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こんなにも異色な恋愛小説は初めてです。圭吾の恋愛相手のあやめさんがポリアモリーだと言う設定にびっくり!ポリアモリー初めて知りました。圭吾のあやめさんに対する恋心が切なすぎます。もう初めての体験あなたもこのすごい恋愛小説を堪能して下さい。
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【僕の愛する恋人には、もう一人恋人がいる――新世代の恋愛小説!】“恋がしづらい”この世の中で、きっちり100%、きみのことを好きでいたい――。20代から圧倒的支持を集める俊英、初の長編!
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私は恋愛経験がほとんどないからこそ、この本を読んで良かったと思いました。ポリアモリー、初めて知る言葉でした。ポリアモリーが主題なのかな、と最初は思っていましたが読み進めていくと、登場人物みんなが恋愛という大きな名詞に何か決められたものが見えてしまうことに悩み苦しんだり、思い切る様子が強く伝わりました。もっと何か書きたいことがあると思うのですが、それがどのようなものか、実はそんなものないんじゃないか、いやでも何か、、、となってしまうほど、大前粟生さんの小説は読み手の感情をぐるぐるとかき混ぜていくのが本当に上手なのだと思わせられます、、、すっきりするというよりは新たな考えの紐を引っ張ったら他の糸と絡まって解けない、みたいな、、、この作品は恋愛はこれという自分の中に根付いた要素にもう一度問いかける必要があることを教えてくれます。
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物語としての結末に100%の納得はできていないし、ポリアモリー当事者として違和もあったけれど、繊細な感情の解像度がとても高かった。あと、主語の移り変わりの境界が曖昧。
あやめの内なる猟奇性や「自由」を問いつづける姿にも物凄く共感できた。リアルに圭吾のような男性を知っているのもあり、まるで自分の物語のようにも思えた。
いまのわたしのさびしさはきっと埋まるものではないし、だからといって一対一の付き合いをまたやることには恐怖もある。だから、ずっと空いたままなんだろうなと思う。それでも時に信じられないくらい満たされる時があって、だから人生はマッチ箱なんだなと。そう思うことにする。そうしてしか自分の恋愛を肯定することができない。
すばらしい作品に出会えた。納得できていなくても、まちがいなくいまわたしはとても満たされている。
ただ好きなだけなのに好きと苦しいが近くにあるのはどうして?
体が触れ合うっていうそれだけで自分のなかにあったなにかが消えてしまった気がする。それがたとえ大事なものだったとしても、このよろこびに敵うわけない。
そのさびしさを選んだんだよ。ちょっとさびしくなったかわりに、それ以上に満たされるようになった、みたいな。
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恋愛というのは自分の気持ちを相手に押し付けてしまうことでもあり、あるいは相手の気持ちを求め続けることでもあり。いずれにしてもそこには相手を、そして自分を傷つける要素がつまっている。
大前粟生小説の主人公はいつもそれを恐れている。
相手のことを好きで好きで好きで好きでどうしようもない気持ちを持て余す感じ。それなのに自分へと向けられた他の誰かからの好きには無防備で無頓着。そんなアンバランスさに心をぎゅっとつかまれる。
恋なんて簡単にできる、と思えるのはもしかするとものすごく贅沢なことなのかも。
自分の好きと、誰かの好きが正面から行き来していたら楽なのに、ね。
同じようなカテゴリの中で同じような恋愛に収まっていれば当たり前に成り立つ関係も、同性愛だったり複数愛だったり、そういう「普通」じゃない愛が目の前に差し出されたら戸惑うこともある。
曲がったりゆがんだり、そして一瞬だけ交差したり。誰かのことを丸ごと好きになることって、自分じゃないどこかに向かう好きさえも好きになるって、ほんとうにしんどいよね。
そんなしんどさのなかにある、いくつもの気持ちよさのカケラたち。
全力疾走して転んでケガして痛くて泣いて、でもその痛みさえも愛おしく感じる。
最初から一人だったらさびしさなんて感じない。誰かがそばにいて、そのぬくもりを知ってしまったからさびしくなるんだ。
いろんなものを切って捨ててどんどん小さくなっていく自分を、それでもぎゅっと抱きしめるとき、さびしさからはじまる愛しさが見えるのかもしれない。
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主人公の圭吾は、自分が抱く性欲にも嫉妬にも後ろめたさを感じている。
絶対的に自分が挿れる側、相手が挿れられる側である不均衡。
恋人のあやめはポリアモリーで他にもパートナーがいるが、その事実に向き合うも目を背けるも苦しい。
違う身体・恋愛スタイルをもつ相手と、どうしたら「対等な」恋愛ができるのか。
心の底から相手を尊重できないなんて、それは「本当の」恋愛ではないのでは。
いわゆる恋愛小説って二人の間のすれ違いや距離感の変化、心が重なる瞬間に重きを置いたものが大多数だと思うけど、この小説は違っていて。
ひたすら圭吾が自分自身の心と対峙してる。
こうありたい自分と、それに追いつけない自分。
何をどこまで主張あるいは我慢して、どう折り合いをつけたらいいのか。検討もつかず途方にくれて、だんだんと消耗していく自分。
こう書くと独りよがりな人みたいだけど、決してそうではない。
自分にも相手にも誠実だからこそ、恋愛してる自分をここまでじっと見つめられるんだと思う。
流れ、勢い、フィーリング、そんなものに身を任せてしまう雑さがない。
とはいえ二人のときはひたすらフニャフニャ甘えてて、こちらが気恥ずかしくなるほど。
「あやめさんといると俺はいくらでも気を許して子どものようになってしまう」
変な踊りもふざけ合うノリも、二人きりだととびきり輝いて、特別になる。
大前さんの小説、やっぱり大好きだ。
対社会用に身綺麗にする前の、ねぐせ頭とスウェットのままみたいな人間をそのまま描ききれるところ本当にすごい。
このご時世、先の楽しみなんて奪われ果てたけど、次回作にワクワクする気持ちで一日を繋いでいけるかもしれない。
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「自分から告白したのに、すいません。」
「いいよいいよ。ゆっくり考えな。」
じゃあ、といって圭吾は、好きな人がいない方へと歩いていった。
最後まで方向の表現がなんだかすきだった、
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主人公の圭吾くんの心理描写がかわいい。恋愛の話題や自身の恋愛に対して距離をとってきているからか、控えめで控えめな前半と、あやめさんを好きな気持ちを表現してる後半のコントラストがおもしろい。複数人とオープンな恋愛関係を持つあやめさんの心理描写も描かれており、それぞれの恋愛のかたちを等身大に葛藤している表現があり良い。sexual orientationに関する極端な表現はなく、人を好きになることのピュアな話として描かれている点もリーダビリティ高めな要因だと思う。
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色々な愛の形があるけど、自分の価値観を押し付けるのはダメだし、相手の価値観に無理に合わせてもダメだと思う_φ(・_・
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自分が対等に恋愛したい相手と恋愛の価値観が異なった時、自分の性愛はエゴになりうるんじゃないのかっていう悶々とした葛藤を抱える圭吾に、わかる、わかるよわかるんだけどさーってなることが多くてこっちもむずむずした。誰かに対して独り占めしたいとか相手も自分のことだけ見ていてほしいと思ったことないから共感できるところは少なかったんだけど、好きな人が傷つくのは嫌なのに、ましてや自分の気持ちで傷つけるとかあってはいけないっていう感情とか、男とか女とかっていう分類じゃなくてあやめさんと僕っていう独立したものになりたいっていうのはなんとなくだけどわかるかなー、挿れる側と挿れられる側の構図が気持ち悪いみたいな場面あったけどそれはなんかめちゃくちゃわかってしまった、もう一回読み直したいけど時間を開けたい気もする いきなり別人間のターンに切り替わるのむずいよね 誰の述語だよ!ってツッコミながらなのでエネルギーがいる…
わたしは1番金井くんがよかった。なんか真っ直ぐなところがいちばん眩しかった。
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最後の一文がじんわりと残る。
表紙に戻ってタイトルを読むとああ、そうかもなって思う。
他の誰かじゃなくて、きみだからさびしい
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苦しくて苦しくて苦しい。
みんなそれぞれが痛みと幸せを持っているんだ。
それが人間。
とっても人間ぽい人たちがたくさん出てきた。
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この作品には同性愛や、ポリアモリー、不倫といった様々な恋の形が描かれており、主人公がその関係性について考えていくのを通し、恋愛って何だろうと読者である私自身も考えさせられました。
相手といない時に感じる「寂しさ」も、相手に価値観をわかって欲しいと思うことも、好きだから相手に価値観を合わせなきゃと思うことも、その人がそれで良いと思えるなら、全てが正しい恋愛なのかなぁと思わされました。
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ううん、、小説として読み応えがあるとは思わなかった。ポリアモリーや同性愛など今の若者をとりまく恋愛というテーマをこの早いタイミングで書いたことに意義がある本だと思う。
良くも悪くも筆者の書きたい要素が多く一つ一つが薄いので、共感できるエピソードがある人はものすごく自己投影して(補完する余地がめちゃくちゃあるので)高評価するのだろうし、そうでない自分は全く乗れなかった。
読んでよかったとは思う。
(以下、メモに入ってたやつ、供養)
こんな人、いますね
こんな人も、いますよね
みたいな本だなーっていうのが第一の感想。
ただ主人公・圭吾の感性だけがあまりにもファンタジー。要素要素としてはまあ居そうなんだけど、この性格考え方が全部盛りの成人男性はファンタジーだと思う。笑
テーマがテーマだけに、そしてキャラの深掘りが意外とされていない本であるがゆえに(読者の想像でいくらでも膨らませられるがゆえに)、人によっては読後かなり心乱されちゃうんじゃないかな。キャラの誰かしらに自己投影できた人は高評価つけそうな本。
ふわっとした気持ちを自分で言語化していくさまの書き方はリアルで上手いなと思った!
さて誰にも共感できなかった読者としては、筆者や登場人物と同じ時代を生きる未婚の同世代だから(時代を見る目が近いから)読めた本って感じがすごい。
なんか色んな意味で知り合いのブログを読んでるようなクオリティの小説だと思ってしまった。
いいように言えば瑞々しいってことなのかな。
コロナとか自由恋愛の形とか同性愛とか働くことについてとかジェンダー観とか、、タイムリーな要素を惜しみなく組み込んでいて、いまの日本の空気感を表現したかったのだろうけど逆にとっ散らかっている印象がある。
要素が多い割に短い物語なので、それぞれのテーマがもつ重さに対して読み足りなさを感じてしまうのかも。
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ポリアモリー、初めて知りました。
なんとなく優位に立っていたい人達なのでは、と感じました。
おもしろかったです。