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女の子のハティが学校帰りに大おじさんのおもちゃ屋に行くと、鮮やかな緑色の瞳をした黒とオレンジの毛並みの美しいネコがショーウインドウで昼寝をしていました。ふらりとやってきた人懐っこく可愛いネコを、ハティも大おじさんもたちまち大好きになってしまいました。クルリンと名付けられたそのネコは、お客さんの欲しがるものがわかる不思議な力をもっているようです。そして、クルリンがやってきたその日から、お店では不思議なことが起こり始めます。
とにかくクルリンが可愛い。そして大おじさんのクルリンへの愛情がなんともいじらしくて、猫好きとしては愛おしくなってしまう。不思議な雰囲気を持つクルリンと、クルリンを取り巻く人々の暖かい心がなんとも読むものをほっとさせてくれる優しい物語。
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7歳の小さなお友達にプレゼントしようと思って読んだもの。
コミュニティの親密さ、近所の人、商店街、おじいさんお婆さんと子ども、大都会ではなかなかリアルに感じられない。おもちゃを買うのもネットが大規模店舗。
今の街に引っ越してきた時には一軒良い感じのおもちゃ屋さんがあって海外の甥にけん玉を買ったりしたがすぐに閉店となったことを思い出した。
猫の周りに集まる人びと、これは大都会でも今も変わらず、抗い難くあるでしょう。
絵も暖かい雰囲気で、楽しく読める児童書。
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ある日、突然、おもちゃ屋「テディとメイ」にやって来た、べっこうねこの『クルリン』。
クルリンの、好奇心旺盛な行動につられて、つい、お客さんも見てしまい、そこにある、おもちゃに惹き付けられる。
店名の由来である、「ハティ」のおじさん、「テオ」は、その人柄の良さで、決して商売上手とは言えず、むしろ、今は亡き、「メイ」おばさんが、その辺は上手く切り盛りしていた中での、このクルリンの登場で、「テディとメイ」の雰囲気は明るく変わり、ハティは、すっかりクルリンが大好きになって・・
テオおじさんの人柄の良さや、「バジル」と「ローズマリー」の謎の行動、女の子ハティへの、ごほうびや、昔ながらのおもちゃの良さ、そして、クルリンの気ままに見える行動が、あたかも皆を楽しませ、癒しを与えているようにも思えてくる、これらの要素は、児童書本来の、子供達に喜んでいただく為のそれに思えてなりませんでした。
そして、クルリン自身にとっての幸せとは何か?
それの大切さも対等に捉えているのは、長年にわたって、動物愛護活動を続けている、著者の思いを垣間見た気がいたしましたし、本書より以前に書かれた、「氷のねこ」、「まぼろしのねこ」、「名前がふたつあるねこ」のお話も、読んでみたくなりました(日本版の発売を待ってます)。
それから、クルリンの、足の間をくるり、くるりと八の字を描くように回り始める動き、読んで思わず、私も野良にされたことを思い出しました。
さらに、おしりを高くして、しっぽをぴんと立てて、ゴロゴロとのども鳴らしながら、私の足と野良の体がちょっと擦れ合う、あの感じ!
もう、たまらなく可愛い、至福の時間です。
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『王さまのお菓子』の後、くらはしれいさんの絵が目当てで読んだが、お話もすごく好きだった。外国の街並み、おもちゃやさん、なんだかミステリアスな猫。くらはしれいさんの絵も雰囲気にぴったり!
途中のミステリーのような展開にもどきどきしたし、ちょっとファンタジーのようでもあり。なぜかすごく懐かしいような気持ちになった。あの箱、素敵だなぁ、私もほしいなぁ。
日本で紹介されている作品は少ないようだが、この作者の他の作品も読んでみたい!
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クルリンがとうとうハティの家へ
けれどお店に帰ったところが一番
不思議だった ぜひぜひよんでみてくださーい