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〇ある男性を愛した一人と一匹の物語。ノンフィクション絵本
ベネズエラのサン・フェルナンド・デ・アプレという町では皮を目当てにカイマンというワニがよく狩られていました。
かあさんカイマンが猟師に仕留められ、ひとりぼっちになった赤ちゃんカイマン。
宝石屋の若旦那が連れて帰って、大事に育てはじめます。
お店はクロくんと名付けたカイマンのおかげで大繁盛。みんなクロくんにあいたがったのです。女の子だったんだけど。
やがて若旦那は結婚し、相手の女性もクロくんと仲良くなります。
ずっと幸せに暮らしていましたが、若旦那ファオロが病気で倒れます。
〇ワニがこんなにも人を愛するのだなあ
奥さんもクロくんがいたから、うたって暮らせるようになった
〇大切な絵本の1つになりそうだ
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「1950年~60年代、南米のベネズエラで本当にあったお話です。あるとき、みなしごになった赤ちゃんカイマンを、宝石商のファオロが見つけ、家に連れて帰ります。ファオロは、この子に「クロ」と名付け、大切に育てます。ふたりはいつでもどこでも一緒。ところがある日、ファオロが突然倒れ、帰らぬ人となります。クロはショックのあまり、何ヶ月も部屋にこもり、絶食します。それほど二人の愛情は深かったのです。」
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ベネズエラであった嘘のような本当の話。
子どもがワニ好きなので、ワニが出てくる本はないかなと探していて見つけた絵本。
ちいさなちいさなカイマン(ワニの種類)が大きくなっていく。
だから横長の絵本なのか。
絵本にはワニだけでなく、アルマジロ、亀、イグアナ、ハリネズミ、鳥といった動物や、暑い国らしい大きく茂る植物も描かれていて、いかにも異国の様相。
動物に心はあるのか、心は通じるのか。
その問いに対する答えは、わからない。
けれども、こうして死を悼むかのように飼い主(家族)のそばを離れず、何も食べず、ということを聞くと、心があると思いたくなる。
まるで忠犬ハチ公のようだ。
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ベネズエラでの本当のお話。
母親を猟で失ってしまったカイマンは、宝石商の若旦那ファオロに引き取られる。クロと名付けられ店にもついていき、町の人気者になる。
ある日クロは卵を生み、メスだったことが明らかになる。ファオロはアンヘラを妻に迎え、明るく楽しく暮らしていたが、ある日ファオロが病に倒れ他界してしまう。
カイマンのクロを愛情いっぱいに暮らしたファオロと妻、周囲の人たちとの交流を描いた心温まる物語。
******* ここからはネタバレ *******
カイマンはアリゲーターの一種で、比較的温厚な種類だそうです。
冒頭で宝石店の若旦那ファオロが登場ししたときには、イケスカナイやつを想像してたのにいいやつでした。
家族はいなかったのでしょうか?「若旦那」というから「大旦那」もいて、ちょっと揉めるかなと思っていたんです。
カイマン漁(猟?)が当たり前のこの町で、クロを見に来る人がいるなんて不思議でしたが、きっと人馴れしているのが不思議だったんですね。。
さすがは宝石店の若旦那、牙に金のカバーとは?猫に小判ではないか?と思いましたが、クロは誇らしげだったんですね。いやぁ、でもつけるときによく噛まれませんでした。
漁(猟?)にされていたのは、やはり皮を取る目的だったのでしょうか。
今では養殖しているところもあるようです。
それもなんか残酷な気もしておりますが……。
心温まる物語ではありますが、ちょっと平穏すぎて物足りなさは残りました。まあ、事実だから仕方がないのですが……。
もう少しハプニングとか描いてほしかったです。
悪い本ではありません。
低学年の皆さまにオススメできます。