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p.94
「クロール五十メートル泳げるようになりますように」
初詣で願うには、些細なお願い。
でも、自分だけの目標に、胸が熱くなる。
諦念と自負を持つ中年の毎日にも、挑戦もあるし楽しみも作れるのだ。
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51歳の麻里。
医師から痩せるように言われ、通い始めたスイミングスクールでのお話。
麻里は親の介護に終われ、気付いたら独身のまま51歳。
元々、世話好きで義理堅いので、当たり前にこなしてきた介護や親戚との付き合いや町内会の仕事。
でも、幼なじみの千尋に言わせると、“利用されるだけの人生”。
何かと理由をつけてはスイミングスクールに通うのを後回しにしようとする麻里に発破をかける千尋。歯に衣着せぬ物言いで、だからアンタはダメなんだよ!と。
そんなこと言ってくれる友だちは貴重ですね。
やっとのことで通い始めたスイミングスクールには、自分と同じようなぽっこりお腹のおじさん(表紙にはぽっこりさんが何人かいます笑)がいて、ちょっとご飯に誘われれば、私そんな気ないんですけどー、、、と意識しちゃって、でも相手には全然そんな気がなかったりして……
最後までそういう話はホントに特にありません笑
そこがリアルで逆に良かったです。
異性の友だちなんて今までできたことなかった麻里が、新しい環境で男女問わず新しい仲間ができて、なんてことない内容のグループLINEを送り合う。
まさしく第二の青春です。
若い人が読んだらきっと退屈なお話なんだろうと思うけれど、それなりの年代の人たちには「わかる、わかる」ってところがたくさんあると思います。ある程度の年齢になったら“自分ファースト”大事です。
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高齢者独身女性が水泳で自分を取り戻すお話。
たかが趣味、されど、彼女にとっては大きい。
わくわく応援してしまう同世代の私でした
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二十年あまり介護を終えて母親を見送った大原麻里は、独身で高血圧・高脂血症のアラフィフだ。
健康のために運動を勧められても色々理由をつけて一歩を踏み出せずにいたが、友人の言葉もありスポーツセンターでスイミングを始めることになった。
この主人公の麻里、親の介護をはじめ、親戚付き合い、町内会の行事など、誰かに頼まれたら断れない性格で、人に何かしてもらったら、必ずお礼を返さないと…という女性。
多分、こういう人が沢山いるんだろうなぁ。
そんな麻里が、水泳を始めたことで、少しずつ人のためではなく自分のために生きるようになっていく。
でも、すんなり変身していくわけではないところが、この作者らしくてリアルだなぁと感じる。
『女たちのジハード』を思い出させる雰囲気で、今作では50代女性が古い殻を破る姿が、読んでいて快かった。
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大原麻里、51歳。
一念発起して水泳教室に通い始める。
長い介護の末に母親を見送り、婚期を逃し独身生活を送る麻里。
市の検診には引っ掛かり、医師からは冷ややかな態度を取られ、体質改善を試みる事を決意。
水に顔も付けられず、泳げなかった麻里だったが、オンボロ水泳教室でインストラクターや仲間に揉まれ成長していく。
毒舌な親友やスクールの癖強めのおばさま方、個性的だがリアルにいそうな人達ばかり。
会話文が多く物語はテンポ良く進む。
終盤、IFCマスターズカップのメドレーリレーの場面は胸アツ。
読むと元気を貰える中高年応援小説。
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さすが。
面白く最後まで。
読後感は爽やか。
子どもがいるひとと子どもがいないひと。
女同士でも分かり合えないと思っていたけど、50代になれば関係ないのかな?
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篠田節子らしくないといえばそんな内容だけど、篠田節子らしい読みやすさ。
奇しくも今月からプールに行こうと思っていたので、その前に読もうと借りた本。
…スクールも良いな。
すぐに感化される私の感想です。
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主人公と自身の年齢が近いことから、
人生の楽しみを見出せずにいる姿が重なった。
友人の言葉で新しい事にチャレンジし、そこから仲間ができて人間関係ぎ育ち、新たな目標ができてイキイキする様子が充実していて、読後感が良かった。
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清々しい!
泳げないくせに、ちょっと、水泳も悪くないかも...
なんて思っている、ブヨブヨ体型の自分...
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周囲からの役割期待に応えることが当たり前で、自分がどうしたいかを考えること自体することなく、それに何の疑問ももつことなく生きてきた主人公。
周りにどう思われるかを常に気にする様子に、読みながらイラっとすることが何度もあったけど、自分の行動により自分の身体が変化し、それに伴うように少しずつ気持ちが変わっていく様子には素直に応援する気持ちになった。
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健康促進のために通うことになったスイミングクラブ。色んな人との出会いの中、さて泳げるようになる? 人生曲がり角を過ぎた年代に力を与える爽快小説。
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一気に読み切りました。我を張るのが苦手でつい自分の事を後回しにしてしまう主人公が、スイミングスクールを通じて新たな世界を切り開くというストーリー。決して大きな事件やドラマチックな出来事では無いけれど、ちょっとした他人の言動に波打つ主人公の心情は私にとっても身近でとても共感させられました。
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これまで読んだ篠田節子さんの作品と印象が少し違ったように感じました。
50代の独身中年女性が両親を見送った後、高血圧高脂血症肥満と身体に問題を抱えて、医師の指導を受けるも言い訳しつつ一向に改善されず…といったところからお話スタートです。
スイミングに通うようになり、決して設備が整ってたり、参加者で気が合ったりでもないのになんとなくやめるタイミングを逃した感じで、一年が過ぎる頃には身体も心も変わっていった主人公。
特に取り立ててすごいエピソードがあるわけでもないのに、ワクワクしたし、読後感も良かったです。
何か運動始めようかな…と思ってしまいました。
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セカンドチャンスというタイトルや帯にあった言葉から期待した内容とは違った。
確かに年を取ってから何かに熱中したり仲間ができたりどこにそれがスポーツであったりというのは難しいと思うし水泳で大会に出場するということ自体はとても良かったのだが登場人物があまり好きな人がおらず、主人公の親戚の言動なども腹が立つことが多かった。
千尋と姪っ子は良い人たちだと思ったが。
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何歳からでも始められる。言い訳しないでやってみれば、何かが変わるかもしれない。 健康の為に、水中ウォーキングから初めて、競泳までやってしまうなんて、凄い。感動してしまった。☺