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穏やかに読み進めていたのに、終盤になって心をぐーっと持っていかれた感じ。
素敵なラストでした。
亡き兄の古書店を継ぐため北海道から上京してきた珊瑚さん。大学院生で本好きの美希喜ちゃん。
二人の視点で物語は交互に展開していきます。
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珊瑚さんのお人柄に親近感を感じるし何だかホッとする。それに磁郞叔父さんの優しいお人柄にも。
美味しそうな食べ物と本。作中に、今も現役のお店がたくさん出てきて思わずググっちゃいました。
古書店ビルテナントの出版社社長。お隣の古書店員さんにカフェ店員さん。世知辛い世の中だけど、作中のようにご近所さんと助け合える関係っていいなぁって思う。近すぎず遠すぎず。
こんなの読んだら古書店巡りがしたくなる。
面白かったです。
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大学院生の美希喜ちゃんのハキハキした話し方と、兄の古本屋を継いだ珊瑚さんのおっとりした話し方が、二人の会話をテンポよくしていて、とても読みやすく、面白かった。
珊瑚さんの恋路に、美希喜ちゃんの進路…日々考えることはあるけれど、美味しそうなごはんと面白い本があれば、毎日晴れやかに過ごせそう。そんなごはんと本の魅力をつややかに伝えてくれたお話でした。
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NetGalleyで、原田ひ香さんの「古本食堂」を読ませてもらいました。3月15日発売予定です。
舞台は神保町の古本屋街、鷹島古書店。店主の鷹島滋郎が亡くなり、その妹である珊瑚が北海道から出てきてひとまずお店を引き継ぐことに。そして滋郎を大叔父に持つ大学院生の美希喜は、鷹島古書店に通い珊瑚を手伝うようになる。
優しいお話。でも、単なるほんわかした話ではなく、生きていく中でのイガイガした部分や躓く部分が描かれていて、ちょっとドキッとさせられた。
お店には、悩みごとなどでちょっと心が立ち止まってしまいそうな人が訪れる。悩みを話し、おいしい物を食べ、本に出会い、悩みも気持ちも和らいでいく。
人が本と人をつなぎ、本が人と人をつなぐのって、なんかいいなあと思った。
本がきっかけで自分の中の何かが解決したり、人生の方向性さえ決まったりすること、割とあると思うし、そこはけっこうリアルだなあと思った。
お店で食べ物を食べる場面は、ストーリー的に大切な部分を担っているとは思うものの、もし自分がこのお店に入って店員さんと別のお客さんが物を食べてたらちょっとイヤだろうなとか思ってしまった。ニオイもしそうだし。先日、新しく見つけた古本屋さんに足を踏み入れたらタバコくさすぎて、すぐに出てしまったことを思い出した。
とは言え、どれもおいしそう。ボンディには一度だけ行ったことがあるので、読みながら「そう、そう、懐かしい」と嬉しくなった。
第一話から最終話まで、どのエピソードも悪い展開にならない。終盤では意外な事実が明らかになりつつ、どれもこれも明るい未来を思わせてくれる穏やかな終わり方。良かった。この先も見てみたいから、番外編とか続編とか出て欲しいなー。
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面白かった。
神保町にますます行きたくなった。
おそらく実在のお店が多々出てくるので、古本食堂巡りがしたい!古本食堂のタイトル由来は最後の数ページでやっと出てきてそういう意味か、と。
急に古書店経営に至った珊瑚さんが謙遜しながらもめちゃ本詳しくてビックリ。
古書店が継げる美希喜ちゃんが羨ましい。
読みながら自分の仕事についても色々思いを巡らせた。
作中に出てきた本も色々気になったので読みたい。知らないタイトルもいくつかあった。この手の本を読むと読みたい本がまた増えるのが悩ましくも楽しい。
落穂拾ひは積ん読状態なので読まねばと思った。
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本とおいしいものと人の繋がりが織り成す物語。亡き兄の滋郎さんが経営していた神保町の鷹島古書店が舞台。
『お弁当づくり ハッと驚く秘訣集』小林カツ代著と三百年前のお寿司
(笹巻けぬき寿司を始めて知った。)
『極限の民族』本多勝一著と日本一のビーフカレー
『十七歳の地図』橋口譲二著と揚げたてのピロシキ
『お伽草子』とあつあつのカレーパン
『馬車が買いたい!』鹿島茂著と池波正太郎が愛した焼きそば
『輝く日の宮』丸山才一著と文豪たちが愛したビール
これらの目次を見るだけでも、古書が気になるし、口にしたくなるものばかり。
一冊の本に出会えたことで、助けられたり、価値観が変わったり、生きることを考えたり、自分の本当の気持ちに気づいたりすることがあること。そんなことを考えることができる物語だった。そして、私のお気に入りの一冊になった。
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原田ひ香さん、「三千円の使いかた」につづき2作目。
タイトルのとおり、本と美味しいものが大好きな人には嬉しい作品。
神保町にある「鷹島古書店」。
兄の遺した古本屋を、妹の珊瑚がまよった挙句、引継ぎ店を再開する。
そこで出会うお客さん、街の人、美味しいメニュー。
珊瑚は北海道出身のほんわかした人。温かみのある、良い意味での田舎者。
でもその空気が、神保町の古書店にとてもよく似合う。
そして街の人も優しい。東京は他人に冷たい、なんて聞くが、昔からの町、本好きな人を引き寄せる空気は変わらない。
各章は本の題名と作者名がついており、そのときのメニューもセットされている。
出てきた本を探して読んでみたくなる。
神保町といえば、「本の街」。
そして美味しい店も並んでいる(らしい)。
私は土地勘がないけれど、知っている人なら、ああ〜あの店の!美味しいよね〜、と声をあげているだろう。
ひとつツッコミたいのは、珊瑚さん、そんなに美味しいものをご馳走していてはお店が潰れてしまいますよー!
話の行方は、意外なところと予定調和なところがあって楽しめます。
きっとこれは続編が出そうな締め。
次作が出るまでに神保町で古書巡りをしたいものです。
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本の街、神保町
古本屋と界隈のおいしい食事
本が好きな人達
本に関わる人達
残された古本屋をはじめてみる人
古本屋になることを決意する人
本が好きな人達の話は
読んでいて楽しい
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サクサク読めた!
第二話の建文くん登場の話は面白かった。
読書の話を誰かとすることなんて、本当に少なくなったなぁ。
どんな本読んでるか尋ねたら「いろいろ読みます」って言われたこと結構あった(笑)。書名を口にしても「この人にはわかるまい」と思われてたのかぁ、としみじみ。
ラストも気持ちいい。なんとか丸く収まって良かった。
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国文科の大学院生の鷹島美希喜の大叔父で独身だった鷹島滋郎が亡くなります。
滋郎は神保町で古本屋を一人で営んでいました。
そこへ大叔母の珊瑚が北海道の帯広から店を手伝いにやってきて、美希喜とともに店を再開させます。
珊瑚は独身で帯広に想い人の東山さんがいます。
美希喜は卒業後の進路を考えています。
そんな二人が、神保町の人々に助けられながら店の運営について考えながら自分たちの人生も廻していこうとする物語です。
第一話『お弁当作り ハッと驚く秘訣集』小林カツ代著と三百年前のお寿司
第二話『極限の民族』本田勝一著と日本のビーフカレー
第三話『十七歳の地図』橋口譲二著と揚げたてのピロシキ
第四話『お伽草子』とあつあつのカレーパン
第五話『馬車が買いたい!』鹿島茂著と池波正太郎が愛した焼きそば
最終話『輝く日の宮』丸谷才一著と文豪たちが愛したビール
目次を見てもわかるように本好きなら読んで楽しい本だと思います。
ついでに食いしん坊ならさらに楽しい本です。
食通の作家の好物や神保町界隈のお店の食べ物がとても美味しそうです。
もちろん本も読んでみたくなります。
最後に美希喜のモノローグを載せます。
この町が全部『古本食堂』ですよね。
町中に古書があふれていて、そう、私はきっとあの時この町に恋したのだ。
初めてここに来た日、滋郎さんに会った日。
勇気を出してこの店の戸を開けた日。
この町、この店、大叔父のあの人に、恋をした。
追記
このレビュー、ワクチンの3回目をした2日後に今、パソコンで打ちましたが、打つのがしんどかったです。
1回目2回目は微熱が出た程度でしたが、3回目はもう若くない(笑)私でも高熱が出て、からだが痛くて、夜眠れなかったです。
3回目がつらかったって言っている方多いです。
これから打たれる、特に一人暮らしのお若い方は、手軽に食べられる食品や解熱剤、冷却シート、スポーツ飲料などは用意しておいた方が絶対いいと思います。
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兄の遺産として残された神田神保町の古本屋。
妹の珊瑚は親戚の大学院生、美希喜と古本屋を再開させる。カレーや中華やお鮨など、神保町の美味しい食と心温まる人情と本の魅力と珊瑚と美希喜の恋のつまった幸せな物語。
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本と食べ物=幸せ
古本屋を営む兄が他界して帯広からはるばるやってきた珊瑚は、古本屋の周囲のお店の人たちや姪の子ども(又姪)・美希喜(みきき)のサポートを受けてしばらく古本屋を営むことにする。珊瑚と美希喜の共通点は「本好き」で、美希喜は国文学専攻だが将来にぼんやりとした不安を抱えている。
古本屋にやってくる人たちの悩みが本や食べ物を嗜みながら軽やかに解かれていく。
神保町の本屋巡りと食事処巡りをしている気分にもなり、気持ちがほぐれました。
『三千円の使いかた』をよく本屋さんで見かけるので気になっていた作家さん。さらっと気楽にとても読みやすかったです( *´艸`)
#古本食堂 #NetGalleyJP
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図書館本。神保町は30~40年前に、よく行っていた。食べ物の店は知らないので、内容に共感出来ないのが残念です。
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古本屋ってなんとなく敷居が高くて入れなかったけどこの本を読んで入ってみたくなった。
原田ひ香といえば美味しい料理がメジロオシ。
北海道から上京してきた大伯母のあたしと、大学院生で孫姪の私か主人公で話が進む。
若者の恋に大人の恋にジェンダーまで絡んでラストはほっこり。
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古本にグルメに人情物語と盛り沢山なのにどの要素もおざなりにせずお互いを邪魔しない良いバランスで成り立っているのが驚き。
登場人物たちの日々を追うごとに自分の気持ちに正直に前を向いて生きていく活力がわいてきた。
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古本屋を継いだ珊瑚さんと
親戚の女の子みききちゃんの
2人が語る物語。
仕事と食事がからむ、
ランチ酒のときに似てるカンジ。