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中国大陸、香港、マカオ、台湾という日本社会と隣接する地域が第二次世界大戦終結後、いわゆる戦後の約80年のなかでどのような歴史をあゆんできたのか。揺れ動く世界の状況のなかで大国中国の動向がますます注目される現在、その歴史を理解し、未来を展望する道筋を示す。
まえがき――日本社会の隣人である中華圏を知ろう!
序章 近代国家中国のあゆみ――変革の時代(1900年代-40年代)
1. 文明と近代と革命という時代性
2. 第二次世界大戦後の風景――出発点としての1945年
3. 中国国民党から中国共産党への政権交代
第一章 大陸中国――建設と混乱の時代(1950年代-70年代)
1. 毛沢東体制の始動と展開
2. 毛沢東体制の動揺と終焉
3. 混迷のなかの知識人
コラム1 人民解放軍の歴史
第二章 大陸中国――発展と強国の時代(1970年代-現在)
1. 対外開放と体制改革
2. 経済成長の光と影
3. 多様化する思想文化と管理される社会
コラム2 人民共和国期の映画史
第三章 香港・マカオ――中国と世界の狭間で(1950年代-現在)
1. 植民地としての展開と矛盾
2. 返還への動きと社会の変容
コラム3 オリンピックの代表権
第四章 台湾――民主化の成熟(1950年代-現在)
1. 中国国民党一党体制の確立と展開
2. 体制の動揺と民主化
3. 中華文化の優勢から多元社会の尊重へ
コラム4 中華圏のジェンダー
終章 中華圏の指標としての中華文明のゆくえ