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投稿者:マリンバ - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家の村松友視さんの飼い猫だったアブサンという猫を巡るエピソードの数々です。野良猫だったアブサンは村松さんと偶然出会ってから、23年間(!!!)一緒に生活していました。本の中にも、写真が出ているのですがホントにカワイイです。猫が好きな人には絶対、読んで欲しい本ですね。そうじゃない人にも、ちいさな命の大切さを教えてくれる本なので是非読んで欲しいです。
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2009年4月3日購入
最後は・・・(ゴシゴシ)
まあいいや。
少し引いて眺めた感じの文章で
たんたんとアブサンと私のことが綴られる。
筆に力がこもってくると
自分でもわかるのか茶化すような文章が入るのが
なかなか面白い。
猫の話はやっぱり好きである。
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星2.5
なんとなく聞いたことのあるタイトルに惹かれて読みました。
猫の一生のお話でした。猫って、びっくりするほど(と私は思ったのですが)長生きするんですね。ともかくアブサンはとても長生きした猫さんです。いいですね。
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考えてみれば、ミステリと演劇観系でない本を読むのも久しぶりだなって思ってショックを受けた。偏った読書をしているものだ。
で、これは筆者のペット「猫のアブサン」と、筆者とその妻を巡る私小説である。私小説というよりエッセイに分類する人もいるかな。僕には小説的な味わいの方が強く感じられた。本の中では20年という時間が経っている。でも、読むとそれを感じない。描写が生き生きしているのと、話題を絞り込んでいるからだろう。たまたま僕の家にも猫がいるが、「そうそうその通り」なんて思いながら楽しく読んだ。手あかのついた言葉だが、癒し系の本であり、読み終わったあとで、ふと命とか縁とかいうものについて考えてしまう本であった。
2004/8/22
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アブサンは、幸せだったと思います…。
ねこの体温が伝わって来るような1冊でした。
ハードカバーと両方所持(笑)
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今宵も猫本を1冊。内田百?『ノラや』とはちょっと趣向を変えて(失礼、かな?)、これを読み返して、寝ます。『ノラや』から町田康『猫にかまけて』『猫のあしあと』というライン(私が勝手に引いた)があるとすれば、年代的にも状況としてもその間に置かれるべき1冊。とはいえ、そのラインからはちょっと逸れるかな、というのが個人的な感想です。私がそう感じる理由は……。いくつかあるし、詳述すれば長くなりそうだし、ちゃんと綴れるかどうか心許ないし、控えます。敢えて、一言。「伴侶」であるアブサン(猫の名)が死んだとき、著者の「カミさん」は「辰吉丈一郎の十二ランウド目」と綽名されるほど泣き腫した、……と述べられているけれど、私が「泣いた」ことは書かれていない、ということ。敢えて言えば、そこが内田百?・町田康との違い、かな。勝手な感想で申し訳ない。でも、猫の大往生(と言っていいのでしょう)を看取ることのできた幸せ、というものも感じます。私は、ここに書かれているような事態が、実は嫉ましいのかもしれません。突然いなくなる、不慮の事故でなくす、よかれと思ったことではあるが僅かな時間で他人に託す、…、そういう猫との別れ方の多かった私は、最期を時間をかけて看取ることを許されたい、と思ってしまいます。いずれにしても、こちらの身勝手なのでしょうけれど。猫が、幸いなれば十数年から二十年余は長生きするとして、私が「その一生」に寄り添うには……、もう残されたチャンスは少ない?そんなことも考えて、また別な意味でせつない。この本自体の感想になっていませんね、再度陳謝します。「アブサン」は言わずと知れたお酒の名。「不在(absens, absentia)」とは直接関係ないけれど、どうしても「不在」の一語をイメージしてしまいます。それが私にはせつない理由のひとつでもあります。それにしても、羨ましい!こんなふうに一猫と添い遂げてみたい。
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格闘技ファンの作家というイメージか先行して、今まで読んでなかった村松友視さん。カバーのイラストの猫がなんとも可愛くて買った本なのに本棚にずっと眠っていた。
最初に、アブサンの原点を探しに行くシーン。日比谷公園にはあるある、野良猫がいっぱいいるところ。数多い野良猫の中から縁あって伴侶になり、心を通わせられたと思い込み(人間の勝手な思い込みかも、と思いつつ)、その存在に依存して暮らすようになるのだから、たかが猫、されど猫なのである。猫の素人の奥様よりは、昔、猫と暮らしてきた自分に、よりなつくはず、いう自負を持つ村松さんと奥様のやり取りが微笑ましい。最後の数ページは涙しながら読んだ。感情的な文章ではなく、淡々とアブサンとの別れを描いていて、生き物を伴侶にしている者が、まず必ずと立ち会うであろう訣別を、自分なりに覚悟させられた。
読まず嫌いだった村松さんの本、今後は読んでみたいと思った。
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20121125読了。
やっぱりどこのうちの猫さんも可愛いなぁ。読んでると知らずに微笑んでしまってます。猫の描写が鮮明で、著者の松村さんと、奥さまがどれだけアブサンを大切に想っていたかが伝わってきます。猫さんは、人を区別するんですね 笑。微笑ましい話だけではなく、動物と暮らすと避けては通れない『別れ』のお話も出てきます。村松さんはアブサンが死んでしまった後、友人に花をもらったり、電話をもらったりするんだけど、そのときに「子供が亡くなったわけではなく、老人の大往生を看取ったわけでして…」と、いいます。私はそんなこというのね…と寂しい感じがしましたが、先を読んだら、それは村松さんのアブサンに対する、すべての猫に対する深い深い愛だと気づかされました。私も、もっと強くなければいけなかったな。
私の愛猫みぃは、修行にいきました。当時は帰ってこないと大変泣きましたが、姿かたちを変えて帰ってきてるんですって。
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著者とその妻のもとで、21歳の長寿を全うした猫のアブサンとの生活を語ったエッセイ。
著者がアブサンを見つめる視線は、すごく温かいという意味では単なる「ペット」という言葉を超えており、他方でアブサンの中に自分とは違う個を見ようとしているという点では手垢のついた「家族」という言葉では足りず、「同居人」と呼ぶのが適切なような距離感があります。猫と人間の付き合い方はこういう形が理想的なのかもしれないと思いました。
最後までどことなく哲人のような印象を残して逝ってしまったアブサンとの別れのシーンはたいへん切なくなります。
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アブサンという猫と出会い、元来強烈な猫好きであったとも思われない著者が世話をすることとなり、実に21年間伴侶として過ごした事象が綴られている。この本の最大の特徴は何か。著者の読み手への心遣いである。出会いの経緯、去勢、撮影モデル、旅行、往生のエピソードにおいて、実はアブサンの行動は極めて簡略に記されている。あくまでアブサンに関わる自分の狼狽、カミさんの成長?が滑稽に綴られているのだ。
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【本の内容】
我が人生の伴侶、愛猫アブサンに捧ぐ。
21歳という長寿をまっとうし、大往生をとげたアブサンとの“ペット”を超えた交わりを、ユーモアと哀感をこめて描く感動の書き下ろしエッセイ。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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今読むと平凡なエッセイだが、当時は元編集者の村松友視、椎名誠、嵐山光三郎の三氏が始めた新しいスタイルのエッセイだったそう。
最終章では泣けた。
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16年前(1999/4/7)に読んで本棚に入れておいた文庫を再読。
覚えていたより易しい文章で、アブサンと同じキジトラの、まだ生まれて6ヶ月のうちの猫が寝ているのを片手で撫でながら、すらすら読んでしまった。
最終章では、一昨年アブサンと同じ21歳で亡くなったうちの三毛猫の最期を思いだしてぼろぼろ泣いた。
それにしても男のひとが動物に対して向ける誠実さ、距離の取り方って、滑稽なくらい生真面目で愛しい。
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遅ればせながら、村松友視さんの「あぶさん物語」を読みました。あぶさん、21歳で幸せな生涯を閉じた・・・いいえ、村松夫妻の心に、読者の心に、そして私の心に生き続けてますね!
著者と二人で東京から新神戸に新幹線で旅した日・・・、生まれて初めて猫と対面し、ぐるぐる喉を鳴らしてるのが怒ってると勘違いして、途方に暮れてた奥様・・・。1995年12月、発行されるや否や猫好きは言うに及ばず、皆様に読まれたベストセラーだそうですね!時代を超えていつまでも感動を呼ぶ作品だと思います!
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10年ほど前に読んで、部分的に何度か再読していたが、今回ふとしたいきさつで知人のネコをひと月半ほど預かったことで読み直した。
子供の時から家にはネコがいて、ずっとネコを見ながら生活していた。そんなネコを飼ったことのある人なら文中の描写にネコのしぐさがありありと思い浮かび、ニヤリと笑いながら読んでしまうだろう。愛すべきネコへの気持ちがにじみ出てくる文章だ。ネコを飼っている人にたびたびこの本を勧めてきた。
ペット、いや伴侶のネコはいつか死の旅に出る。最後はさすがに湿っぽいが、21年の生涯を全うしたネコへの愛情と家人との暮らしぶりをユーモラスに描いた物語。一気読みだった!