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誰かの「願い」をそうとは知らないで受け継いでいたんだー。
総てが止まってしまったように見える街中でそれでも「すくすくと」子どもも大人も育っている。
きっと、大事なのはどれだけ生活が良くなったかではない。どれだけ生活をよくしようとしてきたかである。
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エッセイなのか私小説なのか、コロナ禍での日常、誰かに話すまででもないけれど、という感情の描き方が流石。
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コロナは確かに日常を別の角度から考えさせたけど、小説はタイムラグを生むので、なんだか懐かしく思いながらも、もうちょっと時間が経つとピンとこなくなるように思う。
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22/02/24読了
新型コロナと緊急事態宣言で変えざるを得ないことが山ほどあって、でも生活はするうちに順応もして日常になり始める。淡々と過ごす日々が紡がれていて、よかった。
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2022年3月
著者の日常を描いているので、コロナの話も出てくる。「ディストピア」も小さな子どものいる家はにぎやか。子どもの生命力はすごい。読んでいて、くすっと笑ってしまう視点は著者ならではだろう。ほっこり面白かった。
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書き続けます。明日が奈落だとしても。(p158)
コロナ禍で自宅で過ごすことが当たり前となった中で、作家(これは著者の中島さん自身かな?)と漫画家夫婦と2歳の娘との日常生活を描いた一冊(「願いのコリブリ、ロレックス」と「ルーティーンズ」の2編収録の連作短編)。親子3人のホンワカな日常を描いただけの作品だが、サブカル系のコラムニストとしても活躍する著者だけに、「サクラ大戦」とか「プリキュア」といったサブカルネタも散らばっており、それがこの小説を唯一無二なものにしている。コロナ禍で子育てしている人にには共感できる部分が多くあるはず。
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エッセーのような私小説のような。
文筆業の夫と漫画家の妻保育園に通う娘の3人家族の、コロナ禍の、日常を描く。
保育園が閉まり、公園の遊具が閉鎖され、人とは会えず、マスク越しの顔しか知らない人が増え、誰かを誹謗中傷するニュースやSNSばかりが増える鬱屈した世界、マイルドディストピア。
疫病が収斂しかけると戦争を始めるバカ指導者もいて、少しまた濃さを増してしまったマイルドっぷりだが、それでも彼らも俺たちもこの世界で生きていく。
なら少しでも居心地よく楽しく暮らせばよいよな。
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図書館で借りたもの。
緊急事態宣言で保育園が休園になった。あらゆるものが静止したコロナ下でも、娘の成長は止まらない。作家と漫画家の夫婦は、非常時の日常を歩き始める…。
小説というかエッセイみたいだなと読んでいたら、著者の『9分9厘、僕の日常のスケッチ』だそう。
すごくリアルだったもん。
子育てのいろいろに共感しまくり。笑
“台所に立つときの最初の一手は「手を洗う」でも「エプロンを身につける」でもない、「リモコンで子供コンテンツを表示させる」だ。”
“「おしり拭き」は子供のオムツの交換時とは無関係に、万能だ。もうすぐオムツが外れて(お尻を拭く必要がなくなって)もなお、ウェットティッシュとして常備され続けるだろう。どの家庭でもきっとそう。”
“滑り台もブランコも使用禁止になっているが、皆、それでもかまわない。大人たちと言葉を交わすことはないのに、語り合わずとも皆が皆の気持ちを心底理解しあっている。さっき中華の道で行き合ったお父さんからも(多分、互いに)感じ取った。この――子供という――無駄なエネルギーの塊どもを、とにかく昼のうちに少しでも動き回らせる必要がある。それは要であり急だ、と。”
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いつもながらの、日常の描写がいい。それだけでも十分だったのに、また最後の締めくくりがまたいい。
一文で全体の文章や日常がきらめくことが証明された一冊。
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「満ちた」という表現が腑に落ちた。新しく良い音楽に出会っても、自分の中では昔に好きになった音楽で満ちているもんね。
ビョーゲンズではなく、ルーティーンズと対峙するということ。地道で大変だけどこうやって小説になるくらいには日々色々な気付きがある、そこをいちいち面白がれると良いのだな。
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優しい。素朴であたたかい本。
日常のほんの小さなことに目を向けて、言語化して、身近な人に共有することの大切さを実感した。
派手な生活は分かりやすく楽しいけれど、際限のない欲求に悩まされることも多くなるだろう。そして、全体として幸せ値マイナスなんてことにもなりかねない。コロナで色んなことが制限されて、SNSの世界が現実かのように錯覚させられる今。必要なのは、目の前のルーティーンをじっくり味わえる時間なのかもしれない。本書には、そんな誰かのルーティーンを一緒に味わえる時間がある。私ももっと近くを見ながら生きてみてもいいんだと改めて感じられた本だった。
著者のファンになった。
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お茶漬けみたいな一冊。さらさらとお手軽にお腹の隅を満たしてくれる。好きなものが共通していると言うのもだけど、お互いが「イヤだ」と思う尺度がかなり被ってそうな点において、似たもの夫婦っていいよなぁと思った。娘さんもさぞ育ちやすかろう。コロナ禍でさまざまな変化がある中でも、日々しっかり前を向いて仕事や育児に励む夫婦像がよく見えてなかなかでした。
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コロナ禍を振り返って、日常生活から失ってしまったものを洗い出すことができました。心の衣替えとでも言えばいいかしら。無理やり捨てさせられたものを、これから取り戻さなくっちゃ。準備運動になる一冊です。
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わたしもロレックスの日付が変わる瞬間を見てみたいっていう願いを受け継いじゃった
コロナ禍の異様な世界がちょっと浄化される優しい本
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少しずつコロナに浸食されていく世界の中での日常。
コロナは人それぞれ生活の変化もその捉え方も違っただろうと思う。
その中のひとつ、という感じで
そのあまりの日常さに「あぁ。このご家庭はそうだったんだな」と思う。