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文章術は泥棒に学べ!? 日本語を知り、よい文章を書くための34の方法。ロングセラー『論文の書き方』の著者が説く、体験的文章指南。〈解説〉斎藤美奈子
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ずいぶん久しぶりの清水幾太郎。IT時代よりも遥かに以前の指南ではあっても、古びていないところもある。読んでもらえる文章を書いたり、聞いてもらえるスピーチをするのであれば、普段から教養を整備しておき、十分に内容を組み立ててから、区切りとつながりを意識してやれ、とのこと。
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言葉なしでは何も考えることはできない。それほどまでに大事な事柄であるにも関わらず、言葉を真剣に学ぼうと思いはじめたのは、背伸びをしてみてもここ数年がいいところである。過去を悔いても仕方がないので、せめてこれからは怠ることなく歩みを進めていきたい。まずは「文章」と「読書」をテーマに扱っている書籍を濫読しようと思う。
本書に登場する文章執筆についての記述を以下に要約する。こうして書き続けている記録の一つひとつが、今の自分にとっての「小高い地点」である。
人生というのは、山を登って行くようなものだ。その途中で、或る小高い地点に達することがある。俄に展望が開け、自分が辛くも渡ることのできた川や、漸く抜け出した暗い谷が、眼下に見えて来る。道はまだ遠い。しかし、自分が辿って来た道を振返っているうちに、過去のいろいろな事柄の意味が心に浮んで来る。そういう場所である。
ここで、過去を眺めて、いろいろな事柄の意味がただ心に浮ぶというだけでは駄目である。心に浮ぶくらいのことは、誰でも、毎日のようにあることだ。小高い地点に立った人間は、心に浮ぶものを文字によって固定させねばならない。なぜなら、それは、その時は生命を賭けた事柄でありながら、月日の経つにつれて、何時か磨滅してしまうものだからだ。それを繋ぎとめて、われとわが心に、二度と消えないように刻みつけるのには、どうしても、これを文章として書かねばならない。
或る小高い地点に立った時、人間は、一つの考え方から他の考え方へと心が変わる、転向のチャンスを持つ。私たちが読書や思索に苦労するのは、転向するためである。そのきっかけは、一冊の本でも、何気ない他人の一言でもよい。もとより、これらの書物や事件そのものに特別な魔力が含まれているのではない。人生という山を登って来る途中で出会った無数の経験が、或る言葉や事件を機会に爆発を遂げるのだ。
どんな人でも、一生に何度か、こういう地点に立つ。その時は、誰でもそれに気がつく。しかし、多くの場合、やがて、それは忘れられてしまう。その瞬間に、自らの経験をキチンとした文章に書くか書かないか、それが、人間が本当に成長するか成長しないか、真実の意味で自分を大切にするか大切にしないかの岐路なのかもしれない。
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普段読んでいる文章術の本とは違った。エッセイのような感覚だった。いや、エッセイというより、講義を聞いているような感じ。
自分には難しかったな。
でも、段落ごとに小見出しがあったので、読み進めやすかった。
文章に対する好き嫌いがある人は、立派な文章を書ける素質のある人。
なんでかというと、それを真似ることで、文章修行の道に入っていけるから。
好き嫌いが素質に!?ってなったけど、理由を読んで納得。
好きなものに近づきたくて、真似をすることって楽しいから、自然とたくさん修行できるのか。
表現に自由がなかったときに、制限の中で少しでも自分の意志を表すことのやりがいとかは、今は想像もできないな。。
伝えたいという気持ちが、文章を締まったものにするんだろうな。
読書日記をつけると、本の構造がわかるようになってくるというのを読んで、感想を書くモチベーションになった。
あと、今は構造とかを意識できていないのも自覚できた。。
印象に残ったフレーズを残すだけでなく、
反論してみるくらいの自分の意見を考えることで、
相手が説明している内容の構造がわかるのかも。
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大学の講義を聴いているような感覚。とても読みやすかった。文章は建築物と一緒。最初の骨組みが大切。あと順番も重要。家を建てるのに、初めから瓦を置いてしまったら柱が立てられない。
この本も再読必須。