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ビジネスで知っておくべき「基本」と「マナー」を知ることができる本です。
パソコンやスマホなどのツールの機能はどんどん拡張し、オンラインで対面する機会も増えるなど、ビジネスの方法は多様化し続けています。
そんな中で、知っておくと便利だが、なかなか使い方がわからないものが多いことで悩む方も多いと感じます。
いろいろなツールやオンライン時を含めたビジネスマナーなどを、その目的をはっきりさせた上で、わかりやすく、しかも多様に紹介されています。
ビジネス経験の浅い人にはもちろん、経験はあるが変化に対応するのに苦労している方などにも、役立つものが多い1冊ではないでしょうか。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「基本は『情報のフローとストックを上手にデザインすること』。フローは情報の流れで、メール、SNSのメッセージ、ネットの膨大な情報のこと。気をつけるべきは、与えられたタスクを漏らさないこと、入手した情報をメンバーと共有すること。」
「大量の情報が氾濫を起こす前に、各種デジタルツールを使い、情報を整理する。デジタルツールを増やしすぎないことも大事。目的は、各自が最高のパフォーマンスを発揮し、ビジネスを効率的に進めることで、大量のアプリを使いこなすことではない。」
「時間管理の基本は、仕事を始める前に『ゴール』と『目的』をしっかり考えること。方向性のブレがなくなり、品質向上、工期短縮にもつながる。基準を持つことも、時間を無駄にしないために大事。自分の知識と経験の度合いの理解、関わる人の都合、想定外な外的要因に気をつけておく。」
→ノウハウを紹介する本を読む際に大事なのは、そのツールや技術を使う目的をしっかり把握しておくことだと考えます。目的を間違って使ってしまうと、意味がなかったと感じることが多いはずです。この本も、その目的をわかっていれば、使えるものが多く紹介されていると感じることができるはずですよ。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
○デジタルワークの基本
・基本は「情報のフローとストックを上手にデザインすること」。フローは情報の流れで、メール、SNSのメッセージ、ネットの膨大な情報のこと。気をつけるべきは、与えられたタスクを漏らさないこと、入手した情報をメンバーと共有すること。
・大量の情報が氾濫を起こす前に、各種デジタルツールを使い、情報を整理する。デジタルツールを増やしすぎないことも大事。目的は、各自が最高のパフォーマンスを発揮し、ビジネスを効率的に進めることで、大量のアプリを使いこなすことではない。
・Wordの自動保存機能を使えば、消えたファイルを復元できるので設定しておくとよい。
・PDFにはメモのように直接書き込みができる「ノート注釈」機能が無料版でも使用可能なので、特記事項や備忘録として活用できる。
・スマホで議事録を取ることも可能。ラフにメモを作成し、後から整理する。箇条書きで簡潔に書き、決定事項・ネクストアクションを明確に書く。
○リモート時のビジネスマナー
・ビジネスメールのマナーとして、日付・内��等が具体的にわかる件名、社名・部署名・フルネームを記載した宛名、簡潔なあいさつ文、箇条書きや罫線で区切るなど目立つ処理をしたアポイントの日時・場所、1〜3MB程度までの添付ファイル、1行30〜35字で3〜5行に1行くらい行間を空けた用件、次の取引につながるような結びのあいさつ、会社名・部署名・フルネーム・住所・電話番号・メール・URLなどを定型文で記載した署名などがある。文章量は、画面1スクロール程度で用件がわかる内容が理想。
・さまざまなメールのパターンを知っておく。アポ依頼時は、日時は箇条書きでシンプルにする。問い合わせ時は、依頼内容や予算をあらかじめ提示する。資料送付時は、機密書類にパスワードを設定する。報告は、上司など身内へはSNSを使ってもよい。
・オンライン会議は、①会議の「目的」「ゴール」の把握、②会議資料の準備、③役割分担の確認、④接続状況のチェック、⑤時間に余裕を持って入室、というステップを心がける。基本ルールは、リアルの会議と同じ。
・社内で行う非対面の「内勤営業」であるインサイドセールスは、データ分析をベースにしたマーケティング活動により、自社の商品に興味・関心のある見込み顧客を絞り込み、オンライン営業や訪問営業につなげるもの。良質なリスト作成が成功のカギ。リストの精度を高めると、全体の生産性も向上する。
○対面のビジネスマナー
・仕事でミスし、取引先や関係先に迷惑をかけてしまった場合は、ひとりで抱え込まずに上司に報告し、指示を仰ぐ。そして、迷惑をかけた相手に、すぐに謝罪の意を示す。大事なのは素早い対応と、誠実な態度でお詫びの気持ちを示すこと。お詫びの言葉が伝わる、丁寧な謝罪の言葉を知っておくと、いざというとき、慌てず対処できる。
・謝罪のパターンは、まず「この度は多大なご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございません」。
・メール返信が24時間超えた場合は「このところ立て込んでおりまして、ご連絡遅くなり申し訳ございません」。
・遅刻したら「大変お待たせして申し訳ございません。待ち合わせのお時間より○分遅れてしまいました。この後ご予定があるようでしたら、また日を改めてお伺いしますが…」。
・怒る相手をなだめる時は「弁解の余地もありません…」という表現もある。
・「この度は配慮が至らず、失礼いたしました」「早急に原因を究明いたします」「このようなことが再び起こらぬよう、再発防止に取り組んでまいります」というフレーズも知っておくとよい。
・面倒なことを相手にお願いする際は、まず、依頼の前に、期日、依頼内容、スケジュールが現実的かを確認する。
・社内向けとして、相手を立てる「経験豊富な○○さんだからこそお願いするのですが…」、簡単な仕事をお願いする「手が空いているときでかまいませんので、○○だけでも手を貸していただけませんか?」、難しい仕事をお願いする「身勝手なお願いと承知しておりますが…」などがある。
・社外向けには、荷物や商品を届けてもらう「お使い立てして申し訳ございません。弊社にお越しの際に○○部にお立ち寄りいただけますか?」、来社してもらう「ご足労おかけして誠に恐縮ですが」、書類の確認をお願いする「○○をご一読いただけると幸いです」、提案の検討をお願いする「ぜひともご検討いただけませんでしょうか/ご一考いただきたく存じます」などがある。
・断り方の基本は、早めの返事、曖昧な表現での誤解を避ける、代案を示す。
・社内向けには、大役を断る際の「若輩者の私には荷が重く、今回は辞退させていただきます」、残業を断る「家庭の事情がございまして…。明日、早めに出社し取り掛かります」、飲み会を断る「ご一緒できなくて、非常に残念です/あいにくその日は先約がありまして…」などがある。
・社外向けには、取引先の依頼を断る「ご希望に沿えず残念ですが…いたしかねます/誠に残念ですが、ご辞退させていただきたく…。これに懲りず、またお声がけください」、都合がつかず断る「今回は先約がございまして、また次回よろしくお願いいたします」、食事の席でおかわりを断る「十分いただきました。ごちそうさまでした」などがある。
・営業トークは、まず、人間関係形成が大事。相手の話を聞き出すのが基本。コミュニケーションに終始する日があってもいいくらいの気持ちで関係を構築する。それから、情報伝達。具体的な数値でアピールし、契約のメリットを論理的に伝えると効果的。
・時間管理の基本は、仕事を始める前に「ゴール」と「目的」をしっかり考えること。方向性のブレがなくなり、品質向上、工期短縮にもつながる。基準を持つことも、時間を無駄にしないために大事。自分の知識と経験の度合いの理解、関わる人の都合、想定外な外的要因に気をつけておく。