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めちゃくちゃ面白いし、するする読める。ブッダが悟りを開くまでにどのような出来事があったのか、そして悟りを開いたあと、何がきっかけでそれを人に教えて行くことになり、どのように広まっていったのか、ユーモアを交えて綴られている。哲夫さんは誰かに何かを教える天才だと思う。
49日、スジャータ、ブラフマン、祇園精舎などなど、日本で生きていたらいつかどこかで聞いた単語が有機的に理解できてめちゃくちゃ良かった。町田康『新訳 古事記』とともに、日本で生まれ育った人はいつかタイミングの良き時にぜひとも読んでほしい。
仏陀の生い立ち。白い象との関係も母の脇から生まれたこともマジで知らなかったので、最初の数ページでもう感動していた。
それから仏陀の生涯を辿るにつれて物語にも引き込まれた。出家したはずの弟子たちが妻を思い出したり、嘘をつきまくったり、人間らしい煩悩だらけで、そのたび仏陀が悟りを説いて回るのがコントみたいで面白い。
そして弟子のシャーリプトラ、モッガラーナが亡くなり、仏陀も最期をむかえる。
『祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。(平家物語)』の本当の意味がわかった。なるほどなぁ。
————紹介(公式より)———
生誕から入滅まで、ブッダの生涯をユーモアたっぷりに描いた入門書!
恨み、嫉妬、ねたみ、煩悩、邪念、雑念、殺意、慈悲…2500年前の人たちも、今と同じようにみんな悩んでいた!
母の脇から生まれ、贅沢三昧で育ち、妻と子を手放して出家、6年間もの苦行の果てに「なんか違った」と言って辞め、結婚式を迎えた弟を出家させ、富豪や王の寄進で教団施設をバンバン作る…そんなものすごい人、ブッダ。
超人にして偉人・変人なお釈迦さまの生涯を、芸能界No.1の仏教通、哲夫がわかりやすく紹介します。笑いながらするする読めて、ためになる、新解釈・ブッダ伝です。