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詐欺をテーマにした短編集。ロマンス詐欺、受験詐欺、なりすましサロン詐欺。
お気に入りは、「あの人のサロン詐欺」。
売れっ子漫画の原作者になりすまし、非公開のサロンを開いている紡。バレない様に、作者そのものになる為に必死で調べてなりきる。だが、ひょんな事でそれがバレてしまいどうなるかと思いましたが、少しだけ救いがありそうで良かったです。
タイトルが凄く秀逸で「嘘つきジェンガ」ってのはピッタリですね。
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三作の中編小説集。
「2020年のロマンス詐欺」
東京に住んでいた頃、私も高給に惹かれてロマンス詐欺ではないけれど、テレホンアポインターという仕事をしたことがあります。
そこの、事務所の人が持っている会社の名簿に片っ端から電話をして「社会人用の教材を売っているのですが、パンフレットをお送りしてもいいですか」と話す仕事でした。
私は、そこはなんか怪しいと思い1カ月くらいは勤めたと思いますが、すぐ辞めました。
今はSNSでのロマンス詐欺なんですね。
この話はコロナ禍でバイトのない大学生になった加賀耀太が、35歳の主婦未希子を騙そうとしているうちに本当に好きになってしまう話で、とても面白かったです。未希子の方もなんか嘘があるのじゃないかと思ったら、やっぱりでした。
でも、ラストは清々しくハッピーでよかったです。
「五年目の受験詐欺」
「あの人のサロン詐欺」
この二つの話もとても面白く読みました。
読んで辻村さんの小説に騙されてみてくださいとだけ書いておきます。
読後感は良い話だということだけは言っておきます。
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CL 2022.9.25-2022.9.25
詐欺にまつわる中篇3作。
故意にではなく、気がついたら詐欺に関わっていた。いつからやり直せばいいんだろう、なんだろうね。さすがの心理描写が読ませる。希望の持てる終わり方もいいね。
懐かしい名前も嬉しかった。
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騙す側と騙される側の、後ろめたさだったり虚栄心だったりを上手く小説にまとめているという印象。
一華ちゃん、大貴くん、谷嵜先生の言動のおかげで読み味がグッと優しくなっていて、辻村さんらしいなと感じました。
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面白いからあっという間に読み終えた!
「2020年のロマンス詐欺」は人ごとじゃない。読みながら怖くて苦しかった。
犯罪だと気づかずにいつのまにか片足突っ込んでいた、なんてこと自分の身にも降りかかりそう。簡単にお金が稼げるという、久しぶりの友人からの連絡は本当に要注意。
どのお話も、読後はストンと落ち着く。
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あっさりと読み終わったけど、満足感がかなりあった。どれも悲惨だけど、最後は希望があったのがよかった。信じ込んでしまうことってこわいなと思った。人間の本能的に一度信じ込んだら、それに都合がいいことや信じたことしか見れないと言う。自分の行動は疑わないといけない。でも、やっぱり信じてることが正義で永遠に気づかなければ幸せなこともあると思う。どの話も騙されていたことや騙していたことが暴かれてしまったことにより大きな失敗になった。その失敗を人生経験として生かしていければいい。自分も死にたくなることが多いけど、この感情を忘れないで先の人生に生かしていく考え方ができるようになりたい。
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久々に読んだ辻村深月さん。
やっぱり読みやすくて面白かった。
詐欺に関するお話3作品。
どのお話も、詐欺にひっかかってしまう側、詐欺をしてしまう側の心理描写が丁寧で引き込まれた。
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話の過程が嘘くさくなくリアルで
そして結末に救いがある
いつもながらの作者の巧みさに感心
地方から出てきた若者のアパートのひんやりした雰囲気
家族を送り出した後の家の中に鳴る電話のベル
36歳で実家に暮らす女性の部屋の変わらない勉強机
何でもない描写が読者の脳裏に刻まれる
本当のことはひとつ
でも
嘘は玉虫色に変幻自在
重ねながら形を変えて積みあがる
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詐欺をテーマにした3つの短編集。
読了後、このタイトルに脱帽。
嘘って、1度つくと元の嘘に上塗りをしてどんどん積み重なってしまうよね。
でも結局嘘は架空のことの積み重ねだから、些細なことでグラグラして、あるタイミングでぐっちゃぐちゃに壊れてしまう。
でも、次は嘘は付かずにグラグラしない人生をやり直すこともできる。
ほんと。ジェンガ。
コロナ禍の大学生の話、それから子供の受験にヤキモキする母親の話は、普通の人がちょっとした判断ミスで堕ちていってしまう様がリアル。
誰もが、日々常に選択をすることで人生を紡いでいる。選択ミスは他人事じゃないよね。
どのストーリーもラストはそれぞれの人生のジェンガをやり直す所に戻れるところが良き✦.°
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※
2020年のロマンス詐欺
5年目の受験詐欺
あの人のサロン詐欺
全3話
『2020年のロマンス詐欺』と
『5年目の受験詐欺』は、状況が違えば
自分が登場人物のいずれかに近い立場に
なっていたかもしれないと感じ入ってしまう
ような現実感に引き込まれました。
『あの人のサロン詐欺』は共感が薄かった分、
客観的に話を読んでいけた気がします。
主人公の自分勝手さに反発を感じていたので、
心座りの悪い読後感になるんじゃないかと
途中心配しましたが、好きが昂じて歪んで
みえた思考が真っ直ぐな熱になってぶつかる
様子と結末に救われました。
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詐欺にまつわる3つの短編
まあまあ面白かった
こういう詐欺に引っかかるとか
ほんとアホだよな。
俺だったら絶対引っかからんわ
と言う奴がひっかかるらしいので、
身を引き締める
この3つの中では最後が好きだったかな
いずれにしても、すぐ忘れてしまいそうな作品だ
辻村深月先生には、かがみの孤城クラスの
スペシャルな長編をお願いしたい
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嘘つきにまつわる三つの短編集。どのストーリーも最後は明るい部分が見えて読了感は良い。
さっくり読めました。
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違う作家の方の小説を読んでいるような気がした。
最近は犯罪の質が、どんどん変化していると感じる。2020年のロマンス詐欺を読んでいたら、番記者で詐欺特集を放送していて、実家の住所まで抑えて逃げられなくするとか。話しがリンクしていて、良い勉強をした。
詐欺って、一人で解決しようとするから起こるのかもしれないと感じた。誰か第三者に話して聞いてもらうことが必要なんだなと思う。 人は話すことで、頭が整理されるらしいから。
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重ねた嘘が巡り巡ってうまくまとまる。驚きは小さい。
それにしても、チヨダコーキ久しぶりに目にした。最近はスターシステムあまり取り入れないけど、個人的にはやってほしい。
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詐欺を題材とした3本のストーリー。
全体的にスッキリする話は無いけれど、受験詐欺の話は感情移入して思わず涙してしまいました。
ちょっとしたきっかけで人は騙されるし、嘘に嘘を重ねてしまうこともある。
ここにも登場チヨダ・コーキ。相変わらず辻村先生、ファンを喜ばせてくれますね。