投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
読書会、いいなぁ。参加してみたくなりました。でも、著者が参加している会は、外国作品ばかりなので、私には敷居が高い。もう少しハードルの低い会に参加してみたい。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
読書会、高校以来参加していない。コロナの影響もあって外出しないでいたら、不意に読書会に参加したくなった。オンライン読書会も花盛りだし、じゃあこんな案内書読んでいるより、ぱっと参加しちゃえばいいのに。ところが、開催時間には、たいてい家族がいる。夕食の遅い我が家では、みんなが集まりだす頃、夕餉を取り、やっとお風呂に入る。参加はなかなか厳しそうな塩梅である。
それならば、いっそ自分で何かできないかと暗中模索の今。この本が気になって読んでみた。読書会の豊穣さ、楽しさも、本当にたっぷり語られている。紙上読書会さながら、著者様にとって、一人で読む時間も楽しく、他人様と読む時間も楽しいことがよくわかる。特に、長編、海外の翻訳作品との向き合い方などは、本当に参考になる。巻末の読了リストもコピーしておきたい。個人で読んでも集団で読んでも、読み応えはあるだろう。
しかしながら、私はきっと、この本を読む事は、多分もうない。著者様の『何か』が、決定的に合わないのだ。お仕事ぶりは立派なのであろうし、実際この本も内容は魅力的。だから星4なのだけれど…。失礼ながら、
「それは言わずにいらしたら良かったのに…。」
と思う部分があって、気に障った。御本人に責があることというより、私と合わないだけ。読書会の詳細や、長編の海外文学と向き合った読書記録としては、どなたにもおすすめできる良書である。
やっぱり一人で読もうか。読書会、なんとかしてみるか。悩ましいところであった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
2022.9月末、JWAVEの早朝番組の最終回で紹介され、すぐ予約した本。
読書会に参加したいと思いながら、なかなかできないので、何か良い知恵がもらえたら…と読み始めました。
司書、翻訳家。私にはまぶしい肩書の著者が、30年参加している読書会に誘われたきっかけ、そこで読まれた作品リスト、著者の半生を時々のぞかせながら、読書会を成功させるヒントなどもコラム的に紹介。とても有益でした。
「本好きの生徒は往々にして内向的」
「(著者の師匠と著者が)ふたりとも内向的で話下手」
自分もやっぱり内向的と再認識…
読書会はある意味社交界…だから成功させるヒントも必要なのでしょう。
自分自身はパートナーと2人読書会もどきをしています。
それくらいでちょうどいいほど、内気なのです…
それからこの場所に記録できているので、仮想読書会体験中、ですね。
本の紹介本としてもひきつけられました。
並行して読んでいる別の本と同時にヘミングウェイを紹介され、読まなくては。
アチュべ
マンガレリ
ガイイ
フランス組曲
魔の山
ロリータ
チボー家の人々
トルストイ
チェーホフ
プルースト…
果たして生きてる間に読めるのでしょうか!?
「Tさん」のエピソードも、心に残りました。
著者の師匠、東江一紀さんの翻訳にも、特に若い頃お世話になりました。
合掌。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
読書会の楽しさを知らせてくれる面白い本だ.小生も某所の読書会のメンバーだが、運営のことなど参考になる点が多かったが、小学生で本を読まない、or 読めない人がいることには驚いた.大人で読書をしない人は多いが、子供の時は何かしら読むものと思っていたので意外だった.筆者の参加している読書会では有名な古典作品に取り組んでいるようで、凄いなと感じたし、議論の内容も素晴らしいと感じた.
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
得るものがあったかといわれると、ほとんどなかった。文学の読書会のお話。
でも、一回一回の読書会を大事にしようという気持ちになれた。楽しくて始めたはずの読書会も知らず知らずのうちにインプットアウトプットの場として位置づけていた。しかし、実存をかけるに足るものだと再確認できた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
翻訳家、司書。参加した読書会で読んだ本は35年で180作品。読書会を通じて触れる古典文学そして読書そのものの魅力。
読者という極めて個人的な行為が読書会という集団行動を通じて変化する。何とも面白いことだ。取っ付き難い古典文学も毎月の課題として数年かけてみんなで読んでいく、しかも自分では気づかなかった解釈や魅力も堪能できる。
巻末に実際に読書会で題材とした作品のリスト付き。これだけの作品に触れた人が羨ましい。
読書会を探して参加してみたくなる間違いなしです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
1.この本を一言で表すと?
読書会の意義と魅力をまとめた本。
2.よかった点を3~5つ
・「本を通して人とつながる」喜びを味わえているのかもしれない。(p6)
→読書会の魅力の一つだと思う。
・司書として主催する(p46)
→主催者としての苦労が書かれていて共感できた。中学高校の生徒を対象とした読書会ならではの難しさがあると感じた。
・読書会を成功させるためのヒント⑥話し合いの内容を記録しておく(p192)
→報告書をまとめて参加者に共有するのは読書会を継続して行くためのいいアイディアかと思った。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・思いがけない効用を(p12)は読書会経験者としてほぼ既に知っている内容であった。
・Ⅵ翻訳家の視点から(p136)
→文章を書くための役に立つ情報は書かれていたのは良いが、読書会について関係があるだろうか?
・文学を語ることは私たち自身の人生を語ることなのだから。(p199)
→このこと自体は否定をしないが、ビジネス書を語ることも人生を語ることにはならないだろうか?
3.実践してみようとおもうこと
・文学作品をもっと読むべきと思った。
4.議論したいこと
・文学作品の読書会に参加したことはあるか?ビジネス書の読書会との違いはあるか?
5.全体の感想・その他
・著者があとがきで述べているようにこの本は良くも悪くも中身が内向きである。
・本の中盤の文学作品の読書会の感想を述べている部分では、著者の読書会の感想を述べているだけだと思っていたが、あとがきを読んでこのセクションの意義がわかった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
長年読書会に参加してきた翻訳者である筆者によるエッセイ。作品論あり、読書論、読書会論ありの、多彩な内容となっていて飽きさせない。チョイスされている本は、ともすれば「高尚」と揶揄されかねないような、文学畑の本たちです。本を通じて人とつながること、本を通じれば、人と繋がり合うことができる幸せが、存分に語られている。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
読書は一人で楽しんでもOKです。でも他の読者と話し合うと、文学を通して深い人生の話もできる。読書会に行くのが恥ずかしい・緊張する・ハードルが高いと思ている自分も感想を共有したくなった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
読書会の魅力を語るエッセイ。普段行っている読書会を始め、さまざまな形式の読書会について紹介している。
本書のテーマは「本を語ることは人生を語ること」。読書し終わってまとまり切らない半熟状態な思いを読書会という場で語り合うことで、自身の考えが整理されたり、思いもよらない視点に出会えたりする。また、意見を聞いて言いたいことが湧き上がり、自身の体験も交えて話したくなってくる。そうして、思いは形となり、知っている人/初めての人と繋がりができていく。
1人で読書するのもいいけど、読書会に参加して語り合う読書も他にはない魅力があることを教えてくれる。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
学校図書館の司書でもあり、翻訳家でもある著者が、それらの視点も含めながら読書会について語るエッセイ。読書会を主宰する上でのコツから実際の読書会記録・ルポ、本の感想など内容は多岐にわたる。
翻訳の師匠から読みやすい日本語表現を学んだという話があったが、たしかに全編通して読みやすく、美しい文章。
読書会に参加してみたい、読んだ本について人と語り合いたくなった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
最後まで読み切れてはいないが、読書会という場を通じての人の交流、知らない本との出会いの素晴らしさは私も日々実感している。
今は幼子を抱えながら、同じ立場のママとのビジネス書を中心としたオンライン読書会ばかりだが、そのうち、ライフワークの1つとなるくらいいろいろ広めていきたい
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
新聞の書評を読んで興味がわき手に取った新書です。
冒頭、「わたしの両親は、けんかばかりしている夫婦だった…..」から始まり「わたしがこれまで人を殺さずにいられたのは…..」という文章を読んで、この本はどんな展開になるのだろうと少し心配になってしまいました。
でも、読み進めると好感を持てるようになりました。著者の30年に及ぶ読書会での活動や、本をとおして人とつながる熱い想いが、丁寧に語られています。また、翻訳家である著者が翻訳家視点での読書を語る部分は、今まで気づかなかったことを教えもらい、新鮮な気持ちで読みました。
本書は古典文学を中心に、200冊近くの本を取り上げています。読んだことがない作品が大半です。全部読みたくなりますが、無理かな?
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
946
向井和美
翻訳家。東京都内の私立中高一貫校の図書館司書。早稲田大学第一文学部卒業
大学生のころ、わたしは「禅寺の修行僧」や「教会の修道女」的なるものに強く憧れていた。 将来への希望がほとんど見いだせず、人と接するのが苦手で、自分の内側をさらけだすことが できないため友人を作る気にもなれず、哲学や宗教にばかり関心を抱いていた。当時は新興宗 教がさかんで、大学構内でも宗教の勧誘をしている人たちがたくさんいた。一歩間違えば、わ たしもその種の宗教に入信していたかもしれない。周囲にはテニスに夢中になったりスポーツ カーを乗りまわしたりしている学生が多かったなか、宗教へと傾倒していった人たちは、むし 1ろ人生について真剣に考え、悩んでいる人たちだったに違いない。少なくとも、わたしはそう いう姿勢に共感を抱いていた。しかし、彼らが求めていたのは新興宗教だったのだろうか。は たして、彼らはほんとうに宗教を必要としていたのだろうか。もしかしたら、浮わついた時代 に逆らうように、深く話し合える場を求めていたのではないのか。今にして思えば、あのころ 身近に読書会のようなものがあればどれほど救われただろう。自分のなかに鬱屈する思いを言 語化し、吐きだす場が、わたしにも彼らにも必要だったのだ。
当時のわたしには「本を読むこと」と「人生について語り合うこと」が結 せなかった。小さいころから読書にのめりこんではいたものの、それはか がみへと内向していく読みかたでしかなかったからだ。いや、人とつながること自生 あのころのわたしには、もしかしたら読書会という語り合いの場は、まだも もしれない。人生の経験を重ね、数々の挫折も乗りこえ大人になった今 とうの意味で「本をとおして人とつながる」喜びを味わえているのかもしれない のうちに深く掘り進んでいたことは、そのあと横へとつながっていくために必要を だったのだと今は思える。
そしてもうひとつ。メンバー同士、互いの生活に立ち入りすぎないことも大事だ。本だけを 接点につながっている関係は実に心地がよいものだ。
本を読もうとしても、全体像が把握できないため、なかなか物語に入りこめずに苛立ったり、 登場人物たちの名前や人間関係が覚えられなくて挫折しかけたりした経験はだれしもあるだろ う。そんなとき、ひとりだったら放りだしてしまうかもしれない。しかし、なにがなんでも来 月までに読んでいかねばと思うと、不思議なことに、つらいページも乗りきれる。いつかは読 もうと積読にしていた長編小説も、読書会の課題にしてしまえば、もう読めたも同然である。みんなが伴走してくれるからだ。
二つ目の利点は、日常生活ではまず口にしない話題でも、文学をとおしてなら語り合えると いうことだ。とりわけ、生や死や心の問題についてだれかと話したいけれど、周囲にそんな場 所をみつけられないわたしにとって、読書会は魂の交流の場でもある。
四つ目の利点は、同じ本を読んできた参加者から、さまざまな意見を聞けること。自分では 思いもよらなかった視点を与えてもらえるのは、読書会の大きな魅力のひとつだ。
カミュは、どこまでも魅力的で 動くして父を戦争でなくし、極貧の少年時代を送る。家庭には本など一瞬 読めないし、家族の会話もない。小学校で出会った教師に才能を認められ、特 業をしてもらったおかげで進学に道が開かれる。ノーベル賞受賞時のスピーチでこの教師への 感謝を述べたのは感動的である。「受賞の知らせを聞いて私は母のこと、それから、ジェルマ ン先生のことを思いました。いまでも私は先生に感謝する小さな生徒です」。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
本書のレビューを書く前に、とても情けない身の上話をさせていただく。
私は2年前に社内読書会を立ち上げて、月に3回のペースでスケジュールを組んでいるが、参加者が集まらない。そしてメンバーが定着しない。ドタキャンする人もいる。いつも最低4人集めるようにしているが、予定通り開催できるのは2回に1回程度。いろいろな人に声をかけて、宣伝メールも送るのだが、無視されることも多い。自分よりずっと下の後輩社員にすら、無視される。職場の中で、わざと私に聞こえるように「読書会?そんなもの出て意味あるの?飲みに行かない?」「読書会って、意識高い系を狙ったねずみ講なんでしょ?」と大声で話す輩もいる。
もともと神経は図太いタイプなのだが、さすがにこのような日常が続くと、なんだか気が落ち込んでくるものである。そんな自分を何とか奮い立たせるために手に取った一冊。筆者は35年も続いている読書会に、29年間通われたそうだ。そしてご自身も司書として働きながら、若者たちの読書会を主宰されている。それだけ長ければメンバーの入れ替わりも激しいだろうと思いきや、固定メンバーが多いらしい。
てっきり読書会の運営ノウハウや新規メンバーの増やし方が書かれているのかと思ったが、普段参加されている読書会でのやり取りや、筆者ご自身の「人生の振り返り」を綴った内容であった。ただし、ページをめくるにつれて、静かに、そして丁寧に、年月をかけて積み重ねてきた筆者の人間的な魅力が、じわじわと伝わってきた。「本について語り合うことは、人生について語り合うこと」という筆者の決め台詞に、私は一気に引き込まれてしまった。個人的には、何十年も続けている茶道に続いて綴った『日々是好日』を読んだ時のような感覚である。
「去る者追わず」「誰彼むやみに誘わず」「大事な想いを人に話したいが、分かりあえる少人数だけでいい」という、筆者の読書会に対する距離感は一見中途半端に見えるが、程よく心地よいものでもある。筆者にとって読書会とは、大事な箱入り娘のような存在なのだろうか。
「急用ができた」「仕事が忙しくて読む暇がない」「1人で読むほうがいい」などなど、読書会に参加しない(本を読まない)言い訳は、いくらでも作ることができる。その小さな積み重ねによって、読書会から足が遠ざかる。そんな振る舞いが、不思議と他のメンバーにも伝播するので、会員が1人1人と減っていく。会費は無料だが、事前に時間をかけて本を読んでこないといけない読書会より、お金をかけてでも、同世代の若者と飲み会やデートに行く方が魅力的なのかも知れない。そんな風に感じるお年頃であってもしょうがないのだ。そして、一生読書会に来ないかもしれないし、数年経ってある時、ふと戻ってくることもありうる。
名著を読んで、自らの言葉で感想を述べるだけなのに、新たな発見と感動がある。そして家族のように人生かけて付き合う仲間がいて、本当にうらやましい。30年も継続するわけである。
それに比べて、毎回参加者の人数を見てクヨクヨしている自分なんて、吹けば飛ぶような、チョロい人間である。周りがどんな噂をしようと、奇��の目で私を見る奴がいるだろうと関係ない。これまで1回でも参加してくれた社員に感謝しつつ、私は読書会の看板を掲げ続けていく。
若手社員たちが、読書会に興味を持ってもらえず、リピート参加してもらえなくとも、長い人生のどこかで、ふと「読書会やっていたな。まだやっているのかな。」と思い出す瞬間があると信じて、細く長く、灯を消さずにいるつもりだ。読書会を辞めたくなったときには、この本を再読すれば良い。
そして私が老後になって、読書会を継続しようと躍起になっていた記憶を、酒の肴にできるくらいには、日々粘り強く開催していこう。