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『人面瘡探偵』の続編。シリーズ化されると思わなかったのでちょっと驚いた。主人公のヘタレキャラが苦手なので、興味のないシリーズなのだが、著者ワールドはどこでつながるかわからないので、押さえておく。
今回は、孤島での遺産相続を巡る鑑定で、相続人が次々と殺される。隠れ切支丹とか隠し財宝とかこれ見よがしだが、最近のミステリとしては定石通り。
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「人面瘡探偵」続編。隠れキリシタンの孤島、遺産争い、連続殺人……横溝的展開満載のミステリが再び登場です。
前作を読んでいるとアレだとわかっているわけですが。三津木とジンさんの掛け合いがやっぱり楽しい! 情け容赦のない(しかしときどき思いやりもある?)ジンさんの毒舌は癖になりますね。自分が向けられるのは嫌だけどさ。そして事件の様相にも、他人事なおかつフィクションなら、これはわくわくしないはずはありませんよ。閉鎖的な田舎の雰囲気とかも。こういう展開、大好き。
次々起こる事件、膨らむ疑念、そして島に隠された「財宝」。これはもうミステリ好きにとっては一大ロマンの塊と言ってしまっていいかも。なんとも壮大なあの光景にも度肝を抜かれ、真相にも驚かされ、さらにその上であのオチって! ……いやいやいや、そんなものまで「見ちゃって」たんですかっ!? それはちょっと……怖いかも。
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3か月ぶりに中山作品を読んだ。いつもの様に約1日で一気に読み切り、犯人捜し。今回は2勝1敗、録音は判ったが弓でちょっと迷ったのが完全試合を逃した敗因。まあ完全試合は大袈裟かな。
本作品、ちょっと内容薄いな。人面島というおどろおどろしい名前の割には恐怖が迫ってこない。また、人面瘡ジンさんの悪態も迫力ないし中途半端。それともこちらがそれになれてしまったのかは不明。
中山作品では犯人特定に当たってはあらゆる先入観を排除して推理しなければならない。しかし、この考え方は中山作品を読み込んできた人にとっては、この先入観こそ犯人の候補とも言える。乱暴な言い方をすれば、犯人らしくない人、犯人とは思えない人の言動・行動を最初からマークすればある程度正解に行きつくだろう。
最後に、主人公の相続鑑定士の三津木。三津木と言えば横溝作品に出てくる記者三津木俊助が連想される。ということは、人面瘡ジンさんは探偵由利先生という設定か?であれば、横溝作品を遥かに超えるくらいのおどろおどろしさを今後期待する。
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ちょっと肩透かし。
もう少しドロドロとして捻ってくれたら嬉しかったんだけどなあ。
トリックはわからなくてもストーリーから犯人の目星はすぐ付いたし、挿絵が怖い割に内容は特に恐ろしくもない。
一番の謎は表紙の落下していく人物の絵だけど、転落死した人物もおらず、特に内容と関係あったようには思えない。
主人公とジンさんとの掛け合いは面白いし、この妖しい雰囲気は大好きなので、主人公たちについて新たな情報が欲しかった。
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人面瘡なる二重人格を持つ相続鑑定士のミステリー第2弾。閉鎖的な孤島での主の死から派生する事件に関わっていく展開。二人?の痛快なやりとりは、相変わらず楽しいが、事件の結末は重苦しくてやるせない。
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別人格なのか空想なのかよくわからないが、設定がちょっといただけない。
ストーリーもありきたりで、残念。
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土地家屋鑑定士の三津木は相続鑑定のために、人面島に渡る。
そこは隠れキリシタンの島であり、鴇川家が実権を握っていたが当主が死んだことにより、遺産相続問題が発生した。
家族は複雑な環境にあり、兄弟でにくみあっていた。
どんどん人が死んでいく。
犯人は誰なのか
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隠れキリシタンの島で起きた、密室殺人の謎
相続鑑定士の三津木六兵の肩には人面瘡が寄生している。毒舌ながら頭脳明晰なその怪異を、六兵は「ジンさん」と呼び、頼れる友人としてきた。
ある日、六兵が派遣されたのは長崎にある島、通称「人面島」。村長の鴇川行平が死亡したため財産の鑑定を行う。島の歴史を聞いた六兵は驚く。ここには今も隠れキリシタンが住み、さらに平戸藩が溜め込んだ財宝が埋蔵されている伝説があるという。
一方、鴇川家にも複雑な事情があった。行平には前妻との間に長男・匠太郎と後妻との間に次男・範次郎がいる。だが二人には過去に女性をめぐる事件があり、今もいがみ合う仲。さらに前妻の父は島民が帰依する神社の宮司、後妻の父は主要産業を統べる漁業組合長である。
そんななか、宮司は孫の匠太郎に職を継ぐべく儀式を行う。深夜まで祝詞を上げる声が途切れたと思いきや、密室となった祈祷所で死んでいる匠太郎が発見された。ジンさんは言う。「家族間の争いは醜ければ醜いほど、派手なら派手なほど面白い。ああ、わくわくするなあ」戸惑いながらも六兵は調査を進めるが、第二の殺人事件が起きて――。
毒舌人面瘡のジンさん&ポンコツ相続鑑定士ヒョーロク、今度は孤島の密室殺人に挑む!
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シリーズ二冊目である。今回の舞台は離島。しかも、隠れキリシタンの島で、そこの権力者の一族は、いがみ合いながらも同居している。そこへ、三津木が相続鑑定の依頼を受けて出向くのである。おりしも台風が接近し、船は出ず、停電し、と横溝ワールドさながらな状況になる中、殺人事件が起こる。今回も、ヒョーロクはジンさんに罵倒されながらも、特殊な人間関係や状況を把握しながら、真相に迫っていくのである。横溝的でありながらも、現代的な軽やかさもあり、物語の深刻さはともかく、二人の次の旅が愉しみなシリーズである。
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人面瘡探偵。ヒョーロクとジンさんの駆け引きが面白い。それにしても、ジンさんは口が悪すぎる。孤島、停電、土砂崩れに隠れキリシタン、秘宝と謎めいた設定だが、話自体はそこまで深くない、ちょっと薄いかな。
後味が悪い話だから、もっとスカッとしたかった。
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隠れキリシタンの島で起きた連続殺人を相続鑑定人のヒョーロクとジンさんコンビが解いていくシリーズ2作目。
登場人物が少ないのと限られた人間関係のため盛り上がりも少ないです。事件もなんだか尻つぼみな感じでしたが、設定はわかりやすかったです。
相変わらず口の悪いジンさんとの掛け合いは面白く、今後ジンさんとヒョーロクの関係や謎がどうなっていくか楽しみです。
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島とか一族という設定が横溝正史っぽい。
最後の殺人に至った動機というのが単純。
でも、やはりミステリーの王道的な感じで面白かったです。
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長崎沖の島での遺産相続争いと連続殺人事件を土地家屋鑑定人である主人公が解決するミステリーなお話。
シリーズ第2弾。
作中でもありましたが横溝風であり散々出尽くした感のある2時間サスペンスな仕上がり。
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中山さんにしてはオーソドックスで大衆向けかなと思った。みんなが書いてるように横溝作品ぽい2時間サスペンスを描きながら書いたのかなーと。
孤島での地主一族の確執。先代の死による相続が絡んで更に泥沼。そして起こる殺人事件。隠し扉に鍾乳洞に隠された宝物…
ミステリーの定番、という感じで、中山さんより有栖川さんぽいなと思った。
主人公とジンさんのやりとりのおかげ?、物々しい雰囲気もなく良い意味でさらっと読めた。
主人公こわっ笑、ってなって終わった。
前作未読なので次は人面瘡探偵を読みます。
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前作あるの知らずに読んで、人面瘡⁉︎喋るの⁉︎
閉鎖された島で起きる殺人事件を六兵さんと人面瘡のジンさんが事件の真相に迫る!お話。
六兵さんとジンさんの掛け合いが面白かったです。
六兵さんて何かヤバイ人⁇で終わりました。
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芸達者だなぁ。
作中で語られている通り、横溝的な設定・世界を現代に構築している。前作が『犬神家』なら今作は『八つ墓村』ってところでしょうかね。さすがに1950年代の世相・人心は移植できないけど、「まるっきり、横溝正史やん」と思うもんね。加えて今作の犯人像は『Yの悲劇』も意識してるんですかね。