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賽子と虻/土鍋女房/よって件のごとし
ろくめん様と餅太郎が過ごしてきた時は……
おとびと兄・喜代丸が過ごした時は……
中ノ村の真吾と羽入田村の花江二人の村を襲った恐怖は……
虻 を 何度も 蛇 と読んでしまった。賭け事の好きな神様って??
人を好きになって連れていってしまう神様って??
災厄の元になったのは地獄の方々??
不思議さよりも怖さがつのる三つのものがたり。何度も思い出してしまう
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今回も面白かった!ほのぼのした話かと思いきや、ゾッとする場面が必ず入って怪談としても引き込まれる。富次郎さんの嫉妬が可愛らしかった。
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宮部みゆきは『泣き童子』で怪物物に挑戦し、これがめっぽう怖かったのだが
この『よって件のごとし』でも、新たなホラーのジャンルに挑戦し、しかもそこに新たな工夫を加えて
さらに面白く、読み終わった後も思わず考察したくなる話に仕上げている
今まで三島屋シリーズでは様々な怪奇が扱われてきたが、今回の八作目はとりわけ規模が大きく、世界観の広がりを感じる
そのため、気づくとそこにいるような、ジャパニーズホラー的恐怖は薄れており、少し寂しい気持ちになった
しかしそれでも面白すぎるのが、さすが三島屋シリーズといったところである。
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一見、時代小説と相容れないと思われるモノが出てきてびっくりするのですが、筆者の描写力がお話に説得力を持たせてすんなりと受け入れられました。時の権力者や自然の力に翻弄されながら懸命に生きる人々を応援したくなる一冊でした。
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やっぱり面白かったです。このシリーズ
富次郎さんが聞き手となって、おちかは身重で、そっちの続きも気になる
百物語は 博打好きな神様、水神様のお話、異世界と繋がる池の話
と、神様のお話が多かったかな。今でいうゾンビみたいな話もあって。
自分に起こったことを語ってるんだけど、決してハッピーエンドじゃないのも、なんかリアルだよね
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100まで行かずに終わってしまうのか!でも最終巻のタイトルにもなっている最終話がスゴい。まさかゾンビが出てくるとは!そして、江戸時代のゾンビの話なのに現代の原発の話にしか思えない!当代随一の作家である宮部みゆきの凄みを感じた。
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よって件のごとし
元々妖系が出てくるのを考えて
件 って人牛とか考えたりしてたけど
本当にホントに
の
よって件のごとしだったんだぁ
って
スッキリしたかなぁ
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怪異な話を聞いてあげる三島屋シリーズ。呪われた者に現れる虻の話、なかなか結婚しようとしない兄の所に出現する土鍋の話、池から引き上げた土左衛門の話。
相変わらず面白いのだが、長い。特に虻の話が長かった。一つ一つの話を短くして、5篇ぐらいにして欲しかった。
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三島屋シリーズの第8作。宮部みゆき作品はハズレなしと思っているし、このシリーズも好きなので、今回も面白く読めた。
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第8弾!はやい!
賽子と虻、土鍋女房、よって件のごとし。
どれもぞわぞわする3編でした。
表題作が好きだなあ。
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出ました〜第八段‼︎ 本屋さんで見つけた時「出た!」とすぐ手に取りつつ「また分厚い!宮部さんって書くの速くないか?他のシリーズもあるのに」なんて最初に思いました(^^;; 宮部さんって速筆作家さんなのかしらん?
それはともかく、3つのお話のうち、私は、1番面白かったのは、やっぱり表題作の『よって件のごとし』でした。読み始めは〇〇○モノ?とすぐ思いましたが、この冒険活劇部分と、それ以上の「ひと」の勇気や繋がりや慈悲や愛、そんなこんなを感じながら、まさにページを捲る手が止まらず…でした!相変わらずの美しい文章は、こちらを飽きさせません。
二代目の聞き手、富次郎も”ぼんぼん“と言われつつ、なんだか成長してきた感じが微笑ましい。そして、”何から何まで出来物の兄・伊一郎“も帰ってくるのです。(これもちょっと切ないエピソードあり)第九段では、おちかが可愛い赤ちゃんを無事出産してるかな?
宮部さんのライフワークで、百までいくお話…今いくつくらいなんだろう?(うちにシリーズ全部あるくせにカウントしてない)でも1つで3編くらいとして、24編くらい?とすると、だいたい1/4くらいなのでしょうか?
印象に残ったところ少し。
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それにしても……と富次郎は感じ入った。世の中というものの、なんと広いことよ。(中略)あらゆる土地で、あらゆる人びとが、何らかの形で神の加護を必要としている。その神を祀り仰ぐために、独自のやり方や決まり事を定めている。人の定めた決まり事は、人の心の向きが変われば容易に覆されてしまう。(中略)そもそもある神様のお姿や御力からして、人が思い描いて初めて生じるものではないのか。人の願いがあってこそ、神々もまた定まるのだ。
「人が心の内で思うことは、身内だって全部はわかんねえ」
こんなまっとうなことがつらいなんて、なんて幸せなのでしょう。
化け物と悪しき政、人の命を根こそぎ刈り取ることでは同じ害悪だ。
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百物語、最後まで追い続けたいシリーズです(^^)
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こわかった~!本当にこわかった~!
おちかさんから富次郎に変わってから 怖さが増したんですが 今回のお話はすごくこわいです
語りに来てるお客様自身 お化けなんじゃないかと思うくらいです
虻に連れられてあの世へ行ってしまう話
海で拾った土鍋と結婚する話
村ごとゾンビに襲われる話
おちかさんのお産が無事に済むまで 百物語はお休みなんですね ちょっとさみしいけど かわいい赤ちゃん楽しみにしています
お兄さんも帰ってきたし 三島屋はにぎやかになりますね
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間違えて、「おそろし」から飛んで8作目を読んでしまった。おちか→富次郎に聞き手が変わり、続く百物語。人の業ではなく、人には如何ともしがたい神仙の域に手を伸ばした語りだったので、不条理は感じるものの、悲劇性や恐怖は感じない。神様じゃあ仕方ないよねの心境。
余談だが、もちって名前、美味しそうで柔らかそうでとても気にいった!
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三島屋変調百物語シリーズ最新刊、八之続が到着した。コンパクトだった七之続から一転、再びボリュームアップ。出産を控えた先代聞き手のおちか。今回、三島屋の次男坊・富次郎は、家内の事情にも気を揉むことになる。
軽く200p程度の第一話「賽子と虻」。内容は軽くはないが。心身ともに弱っている語り手は、かつて愛する姉のために、地域に伝わる「呪い」を呑み込んだ。この結果、彼は神々が集う賭場に飛ばされ、下働きをすることになる。
と、設定を聞いてもピンとこないだろうが、彼は生真面目に働いた。神にも頼られるほどに。心根は優しい。いつか元の世界に戻れることを信じ、仲間を励ましてもいた彼に、あまりにも酷な結末が待っていた。こちらとあちらは表裏一体だったのだ。徳川体制下ならではの事情が絡むとだけ書いておこう。
第二話「土鍋女房」。語り手は兄を亡くした妹。代々重要な役目を担ってきた一家だが、兄は頑として嫁を取らないという。その理由は…。タイトルの意味を知り、愛嬌がある挿絵を見て、怖い以前に苦笑した。閉鎖的な土地柄で、使命感が呼び寄せた結末と言えるかもしれない。うーむ、ある意味これでよかったのか…。
表題作、最後の第三話「よって件のごとし」。黒白の間に現れたのは夫婦だが、妻の余命は長くないという。命からがら助かったというエピソードが多いこのシリーズだが、とうとう来たか、このパターンが…。一応詳細は伏せておく。
一言で述べると、勇敢な人物たちの物語だ。そもそも、寿命が近い語り手の妻が勇敢だったし、男たちもその心意気に打たれた。終盤で下された重大決断は、果たして正しかったのか。こうするしかなかったのだろうけど。そもそもその土地は…。怪談であるから、謎が残るのは当然だが、本編は特に謎が多い印象を受ける。
宮部流時代物の中でも、コンスタントに刊行されてきた三島屋変調百物語シリーズ。これらハードな3編をもって、一旦小休止になるのか? 富次郎もいつまでもお気楽ではいられなくなりそうだし。おちかが無事に出産することを願う。
追記:宮部さん曰く、中断はないそうです。
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三島屋百物語の八巻。
プールに入る前には準備体操をしなさい、
そう学校では教えられた。
三島屋の世界に入るには、
準備体操だけでなく、深呼吸も必要だ。
心構え、と言っても良い。
プールの底で息ができなくて苦しまないように、
激情に流されないように、
悲しみの海に溺れないように。
それでも「虻と賽子」は苦しかった。
姉が受けた虻神の呪いを代わりに引き受けた餅太郎は、
危ういところを助かって、村の神の里で働き始める。
自分が神様の供えた賽子の助けを得て、一生懸命働く。
同じく神の里に迷い込んだ女の子を助け、
里の危機の際にはその子を逃がす。
それなのに、それなのに。
村の老婆が、
姉の代わりになろうと、
姉の着物を着て、櫛をさし、得意だった歌を歌ったが、
「いくら虻の神様でも騙されない」と言われていたのには、
笑えたと同時に泣けた。
いつか、餅太郎の編み込み草鞋が世に出ますように。
「土鍋女房」は川の渡し守の人ならぬ女房のお話、
「よって件のごとし」は異世界へ化け物を倒しに行くお話。
富次郎の兄が修行先から三島屋に戻るそうだ。
前の聞き手おちかに赤ん坊が生まれるまで、百物語はお休みだそうだ。
無事おちかが出産し、百物語が再開されますように。