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出島で通詞をしていた父の影響で幼い頃から英語やフランス語を操っていたお柳は、榎本釜次郎(武揚)の誘いでフランス軍人の通詞になる。
憧れの通詞として憧れの釜次郎の役に立てることに幸せを感じるお柳だが…。
時は幕末の動乱期から明治黎明期。
旧幕府軍と官軍が激突した戊辰戦争に通詞として従軍した男装の女性がいたらしい、と知った作者がほとんど史料のない中から生み出した物語だ。
やっぱり、こういう歴史の中から良くぞ見つけてきた!というような女性の物語が好きだ。
生涯を通じて釜次郎を愛したお柳。自分の考えや想いをいつでもまっすぐに言葉にする彼女に拍手を送りたくなる。
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舞台は、明治維新の動乱の時代。
長崎のとある一人の女性が男装をして、榎本武揚を補佐するフランス語通詞(通訳)として活躍する話。
※ご想像のとおり、題名の「アラミス」は、フランス人作家、デュマの「三銃士」の1人であるアラミスからとられている。
この時代の話は、やたらと登場人物が多いし、
異国との政治的な関わりもたくさんあるので
日本史苦手な私は、読み進めるのに少し不安があったけれど
何となく「読まねば!」という思いに駆られ、
気がつけば一気に読了。
その男装通詞の存在を示す資料は残っていないらしいけど、モデルとなった人の資料がほんの少し残されていたとのこと。
政治に関わる仕事に女人禁制とされていた時代、
存在した証拠が闇に葬られたであろうとしても
少しでも資料が残っていたのは少し嬉しく感じた。
動乱の時代でも、女性が異国人相手にバリバリ活躍してたのかと思うと、何ともかっこいい。
珍しくあとがきもしっかり読んで、胸熱でした。
Kindleで購入・読了したけど、文庫本も手元に置きたいと思う。
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幕末に女人禁制の通詞となって活躍したお柳の物語。
実在したであろう田島勝さんという人から構想を得て生まれた作品だという。
タイトルにもある通り、お柳の一本気の通ったあり方に尊敬の念を覚える。
釜次郎やブリュネはじめ、他の登場人物たちも自身の信念を突き通そうとする強さがある。
こういった信念のあり方が幕末という時代が注目を浴び続ける理由だろうか。
お柳の心情は強すぎて同調できないところも多々あったけれど、それでも潔い生き方に彼女が周囲に与えた影響を感じました。
語学に堪能なことに加えて、やはり本人の気質がある感じがしました。
表舞台に出ずとも、活躍した人の物語というのは興味深いものです。(お柳はフィクションですが…)
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女優の杏さんがYouTubeでお薦めされていて手に取った本。まさかこの時代に通訳として活躍した女性がいたとは!
史実に基づくストーリーでとても面白かった。
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歴史の狭間に生きた女性の物語
幕末から明治維新にかけての戦乱を、自分目線から描いている本当にいたのかは定かではないが、この時代の通訳ならば、女性でも登用されることもあるだろうとは想像がつく 男装してまでもそれをしたのはおもしろい
歴史小説としても面白く、大河ドラマにもなりうる素材だと思う。「杏」がこれをやると面白いかな
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お柳ちゃんの長崎弁がほんとにかわいい。そして、釜さんの江戸っ子口調も男らしくてかっこいい。日本史は苦手なので、そのあたりの描写についていけるか不安だったけれど、大河ドラマ(渋沢栄一の)で観たシーンを思い起こしながらなんとか読み進めました。読み終わってみれば、日本史に疎くても問題なく楽しめる、すきな物語でした。
ときおり長崎弁で語られるお柳の本音が、ほんとに「一途」で、とってもせつない。某女優さんが「実写化してほしい」と紹介していたけれど、ほんとにその通りだなと思いながら読みました。
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歴史に基づいたフィクション
タイトル通りおりゅうの一途さ
釜二郎の男気
幕末かあ
登場人物のキャラクターがいい