が高い人ならより楽しく、ラストはなおさら顔から水が洩れる。
Netflixの映画『ドント・ルックアップ』ももちろん良作だが、こちらのほうが科学とか人間への信頼性が高い分、鑑賞中の気持ちはぐっと安らか…でも現実はドント・ルックアップ寄りなんだろうな…ロシアはきっとこのプロジェクトには参加できないでしょう…そのような現実へのリフレクションがあるところも◎。
映画では『あなたの人生の物語』のような言語SFの要素がもっと際立ってくることを期待。
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アンディ・ウィアー最高!
ネタバレになるので内容はほぼ触れないが、そう来たか。科学についてはハードだが、愛すべきキャラと設定の巧みでぐいぐい読める。
『火星の人』もだけど、ヒーローじゃないが頭脳と体力を駆使してめげないユーモア精神でなんとか乗り切っていく主人公…いつもオーウェン・ウィルソンを頭に描いているので、どう考えたってサバイブするだろな『オデッセイ』のマット・デイモンは(タイトルも含めて)ブッブー。で、今回はライアン・ゴズリング?んーまあ、許すw
物語も見事。私の文系脳でも、ほほーう目がなければ相対性理論は発達しないのかとか、いろいろ腑に落ちたり学んだり。アレ系はアボット&コステロ必須かと笑ったり。
そしてストラットのその後も気になるけど、バディが最高でしたね。ちょっと『オリュンポス』のイオのオルフみたい…すべてをダン・シモンズで語る病。
あのシーンの「きみの顔に漏れがある」には、私の顔にも漏れが生じました。
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久しぶりにはまった小説。随所に緻密な科学的考証があり引き込まれた。ハラハラドキドキが止まらない展開で上下巻を一気に読み終えた。SF好きにはたまらない小説だと思う。紙の本はなかなか買えない状況なのか、メルカリとかでは定価以上で売れてる。。
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研究のプロセスだけでもとんでもなく面白いのに、バディものとしてこんなに盛り上がるとは…!手探りのコミュニケーションの段階は『メッセージ』のようにワクワクしたが、軌道に乗ってからはまた新たな段階の幸福感に包まれて、地球に戻らなくてもいいような理由付けがあるのも上手い。やりとりひとつひとつが愛しい。
グレース博士が天職とする仕事に戻るのも良かった。望まぬ方向に連れ込まれても、前向きに、自分に誠実に頑張れば道は開けるという人間讃歌。仕事がんばろ…!
映画『オデッセイ』も大好きだったが、『火星の人』も読みたくなってきた!
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生涯ベスト級の一冊。
未知の物に対して観察→推論→仮説→検証→考察という科学のプロセスを畳み掛けるストーリーテリングの面白さがヤバイ。元素記号もまともに覚えていないゴリゴリの文系のワイでも当たり前に楽しめる。
人類が辿り着いた科学、そして人類の善性への信頼と讃歌。
主人公と異星人ロッキーのバディものとして最高で、最後の再会のシーンは涙無しには読めない。
クソみたいな状況を科学とユーモアで切り抜ける主人公というのは、『オデッセイ』原作の『火星の人』からこの作者の持ち味なんだろうなぁ。なんでこんなに面白いのが書けるんだろうなぁ。すごいなぁ。すごいなぁ……。
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上巻後半の展開から期待して読み始めました。
記憶が徐々に蘇る流れは、記憶がヒントになってどんどん話が進んで行く様子が心地よいなぁという感じだったんですが、ここにも驚きが隠されてましたね。そんな経緯でこうなってしまったのか…と。彼は元々は勇敢な科学者ではなかった。もちろん最終的には間違いなく勇敢な科学者でした。
二人の星を超えた信頼関係が気持ちよくて、最後の8割を超えたあたりの展開は目頭がグッと熱くなりました。物語がハッピーエンドに向かいつつ、残るページ数に不安を感じて…あぁ、やっぱり!と。
終わりもこれはハッピーエンドといえるでしょう。
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文句なしに面白かった。読者が主人公と一緒に物語を体験する仕掛けになっているので、可能な限り予備知識を入れずに読み始めるのが正解だと思う。ともかく騙されたと思って読むべき。夢中になって読破してしまうこと請け合い。
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初のSF小説に挑戦。科学の知識が乏しいわたしはなかなか時間がかかったけど、映画化される前に結末まで辿り着けて良かった!全くの予想外の展開と結末…
科学的なことはわたしには難解で詳細わからず、ざっくり読み飛ばしてしまった部分も多々、その当たりは映画化も決定してるらしいので、映像で楽しみたい。
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上巻に引き続いて、ネタバレ無しの感想。
下巻でも、結末に至るまで「ピンチのピンチのピンチの連続」(by『ウルトラマンガイア』主題歌)って感じです。
主人公は地球のピンチを救うための「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(和訳すると「イチかバチか大作戦」か?)遂行の渦中で自分も数々のピンチに遭遇します。
主人公の苦闘も、あるいは主人公をミッションに送り出すプロジェクトリーダーの苦悩も、目標は「子供たちに故郷の惑星(ほし)を無事に引き継ぐため」。
作者の昨今の気候変動に対する危機感も伝わってくる作品でした。でも、重苦しくはなくさわやかな読後感です。
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いろんな人が書いてますが、本作主人公のグレースと「火星の人(映画:オデッセイ)」のマークと完全互換です。
けど、同じキャラというわけでなく、知恵と工夫と”ユーモア”で一歩づつ乗り越えていくところが一緒で大変魅力的です。
これ以上書くとネタバレしないとだめなので、まず読んでほしい!!
センス・オブ・ワンダーとはまさにこれ!
(映画化本当にできるのかな。。笑)
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火星の人(オデッセイ)のような、宇宙を舞台にした孤独な男の奮闘劇。
そこに更に加えられた、E.T.のような種を超えた交流と友情。
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ウソだろ〜!
いやぁ新鮮だ。上巻のバディに驚き、下巻のこれでもか状態のどんでん返しの嵐に驚き、最大の驚きと笑顔をもってエンディングを迎えることができた。
確かにSFとしては、非ハード。でも、こんなストーリーもいいじゃないか。地球はきっと勝つ。そして主人公も勝つ。勝ち方は異なるけれど、幸せな物語だ。
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太陽の活動が弱くなってきた。気温低下、このままでは農作物はとれなくなり、地球は人類が住めるような所ではなくなる。調査すると、太陽のエネルギーを食べている物質がいた!太陽の周囲の星の中でタウ・ゼロだけがこの物質の影響を受けていなかった。ここに秘密があるから、それをロケットにに乗って探しに行くのが、ヘイル・メアリー(やけっぱち)プロジェクト。
面白い。面白すぎる。
最初、主人公はロケットの中で目覚める。しかし記憶喪失になっていて、自分が何者か、どこにいるか分からないのだ。しかし、周囲の状況を理解していくうちに、自分がロケットの中にいることや、使命まで理解していく。思い出すこともあるけれど、推理していく過程が素晴らしい。
並行して描かれるのは過去。なぜ彼がロケットに乗ることになるのか、地球がどうなってしまったのか、国際的プロジェクトがどう進んでいったのか描いていく。とりあえず、気温低下を防ぐために、ビックリするような方法がとられ、ぶっ飛んだ。
主人公は、ロケット内で様々なトラブルに逢う。絶体絶命のピンチに何度と。読む誰もが、もう終わりだと思うだろう。まだ何百頁もあるのに、そう思ってしまう。
諦めてはいけないことを教えてくれる教訓的読み物でもあり、物理化学生物学数学のかなり難しいことを、それが分かれば、生きる死ぬの闘いに勝てることを教えてくれる教材的な小説(これを読んで、理系的学問がいかに「生きる」ために必要か分かってくれる人がいっぱい現れてくれると嬉しい)でもあり、私のような理系のことはよくワカラン人間でも、ストーリーはめっちゃ面白いから、ついつい頁をめくる手が止まらない極上のエンターテインメントだった。
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上下巻、一気に読了。
確かに何の情報も無しで読んだ方が楽しいと思う。
以外、微妙にネタバレ。
ストーリー全体がすごくポジティブなエネルギーに満ちていると思った。映画オデッセイは原作は読んでいないけれど、こちらも主人公がとにかくポジティブ。
いざというとき、自分を守ったり、状況を打開したりするのは、知識や経験、そしてポジティブさとオープンなマインドなんだな。
勉強が辛い、勉強なんて何の意味があるんだ、と思ってる子どもたちに、もちろん大人にも、ぜひ読んでほしい。
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読解力がなく、描写がイメージしにくいところもあったが、面白く読めた。エンディングは作者もいろいろ考えてああなったのだろう。