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2022は、個人的に今まで数年間継続購入してきた中で1番読み応えがなかった。もっと読みたいと思える著者が1人しか居らず、その先に繋がらなかった。
時代のせいなのか、世の中の空気のせいなのか。。
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本書の存在を知らなかった。社会情勢を鑑みたエッセイが多いので,毎年読む恒例にしても良いかもしれない。
2022年は相変わらずコロナ禍の中にあり,かつ,著名人たちが亡くなったからか「○○さんを悼む」というエッセイが多く感じられた。
私の知識不足により追悼されている方もエッセイを書いている方もどなたか分からないときもあったが,楽しく,興味深く拝読した。
山本文緒さんの死は記憶に新しく,私も好きな作家であったので,新しい作品が読めなくなるのは悲しい。
角田光代さんは山本さんと20代の頃から親交があったらしく,彼女の作品はずっと読み返すことができるが,彼女の家にお邪魔することはもうできないと綴っている。
角田さんにとって山本さんの本は,ただの作品ではなく,故人を偲ぶものとなるのだろう。
飼っていたインコが亡くなったとき,家族で声を出して泣いたというエピソードを披露してくれた椹木野衣さん。
思わずもらい泣きしそうになった。別に読者の涙腺を刺激しようとして書いたのではないと思うが,奥様の指に止まってから段々弱弱しくなり,終にはくずおれるインコの姿を想像するだけで私はダメだ。
動物が死ぬとき,どのような記憶がその頭の中をめぐるのだろうか。
それとも何も感じず,眠りにつくのだろうか。
酒井順子さんは「ヤバイ」という言葉の汎用性について説いた上で,自らが昔使っていて大人にたしなめられた言葉を書いた。
「すごい」「素敵」がそうだと言う。知らなかった。「すごい」はまだ分かるけれど「素敵」が若者言葉だったなんて。
私は今でも「素敵」を使うが,相手にどう思われているのか少し不安になる。
言葉は時代の変遷とともにどんどん変わっていく。
いつも思うが,流行する言葉は最初は誰が使い始めたのだろうか。もし自分がそうであれば,ちょっと得意になってしまうかもしれない。
田中卓志さんは,母の弁当の話を綴る。当時看護師で多忙だった母が作ってくれた弁当には,冷凍食品が入っていた。人によってはそれを愛がないと捉えることもあるだろう。
しかし,田中さんは母に感謝し,「弁当おいしいよ」と伝えた。とある番組での企画で,田中さんはその場にいる全員の瞳を潤ませたのだった。
感動エピソードのあとに,自分のダメダメエピソードをすかさず入れてくるのが面白い。
謙虚な人だ。
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共感できたり、初めて気付かされたり、そうかなーと疑問も持ったり。
いろんな方のいろんなものの見方、考え方に触れる事ができるエッセイ、とても好きです。
錚々たる面々のエッセイを集めた一冊。
ぜいたくな、良い本だと思いました。
これは毎年読みたい!
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・大人への扉を開けたのは
・我が町の「宝」
・そんな時代
・悪態俳句のススメ
・息子よ安心しなさい、あなたの親指は天国で花となり咲いている
の、5篇が特に好きだった。
ベストエッセイというエッセイ集なので、
好みなのもあれば好みじゃないのもあったけど、
そこを含めて、食わず嫌いをしてきた
自分の新しい好きを発見できるので大好物。
読み切りたい本だったので、消化できてよかった。
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日常をサラサラ書いた(と思しき)ものもあれば,思わず涙が溢れそうになるものまで,2021年に書かれた珠玉のエッセイを集めた短編集.
やっぱり編集委員の人たちは別格だなあ.
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コロナ禍2年目。コロナ対策をした生活にすっかり馴染んだことを作品を通して再度実感。
立花隆さん、瀬戸内寂聴さん、山本文緒さんが亡くなられたからかお悔やみが多かったのが印象に残りました。
ロクな恋/李琴峰
自分の作品の中の恋を「コスパが悪すぎる」とぶった切っていて笑ってしまった
月の沙漠/小池水音
月の砂漠をはるばると…北村薫さんの『月の砂漠をさばさばと』を思い出しました。童謡っていいものですね。
陰のある光/小泉 凡
松江の光は陰のある光。
父と兄の書棚が招いた変な読書/志茂田景樹
家にある本に触れる大切さと懐かしさ。戦後の家庭の雰囲気も感じられました。
関係性の結晶/齋藤陽道
写真が写し取るもの。
珠玉の世界/ブレイディみかこ
世界が珠玉で溢れますように。
神様、世間様/尾崎世界観
ドアを閉めるときに思い出しそう。尾崎さんは初読み、繊細な方なのかな。
そんな時代/海猫沢めろん
「今」を感じたエッセイ。今どきの子供は「スネ夫がいい」らしい、ショックだ。子供から「1分くらいにまとめて」と言われたら私はキレるかもしれない…。
この世の通路/佐々涼子
人体(卵巣)の不思議。普段はこういうエッセイが載っている本を読まないので新鮮です。
忘れがたきご亭主/三浦しをん
市井の人はドラマに満ち溢れている。最近のテレビが面白くないのは昔と違って一般人を映すのが難しくなったからじゃないかな。毎日同じ芸能人ばかり観てもつまらない。
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作家のみならず、幅広い職業の方々のエッセイ集。今回は追悼文が多かった。山本文緒さん、立花隆さん、瀬戸内寂聴さん、田中邦衛さん、田村正和さんなど…寂しい気持ちになった。
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何年ぶりだろう、ベスト・エッセイ。著者それぞれの味があって、美味しく読ませていただきました。
それにしても「〇〇さんを悼む」というエッセイの多いこと。ちょっと寂しくなりました。
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2021年に新聞や雑誌等の媒体に発表された中から厳選した錚々たるメンバーによるエッセイ集。
お気に入りはいくつもあるけれど、先日、田中卓志さんと他界されたお母様を特集した番組を視聴したばかりだった事もあり田中さんの『最高の食事』でまたも涙腺崩壊。
他には夏井いつきさんの『悪態俳句のススメ』はピリリと毒が効いていて面白い。
佐々涼子さんの『この世の通路』は身体の不思議に驚愕。
三浦しをんさんの『忘れがたきご亭主』はひたすら可笑しい。
山本文緒さんとのエピソードを綴った角田光代さんの『それは私の夢だった』もとても好き。
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コロナ禍の2021年だけに、少し鬱々としたものや追悼文が多い気がした。
一つ一つがとても短いので、すき間時間にさらっと読める。
齋藤陽道さん、岸田奈美さん、田中卓志さんのエッセイが特に好きだった。
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2021年版を初めて読んでからすっかりトリコに。図書館で予約して待つこと約1年。今回もとてもよかった!
作家さんなど、約70人分のエッセイ。ひとつひとつは短くてスキマ時間にも読めるけど、1冊読むのはめちゃくちゃ読み応えある。
印象に残ったエッセイはどれだったかなぁー、と読み終わってから目次を見返すと、「あれも、これも」とボロボロでてくる。それに対して、自分なりにどう思ったか、書こうと思ったらいくらでもネタになりそう。残念ながら私は思考と時間が追いつかないのだけど…。
世の中まだまだコロナ禍な2021年に書かれたエッセイを集めて、2022年に出版されていて、私が読んでいる今はやっとコロナがインフルエンザと同じ扱いになった2023年。
私もここ数年で出産したりして自分の生活も変わったし、世の中も大きく変わってしまった2年間。エッセイは旬のものを読んだほうがいいのか、少し置いても読んで何か感じられるのか、悩ましい…。
編纂委員の方たちがどうやって集めてきているのか…新聞や雑誌などいろんなところでいろんな人がエッセイを書いているご時世で、「ベスト」を選ぶのはさぞかし大変だろうな、と編纂プロセスにも興味がわいちゃう。編纂委員の方がどなたかその辺のことをエッセイにしてくれないかなぁ。
しかし世の中、なーんかいろんな人がいるよねぇ。
そんなこと当たり前にわかっているつもりでも、あらためてこうしてモノを書くことをお仕事にしている方たちの考えていることに触れると、心底そう思う。
書いているご本人のみならず、エッセイに登場する人たちもバラエティに富んでいる。みんな、それでも生きてる。そうやって、生きてる。
ひとつひとつのエッセイをバラバラに読んでいたら気づかなかったかもしれないけど。
多感な時期にこういう本に出会っていたかったなぁー。
思えば中学生のあたりはエッセイを毛嫌いしていた気もするから、出会っても手には取らなかったかもしれないけど…惜しいことをした。
死ぬまでに出会えてよかった、と思って次に進もう。
組織の中で浮いちゃうこともあるけれど、それはそれでまぁいっか。
家の中でもいろいろ起きるけど、私は私で自分の思うところを持とう。
それを言葉にする力をつけていこう。
じんわりと物書きの皆さんから学んでいけたらいいなぁ。
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2023.8.26市立図書館
だれかの文章を読みたくてリストに入れていたのだと思うけれど、今になって思い出せなくなった。これは以前よく読んでいた日本エッセイストクラブのベストエッセイ集とはまた別の企画らしい。図書館で蔵書検索してみたら、こちらのシリーズは2001年版から始まったようで、2011年まではエッセイストクラブのものと並行して出ていた模様(そして、2010年までは同じようにサブタイトルがあったが、2011年からはシンプルに「ベスト・エッセイ」だけになった)。
いずれにせよ、その前の年一年間(この本の場合2021年、コロナ禍に明け暮れした三年のちょうど真ん中辺)にさまざまな紙誌に発表されたエッセイ・コラムからのよりすぐりのアンソロジーという趣向は同じとみえる。
さすがにおもしろい文章ばかり並んでいるなか、印象深かったもの:
二宮淳人「特に秘密、ありません」
内田洋子「紙」(←ちょうどたくさんのふしぎ最新号で染色の勉強をしたばかりだったので)
マライ・メントライン「脳内ドイツ」
志茂田景樹「父と兄の書棚が招いた変な読書」(瀧口の入道につながっていくとは)
ブレイディみかこ「珠玉の世界」(磨けば光る・・・)
椹木野衣「最後の飛翔」(鳥の神秘)
田中優子「白土三平さんを悼む」(カムイ伝読みたくなる)
小川さやか「ともに歩けば」(自戒)
万城目学「(笑)わない作家」(ジャックナイフからバターナイフ・・・)
岸本佐知子「雪原」(ちくまの例の)
倉本聰「田中邦衛さんを悼む」(男は真面目にやればやるほど、どこかで必ず矛盾の出てくるものです、を体現した北の国から)
温又柔「「声」分かち合う喜び」
松浦寿輝「写真を撮られるということ」
佐々涼子「この世の通路」(プロムナードで読んだ記憶)
最後の方の大矢鞆音に至ってようやく、この本をマークしたのは安野光雅追悼の新聞記事(南日本新聞)が収められているからだと思い出した。
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エッセイを読むのは好きだけれど、こんな贅沢な本が毎年出ていたとは知らなかった。
岸本佐知子さん目当てで読んだけれど、万城目さんの「(笑)わない作家」は面白かったし(笑)、小泉武夫さんの「佃煮に想う」は知らないことばかりで勉強になったし、まさか彬子女王のエッセイまで読めるとは。
偶然この本の前に山本文緒さんの「無人島の二人」を読んでいたので、角田光代さんが山本さんに贈ったエッセイをこの本で読むことができて運命的なものを感じた。
数々のエッセイを読みながら、こんな風に日々のことを書けたらもう少し毎日が楽しくなるのかもなあと思う。
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烏兎の庭 第七部 9.29.23
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto07/diary/d2309.html#0929
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エッセイ集=軽く気楽に読めるものだと思っていたし、気楽に読んだが、後からじんわりじわじわ、「あの話おもしろかったな。」「あのエッセイ書いた人の本読んでみたいかも」「へぇ、そんなものの見方があるのか」「この話忘れたころにふと思い出しそうだな」と、心に沁みて頭に残った。自分のこととも繋げて考える時間をくれた。読んでよかった。そして、数年前のパンデミックのこと、コロナ禍で感じてきたこと、ちょっともう忘れかけていたり、もやもやしたまま考えるのを諦めていたりしていたことにハッとしたりした。(2024年の春に読んだ)。エッセイおもしろい、もっと読もう。
掲載作家/作品名
◎青木耕平(東京都率大学非常勤講師)
「息子よ安心しなさい、あなたの親指は天国で花となり咲いている」
・・3回くらい読んだ。ぶっとんでる、青木さんの母が 笑 引き込まれる勢いのある文体、指の花が頭に浮かんだし、このエピソードは数年後の忘れたころにふっと思い出して「何この話どこで誰から聞いたんだっけ???」となりそうな気がする。
〇青山文平(作家)
「トーストと産業革命」
・・へぇー!となった。トーストとイギリスの文化についての話もおもしろかったし、「小さな事象から入ると、逆に大きな歴史の実相が見えてくる・・これを学問として実践したのが、アナール学派」という話もおもしろかった。
・彬子女王(京都産業大学日本文化研究所特別教授)「月みる月は」
〇井上理津子(ノンフィクションライター)
「我が町の「宝」」
・・・阿佐ヶ谷駅前の文房具の店主に感動し、その文房具店の常連となった。そして井上さんはいろいろな業種の都内の個人商店を訪ね歩き、『絶滅危惧個人商店』という本を書いた。本、読んでみたいな。
・岩松 了(創作家・演出家・俳優・映画監督)
「あいつなりに筋は通ってるんだ」
・宇佐見りん(作家)
「犬の建前」
・内田洋子(ジャーナリスト)
「紙」
・海猫沢めろん(作家)
「そんな時代」
・大矢鞆音(安野光雅美術館館長)
「安野光雅さんを悼む」
・小川さやか(文学人類学者)
「ともに歩けば」
〇奥本大三郎(フランス文学者・ファーブル昆虫館長)
「ナマケモノ」
・・これもへぇー!っとなった。ナマケモノ、苔がからだに生えるのは知っていたが・・。
◎尾崎世界観(ミュージシャン・クリープハイプボーカル)
「神様、世間様」
・・生きにくそう、気にしぃ尾崎さん、本人大変だろう。傷つきやすいだろう。でも、その分気遣う気持ちもあり優しい人なのだと感じる。わかるけどね、わたしも別れ際大事にしたい。鍵をガチャリとかける音が冷たく感じるのもわかるなぁ。それにしても、本人の生きにくさは、読んでる者としてはおもしろいなぁ。こういうエッセイたくさん読みたい、人間を知りたい。
〇尾上松緑 (歌舞伎俳優)
「ネガティブな皆さんへ」
・・「「何かの為、誰かの為に頑張ろう��という考えはポジティブで、とても素敵だし健康的だと思う。世界中の人々全てがそう考えて物ごとに取り組めればいいのにな。しかし残念ながら、なかなかそう考えられない人もいる。かくいう自分もそんな人種の一人だ。」
読んでいておもしろかった。わたしはポジティブな人種だと思うが、ちがうからこそおもしろい。
・小山田浩子 (作家)
「料理」
・温 又柔 (小説家)
「「声」分かち合う喜び」
・角田光代 (作家)
「それは私の夢だった」
・加納愛子 (お笑いタレント)
「大人への扉を開けたのは」
・川上容子 (ミュージシャン)
「アイヌとして生きる」
〇川本三郎 (作家)
「失われゆく昭和を探して」
・・へぇー!昔の文豪はとにかく散歩するなぁと思っていたら。「散歩」することは明治になって西洋からもたらされた文化だったのか。
・神林長平(作家)
「考えることに失敗する」
〇岸田奈美(作家)
「ガラスのこころ」
・・岸田さんの書く本を読んでみたいなと思った。
4つ下でダウン症の弟は姉の自分よりもよっぽど慎重だ。「彼はまるでヒヨコでもすくうかのように、ずんぐりむっくりした手で大切に食器をあつかう。」
◎岸本佐知子(翻訳家)
「雪原」
・・小学校では、日々が苦手な事との戦いだった。給食。ドッジボール。休み時間の集団トイレ。そして、作文。真っ白な原稿用紙は、雪原だ。その白が視界の届くかぎりどこまでも広がっている・・その、苦手な作文を数十年たって今も書いていることについて。
・金田一秀穂 きんだいち・ひでほ(言語学者)
「""諦められない""心でアイヌ語研究に熱中」
・倉本 聰 くらもと・そう(きゃくほんか)
「田中邦衛さんを悼む」
・黒井千次 くろい・せんじ(作家)
「機械はしない 終業挨拶」
・小池水音 こいけ・みずね(作家)
「月の沙漠」
◎小泉武夫 (発行学者・東京農業大学名誉教授)
「佃煮に想う」
・・発酵学者・東京農業大学名誉教授の話おもしろい!
「佃煮って、ずいぶん便利でうまい。知的探求心が沸き上がり調べてみると、その始まりは徳川家康にいきあたった。」
〇小泉 凡 こいずみ・ぼん(民族学者・小泉八雲記念館館長)
「陰のある光」
・・小泉八雲が日本の風景をどう見てどう表現したのかの話がおもしろい!
・齋藤陽道 さいとう・はるみち(写真家)
「関係性の結晶」
・酒井順子 さかい・じゅんこ(エッセイスト)
「「すごい」と「やばい」」
・佐倉 統 さくら・おさむ(東京大学大学院教授)
「河合雅雄さんを悼む」
・佐々涼子 ささ・りょうこ(ノンフィクション作家)
「この世の通路」
〇沢木耕太郎 さわき・こうたろう(作家)
「愚かさが導いてくれた道」
「大学を卒業した22歳の時、決まっていた会社に入ることをやめ、フリーランスの道に踏み出した。26歳の時、すべてをなげうって『深夜特急』の旅に出てしまった。しかし、今の私には、自分の人生が決定的に変わったのは、その二つの出来事ではなかった気がする。」p254
・椹木野衣 さわらぎ・のい(美術評論家)
「最後の飛翔」
◎茂山千之丞 しげやま・せんのじょう(大蔵流宇狂言師)
「覚えられない」
・・狂言は、毎日違う場所へ行って違う演目を上演する。大蔵流では古典の作品が約180番ある。狂言師はこれらの作品に関しては頼まれたらいつでも上演できなければいけない。(ひぇぇ。しかし私が所属するストーリーテリングの団体も100話ほど覚えた言うてたな。)「では、狂言師は記憶力が特別優れているのかというと、全然そうではない」「古典の作品というのは繰り返し演じられる。そういった経験を通して知らず知らずのうちに頭に巣離婚られていくものなのだ。ー継承されていくもののうちで一番大事なのは、セリフや動きといった情報ではなく、稽古の仕方や舞台の空気といったものなのかもしれない。」p171
・柴田一成 しばた・かずなり(同支社大学特別客員教授)
「UFO」
・志茂田景樹 しもだ・かげき(作家)
「父と兄の書棚が招いた変な読書」
・鈴木 聡 すずき・さとし(演出家・脚本家)
「愛しの小松政夫さん」
・鈴木忠平 すずき・がだひら(ノンフィクションライター)
「落合博満への緊張感」
・瀬尾夏美 せお・なつみ(アーティスト)
「おじいさんの空き地」
・高樹のぶ子 たかはし・のぶこ((小説家)
「那須正幹さんを悼む」
・高見 浩 たかみ・ひろし(翻訳家)
「『老人と海』をめぐる恋」
・髙村 薫 たかむら・かおる(作家)
「夢を彷徨う」
〇武田砂鉄 たけだ・さてつ(ライター)
「部屋にいる感じ」
・・コロナ禍でステイホームしててなんだかたくさん人が家にいる。会話する仲じゃないけど、存在は感じている。そんなマンションの住人達の心。
〇田中卓志(お笑い芸人・アンガールズ)
「最高の食事」
・・アンガールズ田中さんの母と弁当のエピソードがここで読める。話題になっていたからネットでエピソードは知っていた。いい話だった^^
・田中優子(前法政大学総長)
「白土三平さんを悼む」
・谷 慶子(立命館大学准教授)
「クールでお茶目なかっこよさ」
・辻 真先 つじ・まさき(作家・脚本家)
「さいとう・たかをさんの思い出」
〇夏井いつき (俳人)
「悪態俳句のススメ」
・・俳句読んでもピンと来ない私だけど、youtubeで「悪態俳句」を募集しはじめた夏井さんの話しはおもしろかった。
「胸から噴き出す負の感情を、誰かに叩きつけると、その言葉は必ず自分に帰ってくる。自分の心が壊死し始める。己の心を救うために作った俳句を、私は『悪態俳句』と名付けた。」「怒りや憤りに心が支配されそうになったら、ちょっと待てよ、これも句材じゃないか、と立ち止まってみる。ー悪態を罵詈雑言のままにしておかず、俳句という文学作品にしてみる。それを詠んだ人の心には、私だけでないのだという共感も生まれる。」p230
・二宮敦人 にのみや・あつと(作家)
「特に秘密、ありません」
・林 真理子 (作家)
「瀬戸内寂聴さんを悼む」
・原田宗典 はらだ・むねのり(作家)
「親父の枕元」
・藤沢 周 ふじさわ・しゅう(作家)
「遠き花」
・ブレイディみかこ(保育士・ライター・コラムニスト)
「珠玉の世界」
・ほしよりこ (漫画家)
「「やめた」後の達成感」
・星野博美 ほしの・ひろみ(作家)
「祖父母のすずらん守る」
・堀江敏幸 (作家・フランス文学shあ・早稲田大学文学学術員教授)
「あそこの棚に置いてある。」
〇万城目 学 まきめ・まなぶ(作家)
「(笑)わない作家」
・・インタビュー記事などで、当人が笑いながら発言していることを示す(笑)という表現。この(笑)が嫌いだった頃の話。ふふふ。
「何者でもなかった時代。あらゆるものが気に入らず、理由もなく苛立ち、焦り、触れる者みな文句を垂れていたジャックナイフの如き時代。今やバターナイフと化し、パンきれすらロクに切れなくなった私には、もはや遠い彼方の記憶であるが、いまだ当時の感覚には絶大な信頼を置いている。あの時世間に抱いた違和感は、だいたいが正しかったという直感がある。」p183
・町田 康 まちだ・こう(作家)
「多分、両方だと思いますよ」
・松浦寿輝 まつうら・ひさき(作家・詩人)
「写真を撮られるということ」
〇松本 猛(安曇野ちひろ美術館常任顧問・絵本評論家)
「エリック・カールさんを悼む」
・マライ・メントライン (エッセイスト)
「脳内ドイツ」
〇・みうらじゅん (作家・イラストレーター)
「学園の平和、取り戻せ!」
・・「お前、通信空手なんてやってんの!?やってへんやつより弱そうやんけ」は名言だなぁ、うまいなぁ、友達。
・三浦しをん (作家)
「忘れがたきご亭主」
・三浦雅士 みうら・まさし(文芸評論家)
「冷水を浴びせる―坂上弘の文体」
〇村井理子 むらい・りこ(翻訳家)
「翻訳とは」
・・一冊訳し終え、店頭に並ぶまで、作業開始から半年語になることは日常茶飯事。「半年ものあいだ1冊に取り組んでいると、すっかり内容は記録され、ちょっとした専門家ほど詳細に語ることができるようになる。」「本の著者に対しては、親戚程度の親しみを感じてしまう。」など、翻訳家の仕事の話は読んでいて楽しかった。
〇村田喜代子 むらた・きよこ(作家)
「閉、じ、こ、も、り」
・・「この頃、何を言っているのか、意味のわからない変な言葉がすきになってきた。」芭蕉の不可解な俳句。これどういう意味じゃ?与謝蕪村にも不可解な一句がある。コロナ禍で閉じこもるようになって感じるようになったこと。「閉じこもりの鬱々とした日々に、すぐ意味が通るような明快な言葉は似合わない。今までは意味の通じない言葉は面倒だった。そんなものは信用できない気がした。けれど今は反対に、読んですぐわかる本や、付き合ってすぐ分かり合える人は面白くないと思うよう��なった。」p266 そんな気持ちの変化。「世界は入り組んで、わからないことだらけだが、そんなこの世にあって、わかっていることのほうがじつは幻であるかもしれない。」p268
・本谷有希子 もとや・ゆきこ(小説家・劇作家)
「コロナ禍 社会と密になった」
・柳田邦男 やなぎだ・くにお(ノンフィクション作家)
「立花隆さんを悼む」
・山本貴光 やまもと・たかみつ(文筆家・ゲーム作家)
「学び始める春 失敗を楽しむ」
・湯澤規子 ゆざわ・のりこ(歴史地理学者)
「胃袋の飛地」
・横尾忠則 よこお・ただのり(美術家)
「死も遊びだと思いましょ」
・李 琴峰 り・ことみ(作家)
「ロクな恋」
・寮 美千子 りょう・みちこ(作家・元奈良少年刑務所外部講師)
「心の扉を開く言葉」
・鷲田清一 わしだ・きよかず(哲学者)
「いつか「コロナ福」だったと言える日」
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