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後味の悪ーい短編集。辻村深月の「パッとしない子」は別の本で読んだことがあった。「コミュニティ」という話はぞっとした。「ひとりでいいのに」は自分が双子だからとても嫌な感じで読み終わった。
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2023.08.25
前作に続き、借りて読んでみた。
最初の辻村深月「パッとしない子」でガーンと頭を殴られたような衝撃で動悸が…
こういうこと、何も考えずに言っちゃうこと、よくある。それを言った側は忘れてても言われた側はずっと忘れないんだなっていうのを突きつけられた感じ。気をつけよう。身に染みました。
「コミュニティ」はただひたすら気持ち悪い。築35年の団地と都落ちしたお金のない家族ってすごく昭和感あふれるテーマで…読んでてザワザワしました。
「コミュニティ」のあとの小説も昭和感があって、全部古臭く感じてしまいました。発刊されたのは最近なのに…
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イヤミスのアンソロジー。
「イヤミス」とは、私自身は初めて耳にする言葉だが、どうやら嫌な気分になるミステリー小説のことのようだ。
そうとは知らず手に取ってしまったので、最後まで読んでみた。
この一冊には7つの話が書かれているが、
(1)パッとしない子 辻村深月
イヤミスだということを忘れて読み入ってしまったが、気が付くと確かに嫌な感じが後を引いた。どっちもどっちで嫌だったね(謎)
(2)福の神 宇佐美まこと
これは不気味な嫌さ+「こんなのは居る訳ないぞ」と突っ込みたくもなる嫌さ(笑)
(3)コミュニティ 篠田節子
ありそうでなかった発想。いや、触れたくないのかも。ほんと!嫌になる。
(4)北口の人 王谷晶
一番嫌度が低かった話。ミステリーとしても最後まで単調で落ちも弱いなと。
(5)ひとりでいいのに 降田天
これも嫌度は低め。普通にミステリーとして楽しめた。
(6)口封じ 乃南アサ
話の内容ではなく、主人公個人が嫌な奴だった(笑)
(7)裏切らないで 宮部みゆき
宮部さんの名前があったので、この本を選んだわけですが期待通りの面白さ。しかし、嫌度はかなり低め(笑)
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どれも面白かったですが、1番最初の辻村深月「パッとしない子」は、ありそうで怖かった…
気をつけようと思った。
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辻村深月の「パッとしない子」は自分にも降り掛かりそうなイヤミスでドキドキした。
宮部みゆきの「裏切らないで」は短編なのにしっかりオチのあるミステリーで、イヤミス?と思いながらも面白かった。
今回初めて読んだ作家さん、降田天の「ひとりでいいのに」が心に残った。リズム良く読め、是非他の作品を読んでみたいと思った。
アンソロジーは新しい作家さんに出会えるところが好きだ。
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パッとしない子 辻村深月
自分で気づかないうちに生徒を傷つけていた人気教師の身に、十三年後に起こったことを描いたもの
福の神 宇佐見まこと
とある女性が家に出入りすることにより次々と家族の問題が解決をしていくミステリー
コミュニティ 篠田節子
都心のマンションから郊外の公社住宅に「都落ち」した一家が遭遇した人間関係の闇を描いたもの
北口の女 王谷晶
大麻取締法違反で逮捕され、不起訴になって事務所を解雇され生まれ故郷に戻ってきた
大物女性演歌歌手。姉の経営される弁当屋で働いていた時に訪れていたある人が実は物凄い人だと分かっていくさまを描いたもの
ひとりでいいのに 降田天
双子の姉妹の愛憎劇を描いたミステリー
口封じ 乃南アサ
完全介護の病院で介添婦として女性。
その子供が万引きをしてしまう。これを機に斜め向かいに住んでいる妻が不機嫌な
態度を取り、そこから残酷劇へと変わった様子を描く
裏切らないで 宮部みゆき
東京という都市の持つイメージに絡めとられ、破滅した二人の女性を描く
「あなたの不幸は蜜の味」に続くイヤミス傑作選シリーズの第二弾。
女性人気作家さんのイヤミス7作品の短編集。
イヤミスって嫌な終わり方だったり、後味が悪い結末だったりするのに、
何故か最後までじっくりと読みたくなってしまう中毒性があります。
今回もどれほどの後味の悪さがあるのかと思いながら読みましたが、
後味が悪いというものはあまり無く、人間の陰湿さ、怖さを心の底から知るようなものが多く感じました。
大きな事件の中からイヤミスが起こるのではなく、
ごく普通の日常生活の中の人間模様からイヤミスが描かれているのがリアル感もあり怖さがあるので見事でした。
人気作家さんの作品ばかりだったので、どの作品も絶品でした。
印象的だったのは辻村さんの「パッとしない子」、
篠田さんの「コミュニティ」、乃南さんの「口封じ」でした。
特に「コミュニティ」と「口封じ」は後味が特に悪く不快になる点においては断トツでした。
近所付き合いや知人との付き合い方を思わず考えさせられてしまうと
同時に、辻村さんの「パッとしない子」でも共通することですが、
自分では考えてもみなかったことが相手には間違えて伝わってしまう
怖さがあるので人に対しては考えながら言葉を発しないといけないと思ってしまいました。
見たくないと思いつつ、
最後まで読まずにはいられず、人間の心の闇の部分を
じっくりと味わうことが出来ました。
そして今回も短編集のアンソロジーで初見の作家さんに
出逢う楽しさも出来たのでこれからも様々なテーマのものを読んでみたいと思います。
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後味の悪い7話作品集。錚々たる顔ぶれでバラエティに富んでいて楽しめた。宇佐美さん、降田さん、乃南さんの作品が好き。
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イヤミス短編集。
辻村深月を目的に。
パッとしない子は私は小学校の先生を浮かべてしまって。私が有名になることはないけれど、あの先生になら私も同じようなことしてしまうかもとか思ったり。
口封じが1番いやーな感じがした話だった。
どれも短編で読みやすいが読んだ後イヤーな感じが残る作品たちでした。
どの短編もすごい。
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辻村深月さんの「パッとしない子」は何度か読んでいるのだけど、読むたびに肌寒くなる。主人公には決して悪気はなく、むしろ好意的でさえある。多少調子に乗った感はあるけれど、それくらい誰にでもあるだろう。それが受け取り方によってこうなってしまうのか。自分もそんなミスを犯してるのではないかと、怖くなる。
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衝撃の結末に心がざわつく!
この表紙の言葉通り、ひとつひとつの物語に背中がゾワっとなった
装丁の美しさとは対照的に毒っ気がある
アンソロジー作品だから読むことをやめられない
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やっと試験が終わって小説いっぱい読めるーー!!という清々しい気持ちが一気にジメッとする短編集でした。。
この、読後感の悪さは本当に素晴らしい。
「パッとしない子」では、先生とシンクロして一緒に体温が下がっていきつつ、この先生嫌いやわーとずっとジメッとする感じに。。
どの短編も素晴らしくジメッとしました!
いっぱい本読むぞーー!!
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解説に嫌度数マックスの作品集とあるけど、それほどでもない。
女性作家7人のイヤミス短編集。
「パッとしない子」辻村深月
私は、全くやらないけれどSNSの時代のイヤミス。自分の気持ちとはズレた言葉や記憶にもないような言葉が、ねじれ曲がり、広がっていった結末。この短編が、良すぎて、後の作品の記憶が薄くなってしまう。
「福の神」宇佐美まこと
ホラーイヤミス
「コミュニティ」篠田節子
いわゆる上級家族が、収入が落ち、寂れた公社住宅の一部屋に越してくる。それまでの都心の華やかな生活から距離が生まれる。最初は受け入れ難かった集合住宅の関係性に自ら染まっていく。
ハッピーエンド型イヤミス。
「ひとりでいいのに」降田天
双子姉妹の嫉妬愛憎極まるイヤミス。
「口封じ」乃南アサ
正義と清廉のご婦人が、病に倒れる。その看護にあたる女性は、昔彼女からご丁寧なアドバイスを受けていた。どんな看護になるかねえ。
これは嫁姑でもあり得るね。
「北口の女」王谷晶
「裏切らないで」宮部みゆき
宮部さん優しいから、何処がイヤミスか?
解説曰く、本質の部分にイヤミス成分を抱えているとのこと。
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特に【パッとしない子】
イヤミスアンソロジーの最初で、
自分が主人公になったような気持ちで
ハラハラ、えっ!?どーしてぇ~!と
悶々と最後まで進みました。
あらゆる状況が目に浮かび…。
実写化したらアイドル歌手の設定は道枝駿佑君に決定です。(笑) 推しという訳ではありませんが、文章でイメージされたのが彼なのです。
何気なく軽く、その時その時に発する言葉。
気をつけないといけないな!と
ゾッとするストーリーでした。
タイトルから想像しなかった展開だったので非常に面白かったです。
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イヤミスと一言で言っても各作家が書いた短編は全く重なるところがなく、これら作品を選んだ細谷氏の識別眼なるものに感服。
この傑作集のトップを飾った「パッとしない子」が特に気に入った。
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イヤミス傑作選。「パッとしない子」今は国民的アイドルの佑に関わったことがあることが自慢だった小学校教師の美穂は佑に事実を指摘され、無自覚に佑たち家族を傷つけていたことに気づき絶望を味わされた。響いた。「福の神」福が実現すれば不幸につながっている。これでいいのか?「コミュニティ」みんな家族という団地。考えられない。「北口の女」何者でもないことを知らされた四十路の女「ひとりでいいのに」姉妹の愛憎。家族ものは辛い。「口封じ」最初に嫌だと思った付添婦の気持ちがわかる気がした。「裏切らないで」空虚さが際立っていた。