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とても読みごたえありました。
姉、妹どちらにも感情移入してしまう。
とことん悲しいけれど悲しみだけで終わらない、胸が熱くなるすばらしい作品でした。
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全ての登場人物が過去も未来も,善も悪も,嫉妬も憧れも,夢も絶望も…全部持ち合わせて,誰のことも断罪しきれないし,誰のことも賞賛しきれない…こう言う作品を待っていた!
物語の悪者って,とことん悪くて薄っぺらい事が比較的多いけど,この作品は別格.
ラストへのたたみかけるような展開と,グサリとくる最後の一行の凄さ.うん,映画になって欲しい.
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#われら闇より天を見る
#クリス・ウィタカー
怒り、不安、苦しさ、切なさ、後悔、友情、安らぎ、愛しさ、喜び、そして最後に哀しみ、希望、祈り。
今年、私の中に最も強く、多くの感情を呼び起こした物語。
他にこの物語を表せる言葉を、私は持たない。どう語っても言い足りない気がする。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
#ミステリ
#このミス
#このミステリーがすごい
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22/10/02読了
面白かったのだけど、長い…
悪意らしい悪意のないまま、大切にしたい相手への思いと自己愛の間で、みんながみんなバランスを崩して、悲劇を重ねていく。
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We Begin at the End 人は終わりから始める
いやいやとんでもないが来たな
自分を無法者と呼ぶ少女ダッチェスと少女の家族を暖かく見守る警察署長(と言っても署に警察官は彼だけ)のウォーク、二人の主人公の物語です
それにしても作者はこの二人にとんでもない過酷な運命を歩ませます
二人は共に(他人からの見え方は別として)とてつもなく善良な人間であるのに、その善良さこそが罪であるかのように苦難に襲われ
ただただ弟や友人たちに幸せになって欲しいと願っての行動が次々と悲劇を呼び込みます
ですが二人は「終わらせる」ことができずに進み続けます間違った道を
そして全ての謎が明かされたとき二人の歩む道は!?
是非とも確かめてほしいです
第二部の最後なんてもう涙、涙です
天に向かってふざけんな!と叫びたくなります
是非とも読んでほしいです
ホロヴィッツの新作まだ読んでないけどこれはこのミス海外5連覇に待ったがかかるかも!
そんな★5じゃ足りない名作でした!
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主人公の一人である、ダッチェスの、無私な精神そしてロビンを守る事のみが心の拠り所になっていて、それはあまりにも可哀想で、神様とか、人生の、不平等について考えさせられた。何度も打ち砕かれながら、切り開いて行く冒険小説の様な所もあったり、ウォークの、親友や、望郷を思う気持ち等の、私小説的な感じとか、犯罪小説とか、推理小説とか、沢山の色々な角度のある、満足感たっぷりの、物語だった。最後には、ダッチェスには、幸せな展開を、臨んでいたけど、今後成長と、共に何もかも上手く行くと良いなぁ!
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30年前少女シシーを殺したとして刑務所に行った少年ヴィンセントが30年経って出所する。彼にずっと良くしてきた親友ウォークは警察署長。シシーの姉スターは酒浸り、娘ダッチェスは自称無法者、弟は守るがそれ以外は皆敵。
ラスト近辺のダッチェス絡みの話には心を打たれる。ただミステリー色薄めで、すごく好みの作品とは言えない。評論家や一般のレビュアーの評価はすごく高い。私の好き嫌いが変わっているのだろうか。
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うわぁ〜〜!
と叫びたくなるって言われたので叫びました。
一部のダッチェスが切なくて。゚(゚´Д`゚)゚。
弟ロビンを守る為に無法者と自らを奮い立たせる姿が痛々しいです。誰も信じてないダッチェスはロビンの為と間違った方向に突き進んでしまうのですね…
13歳だもの!読んでるこっちは「ダッチェス〜ちょっとだけでいいから信じてあげて〜!」と願わずにいられない(>人<;)
そんな一部、二部…ここまでで300ページあります。そんな二部のラストで更なる不幸にまたまた
うわぁ〜〜!です。
残り200ページは読むのが止まりません!
事件の真相に胸が熱くなります…悲しい(T_T)
サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」
は反則でしょ!思わず聴いて涙。゚(゚´Д`゚)゚。
ロビンの幸せ、ダッチェスの幸せ…
この結末はわたし好きです(u_u)
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We begin at the end
われら闇より天をみる
日本語の題名が素晴らしい
ダッチェスとウォーク、スター、ダーク、
ヴィンセント、皆、深い穴に落ち込み、
それでも天を見上げる
諦めてるのか、這い上がろうとしてるのか、
外の誰かに光があれと天を見上げているのか
この邦題のおかげで、祈るような気持ちで読めた。
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アメリカの美しい自然描写、そして少女の刃のような心が率直に描かれている。
後半、次から次へと明らかになっていく真実、それは最後のページまで続く。それぞれの伏線の回収もとても自然で、読者に不満を全く抱かせない、最近読んた本の中でも秀逸な物語だった。
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第3部の時点で、涙が止まらなかった。幸せな結末を求めたのに、、
ミステリーとは思わないが人の心を揺さぶる一作。
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30年前に犯した罪。
その罪が、家族を友人をすべてを巻き込んでいつまで経っても、何からも解放されない。
親友を思うウォークと幼い弟を気遣うダッチェス、この2人からずっと目が離せないでいた。
この2人を始め回りのほぼ全員が、それぞれ深刻な問題を抱えているため動向が気になって仕方ない。
すべては、愛するものを救いたい。それが一番強く感じた。
ラストには、哀しい真相が明らかになる。
ダッチェス、あなたの幸せを心から願う。
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いやはや。。。
星5以外付けようがない。
もちろん、古き良き探偵ミステリも好きなのだが、こういう重厚で心をえぐるハードボイルドタッチな物語が大好き。
枠組みとしては決して目新しいものではない。
とあるスモールタウンで起きた過去の事件のくびきから逃れられない面々を登場人物に置いた愛、家族、信念を描く物語。
だが、まず何と言っても無法者ダッチェス・ディ・ラドリー。
自身の父親も誰かわからないが、弟のロビンも然り。
シングルマザーのスターは子ども達への幾ばくかの愛情は示すものの、ときに酒やドラッグに溺れ、生活は困窮するばかり。
この目も当てられない”配られたカード”の中でダッチェスは挫けることなく、むしろ家系の中に無法者の血が流れていることを誇りに、世の中に中指立てながら、見くびったり、要らぬちょっかいを出してくる奴らには何者にも恐れず叩きのめしに行く。
一方で、家族の”王子様”ロビンには無償の愛を注ぎ、常に気にかける。
我が家にも6歳の”王子様”が居るが、この年頃の子が見せる純真さ、無邪気さ、心もとなさ、身近な者に寄せる信頼はほんと何とも言えぬ母性を掻き立てられるのだが、無法者ダッチェスにおいても例外ではなく、2人の兄弟愛、絆がこの物語全体の悲しさの中で、何とも切なくほのかな温かさを見せる。
そして、始まりからしてどん底感漂うダッチェスとロビンの境遇にさらにじわじわと忍び寄る窮地、容赦なく訪れる悲劇。
つかの間の好転、微笑ましい状況ですら、その後の転落への予兆によりむしろ痛ましさが増す。
暴力性や性的表現など物理的な痛みを伴う記述は必要最低限の僅かばかり中で、ここまで心をかき乱され、読むほどに胸の痛みを伴う物語性に対し、完璧の一言に尽きる。
今一つぱっとしないが町の善良な警察署長ウォーク、かつてウォークの親友で30年の服役を終え町に戻ってきた罪を背負う多くを語らない男ヴィンセント、見た目からして悪漢バリバリの不気味な不動産屋ダーク、ダッチェスの奔放ぶりを丸ごと飲み込む祖父のハル、等々出てくる人物それぞれの描き分けも素晴らしく、余分なものが一切ない。
かといってぎゅうぎゅうに詰め込まれているわけでもなく、滋味深い余白も携えている。
そして全てが明らかにされたときに訪れる肌の粟立ち。
そんな完璧な物語。
この作家、まだまだ若い。
これからもこのレベルの作品を沢山世に出してくれることを大いに期待したい。
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ウォークの謎追い(証拠集め)と、姉弟の生活の変化と、交互に展開される。ずっと自分は無法者だと言い聞かせ、様々な出来事に耐えてきたダッチェスが、パーティーから帰り、ハルに報告してやろうとうきうきしているまでは物凄く嬉しかったが、そこからハルの死で生活が変わり、里親が見つかるまでに与えられた仮住まいの家族には除け者にされる。姉弟にはソーセージ1本ずつ皿に乗っていたが、ロビンがもう1本あったらいいなと言ったのでダッチェスが残ってないか聞くと、無いと言われ、ふと見ると、当の家族の子供の皿にはソーセージが三本ずつ乗っていた。自分の皿からまだ食べていなかったソーセージを取って、貰ってきたよ、とロビンに渡すダッチェス。切ない。
ハルにはずっと、おじいちゃんなんて呼んでやらないよと、悪態を突き通していたのに、じわじわと心が解れ、パーティーをきっかけに、普通の家族になれそうだったのに。
結果として、姉弟は離れてしまったけれど、あたたかい終わり方だった。
読み終えてから、しばらく表紙の絵を眺めていた。
古い西部劇を見たり本を読んだりして、人生というのは復讐心にあまり染まりすぎると、その人の持っていた善良さを食いつくしてしまうことがあるのを学んでいた。p355
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英国推理作家協会賞最優秀長篇賞受賞作。
『ミステリが読みたい』海外篇 第1位。
「それが、ここに流れてる
あたしたちの血。
あたしたちは無法者」
アメリカ、カリフォルニア州。海沿いの町ケープ・ヘィヴン。30年前にひとりの少女が命を落とした事件は、いまなお町に暗い影を落としている。自称無法者の少女ダッチェスは、30年前の事件から立ち直れずにいる母親と、まだ幼い弟とともに世の理不尽に抗いながら懸命に日々を送っていた。町の警察署長ウォークは、かつての事件で親友のヴィンセントが逮捕されるに至った証言をいまだに悔いており、過去に囚われたまま生きていた。彼らの町に刑期を終えたヴィンセントが帰ってくる。彼の帰還は、かりそめの平穏を乱し、ダッチェスとウォークを巻き込んでいく。そして、新たな悲劇が…。苛烈な運命に翻弄されながら彼女たちがたどり着いたあまりにも哀しい真相とはー?
(以上、単行本うらすじより)
まず、ダッチェスの母の妹のシシーを誤って轢き殺してしまったヴィンセントは刑期を務めるために生きてきたという一行があり、なぜそこまでするのかと思いました。15歳の子どもが犯した罪です。
そして、幼なじみが起こした事件を解決しようとする刑事のウォークの苦悩。
6歳の弟のロビンを思いやる、わずか13歳の少女のダッチェスの愛情の深さ。
ヴィンセントは一体何を隠して罪を被っているのか…など不思議でならなかったけれど、思いもよらない結末。
ヴィンセントの真実がわかったときは、ため息がもれました。
大きな賞を獲る作品とはこういう作品なのだと思いました。
家族の大きな愛の物語だと思いました。
皆さんのレビューを再拝読してみると、ダッチェスやウォークを讃える声が多いように感じましたが、私は一番愛情深い人物は他ならぬヴィンセントだったと思い涙しました。
なんで、こんな悲劇が起こってしまったのか。
ダッチェスの未来が明るいものであることを願ってやみません。