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図書館にて。
もう1冊の「distance」と並んで本棚にあったので一緒に借りてきた。
1冊で終わりになる本のはずがコロナ禍が長引いたのでもう1冊出すことになったとあとがきにあった。
そんなきっかけでできた本かもしれないけれど、この世界もこんなに美しい、悪くないのではないかと思わせてくれる1冊。
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2021年4月から2022年4月までの日記。
青を基調とした優しいイラストに心が和む。
コロナ禍の中であっても人は動き、街の流れも動いていく。
2021年4月22日(2010年)〜4月23日のお店の変わった様子が、少し寂しくもあるがこれが10年経っているということなんだろう。
子どもの10年はかなり大きいが、自分の10年はあっという間なのである。
2021年6月15日の旅行したいなあと思うのは、同じ気持ちである。
どこかに行きたい、と思ったときに、でもコロナだし、で結局はやめてしまうことが続いている。
工夫したら何かできるかもしれないのに、諦めることばかり得意になっている。
まさに自分の心の声と同じなので驚いた。
「今」という日常を人と景色で感じられて、そうだなぁ、こんな感じだよなぁと思いだすのもいいかもしれない。
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コロナ禍の生活を日記として作品にされてきた今日さんの、2021-2022までの記録。前作《Distance》から更に一年後。
コロナウイルスが流行してからというもの、2020年ごろから特に2022年前半くらいまでは、2023年の今振り返ってみると、毎日なんの変化もない閉ざされた日を過ごしてきたように感じてしまう。
でも今日さんの視線を通して、ああ、わたしも確かにこの1年を過ごしていたんだ、ちゃんと生きてきたんだという実感が湧いてくる。
今日さんが描いたこの日、わたしは何をしていただろう、いつもと同じようにPCに向かい仕事をしていたけれど、何があった日だっただろう。変わり映えの無い日の中にも、嫌な思いも嬉しい出来事も確かにあったはず。もう忘れてしまったけれど、確かに過ごしてきた日々。
今日さんの作品は柔らかくて大好きだ。ふわりと心地よい気持ちになるのに、目が離せない。ずっとじっと見つめてしまう。迷ったとき、寂しくなったようなときこの本を開けば、あの頃の自分が姿を現してくれる。
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1冊目より、春の花の色合いが明るい気がします。マチ子さんは、春が訪れて嬉しかったのでしょうね。
また、前作より、天使の登場が増え、意図的になったと感じました。天使が寄り添う姿が好きです。
震災後の東北に、わたしは一度も行っていません。なので、マチ子さんの目を通して、2021年の被災地を知りました。
何もかも新しくなっている……そのことに、ハッとしました。何もかも、作るしかなかったのだと……。
次、3冊目が完結編だそうです。
この流行病は終わったと判断したのでしょうか。まぁ一応、マスクをしなくとも良いとされていますからね。
こちらも是非読みたいです。
(以下、読みながら綴った感想)
2023/04/26 最初-2021年8月5日
2021年4月22日-2021年4月23日
10年も経てばお店は閉店してしまうものなのですねえ……。寂しいです。
電話ボックスがなくなっていますね。こちらも、時代の流れを感じます。
2021年5月8日
“あ、猫”というタイトルが好きです。
2021年5月25日
“夕暮れ時の新宿南口。誰も天使に目を留めない。”
夕暮れ時なら、新宿のあの人の多さなら、天使が紛れていてもふしぎではないかも……なんて思ってしまいます。
2021年6月8日
さり気なく実在している鳥獣戯画にほっこりしました。
2021年7月12日
“マスクを外しても大丈夫、な仲なのだろう。”
ふたりとも同じ症状になるとは限らないとしても……同じ条件でいたいと思っていました。なので、ワクチンを打つ回数等を合わせました。
幸い、どちらもかからずに済みました。
2023/04/27 2021年8月5日-2021年8月24日
2021年8月24日
“自転車。”
(中略)
“最近はもっぱら歩いている。”
自転車に乗ることは好きなのですけれど、強風に負けて自転車が壊れてしまって、しばらく乗っていないです。歩くことが増えました。
2023/04/28 2021年8月25日-解説
2021年9月13日
“就職活動が性に合わず、数社を受けてそうそうに撤退したことを思い出した。”
わたしもそうなので、そのことを否定できません。あのせかいは嘘まみれで、吐きそうでした……。
2021年10月11日
“一人一人がひとりを満喫している空間。”
そういう空間、すきです。のびのびとしている感じがします。
2021年12月3日
“
新しすぎる街にとまどう。
津波の被害後、駅付近はすべて白紙になってしまったのだ。
”
そっか……。津波で何もかもなくなってしまったから、すべて、新しくなるのですね……。
被災地は新しい風景となってしまって、「昔ながらの」が消えてしまうのですね。
そんな当たり前のことに、気がついていませんでした……。
2021年12月8日
サンタさんたち、かわいいです。
2021年12月24日
イルミネーションの光の表現が好きです。
2022年2月2日
“本を読みながら帰る”
歩きスマホのように、歩き読書は危険なのですけれど……見かけるとつ��、微笑ましくなります。わたしもそうやって歩いていた頃がありました。
本好きの人が好きです。
2022年2月8日
“真新しいマンションのガラスに、桜の枝が映り込んでいる。”
この描き込み具合、絶妙ですねえ……。
そうそうこんな感じ、とスッと納得しました。リアルなのに、リアル過ぎない空気感が素晴らしいです。
2022年2月22日
“さきほどの女性たちから少し離れたところに、ホームレス。”
天使が寄り添っている様子が好きです。
2022年3月21日
“読書”
この本の表紙になっている絵、「読書」ってタイトルなのですね。すてき。
2022年3月23日
天使はやっぱり、弱っている人に寄り添っているのでしょうか。背に添えられた手が優しいです。
解説
“大人だって子どもだって、「◯年生」「◯歳」の一年は、その時しかないのだ。”
大人は、その人が過ごした子ども時代を想像してしまいますけれど、子どもは、目の前のことを受け入れていくものです。「そういうものだ」と思っています。
人は慣れていく生き物ですから、大人が思うほど子どもは悲観的に捉えていないのではないでしょうか。また新たな楽しみを見つけている気がします。……そうだったらいいな、と思ってしまいます。
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『Distance』『Essential』を読んで。
素敵な本だなぁと思った。一日一枚の、物語のある絵と、少しの文章(こちらも良い)。
今日さんのような有名な方でも、私たちと同じ息苦しさを感じていたんだと知り、親近感がわいた。