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物語のテーマは普遍的でありながら、それを構成するいろんな要素が童心を刺してきて、子どもの頃の純粋な気持ちを甦らせてくれる。自分の中の擦れてない心が「ワオ!まだあったのか!」と気づかせてくれる。本当に愛すべき物語。
我が子が高校生くらいになったら、オススメしちゃうかも。
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普段は図書館派。なので、人気の本はリクエストしてから手に取るまで、半年から1年待つのもざら。でも、この本はそんなに待つ気もしなく、珍しく上下巻セット購入。私としては極めて珍しい行動だし、それだけ高い期待を持った本であった。そして、その期待を上回る作品であったという、稀有な体験を味わえた。
ロッキーとともに挑む数々の困難。最初は不気味に思えたロッキーも、すっかりと頼もしく、時にかわいらしいバディとしっかり感じられた。終盤、主人公が旅立った理由や最後の決断を目の当たりにしてとても感激。「異星人とも分かり合えるし、友情も成り立つよな。」と、素直に思える。
この小説に出会えて幸せだった。いつの日か、子供が成長したら、ぜひ薦めたい。
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なぜ一人宇宙にいるのか…徐々に明らかになる過去・真実と、予想しない展開にハラハラドキドキしながら読みました。面白すぎ!!久しぶりに大満足のSF小説でした。
ネタバレなしで読むのがオススメです。映画も期待!
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『火星の人』のアンディ・ウィアー最新作。『三体』の次はこれ、という評判通りの傑作。いやはやマジ面白かった!
基調は『火星の人』のような科学を駆使したサバイバル的なSFだけど、今回はスケールの飛躍が凄まじい。『三体』を読んだときのようなぶっ飛び感覚に、古典的なセンス・オブ・ワンダーと、新しい何かを、同時に感じた。2つの時間軸の描写によって解かれていく謎、科学的な知識と推測によって次々と克服されていく困難、想像もしなかった驚きの展開。まさにSFを読んでいるんだ!という喜びに震えた。具体的なことが何も言えないのがもどかしいけれど、すでに色々なところで言われているように、予備知識いっさいなしで読み切ることをオススメしたい。絶対面白い!と誰にでも言い切れる珍しい小説だ。
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最後までワクワクしながら読めた!
SF初心者なので上下巻を前に怯んだけど、杞憂。
主人公のどんな時でもポジティブに取り組む姿勢に勇気をもらえる。科学って楽しい、って思えた。
ラストもさわやか。
しあわせ、しあわせ、しあわせ!
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どこまでも前向きな主人公の人物造形、緻密な科学的考証、ハラハラドキドキが止まらない劇的展開…どれも「火星の人」に通じるものがあるが、こちらは12光年彼方でのミッションとさらにスケールアップ。ラストはグッときた。読後感スッキリ、評判通りで、文句なしの面白さだった。ライアン・ゴズリング主演による映画化もとても楽しみ。
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20220119
やっぱアンディ・ウィアーすきだわー
上巻後半の展開はマジかって思ったけど笑
早く次の作品が読みたい
しあわせ、しあわせ、しあわせ
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ジェイムスンでもヒューイでもタチコマでもなく、ロッキーだ、と。
まぁ、面白いのはいいとして、「お約束」が過ぎるかな。
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2022-01-09
あああ、もうこれは「読め!」と言うしかない。いくつか都合よすぎる気もするけど、ちゃんとそこにも自覚的で素晴らしい。
特に最終章の章タイトルみた時は、震えた。これはカンニングせずに読み進めてきたからこそ。
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何も言うことはない。下巻も面白くて一気読みしてしまった。結末も、思いきり笑顔になれました。なにやら映画化が予定されているそうですが、これは期待外れになったとしても、世界観を楽しみに観に行きたいです!
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これってフラグだよね? とか、残りこれだけだけどこのまますんなり展開するはずあるか……?などと余計なことを考えつつ、はらはらしつつ、それでもときどき爆笑しつつ、そしてたまにうるっとしつつ。味わったことのない読み心地だー。
すばらしい。しあわせ! しあわせ!
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〈タウ・セチ〉の現場に出来るだけ長く一緒にいたかったので、読み出したら止まらなくなるのを抑えて、下巻は無理にペースを落として読むのに苦労した。
現実の科学技術は進み、星の彼方に夢をはせることも今は少なくなり、フィクションの世界でも、一般の小説にもSFチックなものが多くなって所謂 “サイエンスフィクション” は影が薄くなったと感じていたが、この時代でもこんなに面白くて感動できる『空想科学小説』が読めるということを、今はただ素直に喜びたい。
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(盛大に内容に触れています。ご注意ください)
面白かった~。「火星の人」再びのサバイバルものかと思ったら、今度は加えてなんとファーストコンタクトものでもあり、そしてそしてバディものでもあるのだった。どの要素もすこぶる魅力的だが、ワタシはなんといっても三つ目のやつに琴線がかき鳴らされまくり。いやあ良かった!
構成がうまい。現在の宇宙船パートと、過去の地上パートが並行して進むのだが、それにちゃんと理由があって、主人公グレースとともに「そうだったのか」と思いながら読んでいくことになる。引きこまれずにはいられない書き方だ。グレースは「火星の人」のワトニーと同様へこたれないキャラだけど、ちょっと弱め。そこがいい。奮闘する姿にハラハラする。
ピンチは再三訪れる。が、ワトニーと違ってグレースには、途中から強力な助っ人がいるのだ。異星人と力を合わせてサバイバルしミッションを遂行しようとする。まったく、こんな筋書きにのめり込むことができるなんて。ずーっと前に「ソラリスの陽のもとに」を読んで以来、人間とコミュニケーションがとれる異星人なんて、怪獣がなぜかウルトラマンと似たような体格であることと同様のファンタジーだと思ってきた。でも、この設定ならアリかも、と思わせられる。
とにかくこの二人(?)の掛け合いが楽しいのなんの。地球とはまったく異なる環境を持つ星エリダニからやってきたロッキー。当然姿形も持てる力も文化も人間とは大きく異なる。それでも様々なアイディアをひねり出して意思疎通できるようになり、共に難局を乗り越えるなかで「ともだち」になっていく。もうここがね、ぐっときます。「よい!よい!」「しあわせ!しあわせ!」ロッキーの言葉を真似したくなる。
「二人」がついに地球とエリダニを救うものを手に入れたとき、グレースは船にあったウォッカのグラスを掲げて乾杯する。その時、正装したロッキーは、グレースの真似をしてそばにあるレンチをつかんで高々と掲げる。このシーンがすごく好き。
そして、成功の後には別れがある。
「『時間だ』と彼が言う。『ぼくらはこれから故郷の惑星を救いに行く』『ああ』『君の顔に漏れがある』目をぬぐう。『人間の事情だ。気にしないでくれ』」
「漏れやすい」人間である私の顔にも漏れが発生した。(でもこれで終わらないんだよねー)
胸の熱くなる場面は随所にあるけれど、笑える箇所もたくさんある。地上パートで、軽口を叩くグレースに、プロジェクトの責任者ストラットが「お黙り!」と言うところがお気に入り。一番ニヤニヤしてしまったのは、マーティン・デュポアとアニー・シャピロの登場場面。超真面目なデュポアとあっけらかんとした「シャピロ博士」、とてもいいペアなのにその後二人は…。
地上パートの登場人物は誰もがとても個性的だが、私はやっぱりストラットが断然いい(映画化が決まっているそうだけど、誰が彼女をやるのか、興味津々)。温暖化を防ごうと努力してきた気候学者のルクレールが、地球をあたためるため南極の氷河に核爆弾を撃ち込む場面。顔をおおって泣く彼にストラットは言う。
「わたしたちはみんなしなければならないことをしているのよ」
そう、これは「しなければならないこと」を全力で成し遂げようとする人たちのお話で、その熱に降参しました。
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最初からすごく引き込まれる書き方!最後まで予想ができないワクワクしっぱなしの読書でした。
最初は何の予備知識もなくKindleのお試しを読んで、冷凍睡眠から目覚めた男の話かと思ったら違い、うっかり下巻の帯にネタバレされた「ファーストコンタクト」とは微生物のことかと思ってたら、それも違い(ロッキーとの出会い、ここはめちゃくちゃ興奮した!) 記憶障害の原因も私の予想を遥かに超え、ラストの展開もまた予想外(でもとても好き)。そしてあたたかな気持ちになる最後の場面に私の顔にも洩れがありました。ほんとに次々と波のように驚きがやってくるお話しで、お腹いっぱい大満足です。
発生する問題をどんどん解決していく爽快さに、科学と数学ってこんなにカッコいいんだ〜と再認識。中学の頃にこの本を読んだら、もっと興味を持って勉強できたかも(笑)
地球の人たちもきっと科学を駆使して、頑張って生きたんだと思うと希望を感じられる。よい、よい。
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『火星の人』のアンディ・ウィアーがお送りする、人類滅亡を阻止するための手掛かりを探すため、遥か宇宙の果てに送られた一人の男の挑戦、後編。
上巻は、記憶を失った状態で目覚めた男が、記憶を取り戻しながら現状を把握していく内容(読者への背景設定の説明)がメインで、本書下巻は、人類滅亡を阻止するための方策を本格的に検討、実行に移していく内容となっている。
「これまでの培ってきた知識や経験、人類の叡智(機器、理論...etc)を駆使して、極限のミッションに挑む」という著者の作風はそのままだが、今回は異星人との遭遇という「ファーストコンタクトSF」の要素が追加されている。これまで現代の科学技術のみをベースに描いてきた著者にとっては、新たな試みであったのではないかと思われる。(とはいえ、異星人の超高度テクノロジーが解決してしまうという展開はなく、用いられるのはあくまで現代の科学技術的アプローチ。)
同じく滅亡の危機に瀕している同族を救うため、孤独に宇宙を彷徨う異星人と協力して検証を重ねていき、友情の絆を深めていく―――著者の過去作にはなかった心温まるストーリーが非常に心地良い。(クライマックスは、非常に心が揺さぶられる。)現代SFの名作として推すことが出来る一作。