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三島屋変調百物語
今回は、以下の3篇。
・賽子と虻
・土鍋女房
・よって件のごとし
今回は、どのお話も神様の身勝手で人が苦しむお話ばかりな気がしました。まぁ、神様の視点からみたら、ちっぽけな事なのかもしれませんが。
賽子と虻、よって件のごとしでは、お城の殿様やお役人たちの領民に対する無慈悲の様なものも感じました。人が人を苦しめることの方が、現代も含めて怖い気もします。
それだけに、よって件のごとしに登場した八郎兵衛の様な領民に寄り添う武士を登場させてくれたことは、救われる気持ちでした。
最後は、兄の伊一郎も三島屋に帰ってきて、暫くは、百物語も小休止になるのでしょうかね。
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スティーブン・キングのような、または『英雄の書』のようというか時代小説としては、ちょっと毛色の変わった読み心地でした。「おちか」が懐かしいという感想はたしかにね。
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三島屋シリーズ、回を重ねるごとにファンタジー色が強くなってて、私の苦手分野に突入してる感もありつつ、そこはさすがの宮部作品、脇役的な登場人物もみんなリアルに躍動していて最後までしっかり読み通せた。
人が生きていく上で抱える迷いや葛藤を温かく見守り、肯定する眼差しが宮部作品の圧倒的な魅力なんだと改めて感じた。
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三島屋変調百物語シリーズの第八話。
今回の話は、虻に取りつかれた(本当は人間の仕業)姉を助けるために、異界で暮らすことになった弟が、現世に生還するまでの話「賽子と虻」
江戸よりもう少し北の地方で、川の渡し守をしている兄妹の話、年頃の兄はどんな縁談も頑なに断り続ける、その理由は・・・「土鍋女房」
そして最後の話「よって件のごとし」
これはまぁ・・・簡単なあらすじもやめておきましょう。
三篇とも本当に怪しくて、恐ろしくて、気持ち悪くて、奇想天外。
宮部みゆきの真骨頂でありましょう。
話の合間、合間にも三島屋の様子や、初代聞き手の嫁に行ったおちかの様子など(もうすぐ出産予定)織り交ぜて、うまく話がつながっていきます。
なになに?それによりますと百物語はしばらく休止?
三島屋も他店修行の長男が、戻ることになり商売に力を入れる?
おちかの出産が無事すむまで?
どうかどうかまた再開されますように。
だってこれやめたら、今の聞き手、次男の富次郎は何するの?
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「賽子と虻」
「土鍋女房」
「よって件のごとし」
どの話も深かったです。特に最初の話はなぜこんな運命になっちゃったんだろうと苦しくなる場面もあって辛い内容でした。富次郎が語り手と繋がりを持ったのはこれまでなかったことですけど、聞き手として正しい道だったと思います。
最初と最後の話は対照的ですね。人間が神やその神を祭っていた人たちを無慈悲に殺す一方で、関係ない人たちを命がけで助けに行くこともする。一番つかみどころがなくて恐ろしいのは人なのかも。
伊一郎が三島屋に戻り、おしまがおちかの元に行き、三島屋の中にまた変革がありそうですが、富次郎には聞き手を続けて欲しいなあ。
百物語をあまりよく思ってなさそうな伊一郎がこの先どう出るのか、次回作に期待です。
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百物語シリーズ。おちかさんに代わった富次郎が聞き手になっている。おちかさんが良かったのは人の闇を身をもって知っているから。が、やはり読んで損はない宮部作品と思った。
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【収録作品】第一話 賽子と虻/第二話 土鍋女房/第三話 よって件のごとし
第一話 「神」は人のための神ではないが、人がいなくては「神」でいられない。
第二話 「神」に魅入られた人の話。
第三話 「件」につられて、予言の話かと思ったらゾンビの話だった。ゾンビは怖いが、助けの手を差しのべた村人たちの姿が好もしい。
明るい表紙の色使いに騙されそうになるが、一見かわいらしげなイラストは怖い。この色使いはうまい。
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初読。図書館。文句なしに安定して面白い。しばらく聞き手をお休みするようだが、再開時は継続か、新たな展開か?気になります。
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怖い。今回は特に怖かった。苦手なんだけどなぁホラー。ゾンビだよ。
でも読んでしまう。なぜ徐々に病におかされるのか。その疑問は日常の直ぐ側にある。知りたい気持ちが抑えられない。不思議のアリスに魅入られた私は、あの世界への導入は止められない。絵面は段違いだけど。そして何より助けたいと願う人々が、有難くて。
気持ちに支えられて読み終えてしまった。
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三島屋8巻目読みました!
今回も結構粒が揃ってた感じがする。
第一話 虻怖いよー
第二話 土鍋怖いよー
第三話 TWD怖いよー(^^)
よって件のごとし という表題の落としどころが上手かった。三作は短編ではなくノヴェレットぐらいだから、結構読み応えがあるね。
一話はちょっと描写がキツいとかがあって個人的にはどうも。。。第二話は何がベストチョイスか考えさせられる。第三話は最初このネタかよって思ったけど、ファンタスティックな所もあって、テンポが良く、全体にキレイに調ったって感じで1番好きかも。
別に書いたように、次巻はちゃんと出るようで安心だけど、三島屋の皆さんの動きも気になるところで、次作は色々賑やかになりそう。兄様が意外に厳しそうでどう再開できるか一抹の不安はあるかな。
おすすめです♫
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2022年発行、KADOKAWAの単行本。3編。『賽子と虻』閉じ込められるという点では6の『黒武御神火御殿』と同工異曲か。こちらは主人の許しを願うわけで、自分たちの知恵で脱出を図った『御殿』とは異なるが。『よって件のごとし』途中で助けを求められたからと言って、簡単に隣の藩に行っていいの、と気になったが、後半の逃げる場面では「逃散になる」と言っていた。助けにいく分にはいいのか。おそらく描かれている世界は日本の江戸時代に社会制度がよく似た別世界なんでしょう、現実の江戸時代にはこんな化け物が出なかったですから。
収録作:『序』、『賽子と虻』、『土鍋女房』、『よって件のごとし』、備考:学芸通信社の配信により『高知新聞』等に掲載したものに加筆修正。
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怪奇ホラーなのに、何だか微笑ましい。ゾンビは、ちょっとありきたりか…「人の定めた決まり事は、人の心の向きが変われば容易に覆されてしまう」「人の願いがあってこそ、神々もまた定まるのだ」ライトホラーに時代ものもいいけど、宮部さん、そろそろ推理に戻ってくれないかなぁ。
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三島屋の変わり百物語の8冊目。
最初の「賽子と虻」。キャラクターたちがかわいくて、好き。燕の神様、超かわいいでしょ( *´艸`)
「土鍋女房」では渡し守が短命な理由がそれなの?って驚愕。
表題作。なんか、池の底でつながってる同じような土地なのに、違いが大きすぎるのがひどくて。。。ひとでなしや腐れ鬼もさることながら、統べる人によってこんなにも違うの?感が心に重い。ただたくさんの愛すべき(1話のかわいいとはまた違う)人々はここでも健在で、やっぱ人だよなぁ。。とは思う。
聞き捨てできない富次郎に不安と不満!?
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今回も聞き手は富次郎。
「賽子と虻」は、コミカルな神様たち。
虻に拐われるという点が「うわー。。。」と、思ったが、賽子はかわいらしい。
そして、結末は。。。
彼方の世も怖いけれど、人間の世の方が理不尽で怖いと感じた。
どうか、草履を持ってきてくれますように。。。と、願うばかり。
「土鍋女房」は、神様にみそめられる怖さかな。
女房の姿の描写がちょっと怖い。
真夜中、真っ暗闇の中でそんなものに出会ったら、恐ろしいことこのうえない。。
「よって件のごとし」
この本の中でもっとも怖かったのがこれ。
ホラー映画などから、襲われたらどうなるか?がわかるので、もしや?と思ったら。。
本当に怖いったらありゃしない。。
夢に出てきそう。。。
最後の最後に噛まれた人の心情は。。泣く。。
少しでもシンジュウモノのお二人が幸せな時を過ごしてほしいものだ。。
さて。。
おちかの出産に合わせて富次郎のお仕事は、いったんお休みらしい。
さてさて。。どう、復活するのかな?
楽しみ。
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読みやすいから良いものの、中身がみっしり詰まった3つのお話。ずっしりした読み応えなので、一話読むごとに脳みそを休ませる必要がありました。おちかさんの出産と、お兄さんの戻りを機に変わり百物語もしばらくおやすみですかね。