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高校教師を辞めてフリーのライターになった筒見芳晃には10歳年下の妻の絵梨と中学生の娘の沙梨奈がいます。
絵梨が何者かに拉致され、還してほしければ、ある性被害者である自殺した女性に乱暴した犯人を見つけて、取材して記事にするように何者かに言われます。
その後暴力(レイプ)をしていた人物らが次々と何者かに襲われて不審死を遂げていくという、読んでいてすごくつらくなるところもあるけれど、すっきりするところもあるという何と表現していいかよくわからないストーリーです。
レイプ犯らを襲っている何か巨大な正体の見えないものは一体何なのか…。
絵梨をさらったのは一体、誰なのか…。
学校内における生徒の性被害やレイプは魂の殺人とも呼ばれる犯罪と描かれているのには、読んでいてもの凄く辛かったですが、最後はつかえていた溜飲が少し下がった気がします。
まるごと一冊、性被害にあった女性らと、レイプ犯に復讐をして気持ちを少しでも穏やかになるようにと書かれた作品だとは思います。
でも、実際に被害に遭った方はこの作品をおそらく読むのも辛いのではないだろうかと思いました。
この作品を描くには必要だったのだと思いますが、性描写が露骨すぎて、私もそこはちょっと嫌悪感を感じました。
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テーマが性犯罪なので、読み進めるのは簡単だけど内容は重い話でした。この話に出てくる加害者たちは、自分が悪いことをしている自覚がない人ばかりでありえないなと思ったけど、実際こういう人がいるから性犯罪は無くならないんだろうし、復讐してやりたいと思う気持ちもわかるなぁと。だけど制裁が戦慄ですね…。
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何となくタイトルに惹かれて買ってみた。
帯に「猛毒エンターテイメント」とある通り、エンターテイメントの域の物語。
扱っている題材の割に軽い。
すんなり読めて読後はスッキリするけど忘れるのも早い。
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※
全387ページ
小倉日向さん『いっそこの手で殺せたら』
タイトルから想像する話の結末がまずあって、
その次に読み進めながら広がっていく話の
向かう先が複数あって、この物語は一体どこに
着地するのか最後まで楽しめました。
心に残った登場人物の言葉。
〜正解だなんて思っていない。
誰かのためにしたわけじゃない、
自分が必要だと思ったから実行した。
たとえ間違っていたとしても、
すべきことをしたまで。〜
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制裁が、誰かを救うことがあるのかな。
傷がえげつないものであればあるほど、制裁にとらわれることで傷の新鮮さを保ってしまう気もする。
それでも。
その存在を抹消することでしか手に入れられない安堵はある。次に進むための踏み台にすることもできる。
例えば駅に「痴漢は犯罪」なんてポスターが貼られなければ、性犯罪が犯罪だとさえわからない国に、私は暮らしてる。
性犯罪と、どう向き合うのか、もう一度考えるきっかけになる本だ。
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性犯罪の加害者に私刑を加える事がテーマ。その是非が問われている。
自分の判断もどちらが良いか纏まらない。性犯罪にあった人にとっては、犯人が存在している限り休まる事はないだろう。被害者救済の観点だと死刑にするか少なくとも終身刑が妥当なのか。
でも、加害者に厳しい刑を与えず世界は良いもんだと思わせることによって再犯率を下げ、引いては全体の犯罪数を下げるという考え方もなるほどと思う。前者はミクロ、後者はマクロの観点での考えだがどちらが良いか分からない。
そこまで頭で分かっているけど、このストーリーを支持してしまうかもしれない。
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とても、胸糞悪い始まりでした。
読み終えた感想としては、アリです。
現実にこの犯罪は毎日のように起きているし、捕まらずにのうのうと生きてる犯人もいると思う。
小説の中くらい、報復賛成。
被害当事者よりも身近な関係者の方が、その気持ちは当然だし強いと思うので最後の主人公には共感したし、納得のいく終わり方だった。
ただ、妻が逮捕された!と思ったら別人で…という主人公を引っ張りこむ作戦の過程は、とりあえず家族から引き離す為とか本気を出して欲しかったとか説明していたけど、無理があるかなぁ。
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性犯罪の被害者の苦悩、そして加害者への制裁が行われるたぶんスッキリエンドな作品。
妻が逮捕され、しかしそれが別人だったーー、となったときはどうなるのこれ?!と思ったけど、この設定はちょっと無理矢理だった気がする…やはり誘拐いらなかったくないか?
後半で妻の絵梨も過去に被害を受けていたと明かされる場面も想像できた内容であった。
それでそれに対して絵梨は旦那に「ごめん」って謝るし旦那も、過去に対して罪悪感をもってるのかも?とか考える場面は「は?」て感じだった。
作者男の人?
なんで被害者が旦那に対して罪悪感いだかなきゃいけなくて、旦那も妻が当然のように性被害に対して夫に後ろめたさを感じてると思ってるの?そしてそれを許す立場にいると思ってるの?
性犯罪者の苦しみを書きつつも加害者に制裁を与える痛快な作品のはずなのに、結局根底には性被害者は「穢された人間」ていう偏見が垣間見えて後半はイライラしつつ読んだ。
処女信仰だる。
加害者も問題だけど周りの人間の色眼鏡も被害者を苦しめているってことが結局のところ理解されてないんだろうな、残念だな、っていう感想で終わった。
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「覚悟がある人だけ読んで下さい」の帯に好奇心をそそられ手に取る。
勤め先から帰らない妻、携帯電話は不通。
主人公・元教師で現ライター・筒見芳晃の不安な気持ちが伝染し、一体この家族に何が起きているのか気になり冒頭から心を鷲掴みにされる。
警察署員や弁護士との嚙み合わない会話に不穏さは更に増大。
前半はミステリ色が強いが徐々に性犯罪被害者VS加害者の復讐劇へと展開していく。
あまりにも胸糞悪い犯罪内容と反省のない加害者に嫌悪感で一杯。
被害者の心と身体に残る傷は一生消えない。
因果応報とも思える衝撃的な結末は戦慄のち痛快。
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突然妻が逮捕された!
から始まるお話し。主人公目線が読者目線とほぼイコールなので、わけが分からないまま進んでいくため、たいへんはらはらする。
ことが判明してからはなかなか辛い。
性被害ってほんと・・・。
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プロローグで何やら淫靡な雰囲気だな…と感じながら第一章へ。
元教師でライターをしている筒見の妻が、突然逮捕されるという…
訳がわからず、しかも妻の職場を知らなかったこと…にも後悔しながら警察との対応で疲弊する。
どういうところへ話は進むのか…気になりながらも
結末に。
性犯罪をテーマにしているが復讐することで恨みを晴らす、気持ち的には避けたい、受け入れ難いと思う内容だった。
スッキリとしない感がある。
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「覚悟がある人だけ読んで下さい」という帯の脅し文句に期待して読んだ。前半は謎が多く読む程に期待値が大きくなっていったが後半が(本作のテーマとして作者が描きたかった事であり、ショッキングな部分ではあろうが)個人的には然程でもないオチだなあ、という印象。
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有名人の性加害・被害の話題がよく耳に入る昨今だから・・・というわけではないが、この作品を読了して改めて性犯罪は被害者の方に身体的・精神的に深い傷を負わせるということがわかりました。
前半、物語の方向性が全く読めず、モヤモヤしたのですが、中盤からクライマックスにかけてはそう来るか!という展開で一気にページが進み、ラストは小倉氏らしい締めくくりだったと思います。
復讐は全肯定されていいとは思いませんが、犯罪を犯しても処罰されずのうのうと世に憚っているヤツらを闇に葬る人間(組織)があってもよいのではと思ったりしてしまいます。
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初めて読んだ作家さん
内容はショックでしたが、読みやすかった
性犯罪はニュースなどで見るが
許せないと思います
家族が被害者になってしまったらと
思うと何とも言えません
他の話も読んでみたいと思いました