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森先生の「ψの悲劇」と読み比べたくて。大まかな流れというか、ラインは大体「Y」に沿った感じ。ここまで同じだったか〜とビックリ。前に旧訳で読んでたけど、内容ほとんど忘れてた…。
それぞれ読後感は全く違うけれど、どちらも名作。「Y」の最後はレーンが毒薬を飲ませたってことでおK?
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帯に『本格ミステリの教科書』とあるように、これはすごくオーソドックスにきっちりしたミステリだった。
ドルリー・レーン氏の、論理で一つずつ可能性を消して「絶対にこうでしかありえない」推理展開に必死に頭のなかでイメージしてついて行った。
フーダニットとして、犯人にはもちろん驚いたのだけれど、ハッター家の面々が癖ありすぎというか、良く言えばキャラの立った人物ばかりで、そのキャラクターによって幾分かは驚きが減ったかもしれない。
それよりも、犯罪がどのようになされ、手がかりや凶器にも意味や理由がきちんとあって、それがどんどん明らかにされていくというミステリの醍醐味を存分に味わえた作品。
帯に偽りなし。誰もが知るような古典的名作のうちの一作だけれど、新訳での出版を機に読めて良かった。
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「Xの悲劇」に続いての中村有希さんによるレーン4部作の新訳ということで購入しました。
やはり創元推理文庫の鮎川信夫訳を以前に読んだのは、たしか高校生の時やったから35年くらい前になるのかな。それ以来の再読となります。
それでもストーリーは鮮明に覚えてたので、犯人も結末もわかった状態で読んだわけですが、さすがの名作、何度読んでも面白味も魅力も褪せないことが、よくわかりました。
むしろ再読だからこそ気づく伏線の巧みさがあったり、名探偵レーンと同じ観点で物事が見えたりという、新たな面白さがあったのでした。
「Z」や「最後の事件」の(創元推理文庫版での)新訳も、今から楽しみにしたいと思います。
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どの登場人物も一癖も二癖もある奇人なので、もう誰が犯人かなんてどうでもいいやと思えるくらい彼らの言動を眺めるだけで楽しめた。あと、障がい者への侮蔑発言や子供への鞭打つ描写等、今の人権意識では考えられない差別的・暴力的表現が多々あるのを見ると、過去の時代は恐ろしいなと純粋に思った。
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数年振りの再読。
悲劇的だけど面白いんだよなあ。
犯人を知らずに読んでも、犯人を知った上で読んでも楽しめるから良い。
名門ハッター家の当主が自殺した二ヶ月後、屋敷内で毒殺未遂事件や殺人事件が発生する。
名探偵レーンによって明かされる犯人や事件の真相は、あまりにも意外で衝撃的。
ただそれ以上に驚きの結末が待ち構えており、最後まで気が抜けない。
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名前だけなら知ってはいましたが、たまたま書店で目に入り購入。犯人に至る様々な情報は文中にあらわれてはいますが、まさかアイツが犯人とは・・・。先入観や常識ってのを疑ってかからないといけないですね。
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オールタイムベスト1-2位が指定席ってことで、いつかは読まないといけなかった本作。古本100円ゲットを狙っていたんだけどかなわず、こうして新訳が出たのを機に、とうとう諦めて新品でゲット。内容の良し悪し以前に、古い作品を古い訳で読むと、それだけでかなり萎えてしまうから。で、本作。もはや1世紀近く前の作品ってことを考えると、今読んでも十分楽しめるってだけでも驚異的。犯人像も、物語の構成も、今の目からしたら革新性を感じるのは難しいけど、それでも最初から最後まで、飽きることなく読み通させるパワーが素晴らしい。
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ドルリー・レーンでさえも考えついた真実を疑ってしまうほど、異常な事件です。
また、旧訳版でストーリーや犯人は分かっていましたが、犯人はこの人しかいないと言えるほど明確に描かれているのに、それでも犯人が分からない。
エラリー・クイーンのフェアプレーには改めて感服します。
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タイトルだけは前から知っていて、ずっと読みたかった名作。
途中から嫌な予感しかしなかったけど、本当に悲劇としか言いようがない。
ラストも明言は避けてるけどそういうことだよね…
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Xの悲劇でお馴染みとなった、レーン、サム警視、ブルーノ検事のやりとりが、とてもワクワクする。
また、今回のYの悲劇は登場人物皆が変わっており、魅力的と言えば魅力的である。
ただ、犯人探し、推理という観点からいうと、いくらなんでも、無理がありすぎだと思わざるを得ない。
エミリ殺害の際の、ルイザの証言で、やわらかい頰に触れたとあるのに、この点はあっさり流したのは変だと思った。ルイザの感覚は、視覚、聴覚が欠けている分、嗅覚、触覚が発達しており一般人より優れているのに、バニラ=嗅覚にはこだわったが、犯人の顔に触ったことは、あまり重視しないのが怪しいなとは思った。極端な話、せっかく犯人の顔を触った感覚を残しているルイザに、時間を置かずに関係者全員の頬を触らせるくらいしても良いだろう。
これだけでも、犯人はジャッキーかなとは感じたが、やはり難問は動機と、こんな難しい手順の仕事はこんな子供では無理。そんなわけないかと別の方向で頭を悩ませたが。
ヨークの書き残した小説のあらすじ「梗概」の内容をなぞった殺人事件だったわけだが、13歳の子供がこの内容を実践するのはやはり納得しずらい。
もっとも、ハッター家の人間は全員とびきりの変人揃いなのだから、一般の子供に対する常識が通用しないのは、当たり前か。
最後は、レーンはかわいそうなジャッキーへの温情からか、サムたちに、捜査からの離脱を告げる。「舞台裏」の章でレーンからサム、ブルーノに事件の顛末について真相が明かされるが、やはり、真相を明らかにするのは、関係者全員が揃った席でやって欲しかったと思った。
もっと、ジャッキーの悲惨な体験、家族への想いなどがあれば、事件をうやむやに終わらせるという幕引きも納得感があるのだが、描かれていたジャッキーの傍若無人ぶりを考えると、レーンがそこまで考える必要も無いと感じてしまうのだ。
ところで、最後にジャッキーが、毒入りのミルクを飲んだのは、自殺を図ったということか。
なんとも、すっきりしない結末と感じるのは自分だけなのだろうか?
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ミステリは久しぶりに読んだけど、面白かった。舞台形式で物語が進んでいく点も斬新。そしてまさかの結末……。
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いやあ、読むのに時間がかかりました。
後半1/3は疑問が解けてきて早く読めました。
子供の頃には読んでいなかった
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海外本格ミステリーの代表作の一つ。物語の展開と、論理の構築はさすがの一言。ただ、個人的にはハードルを大きく上回ることは無かった。
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前作より面白かった!伏線は沢山張り巡らされてたんだろうけど、まさかの結末で衝撃的。レーンが論理的に推理を説明していくところは読んでいてスカッとした。言われてみれば確かに!って思うのに自分だと気づけない…
レーンが悩んでいるシーンが多かった印象。それも本当なのか演技なのか中々分からなかった。レーンの人間らしさが強く描かれている一冊。最後の終わり方が意外だった。
サム警視のポンコツぶり(本人はすごく真面目なんだけど)にたまにイライラした笑
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崩壊家庭もの。犯人は意外だが、解決のところにでてくる「幼稚な〜」には都合いいなと感じる。『Xの悲劇』の方が面白いと思った。探偵小説だがすっきりした解決はないと思う。超法規的になっちゃうね。三重苦の目撃者、一族の謎、劇中劇などのアイデアは面白いと想う。