投稿元:
レビューを見る
脳科学を活用したセルフコントロールの方法がわかる本です。
私も含め、自分の思うとおりにならないときに感情的になってしまい、後で後悔したことのある方は多いはずです。
人間には、生存本能とも呼べそうな「チンパンジー」の部分が脳にあり、それに乗っ取られてしまうと、感情的になってしまうそうです。
その「チンパンジー」の存在を知っておき、どう抑えていくかを科学的に教えてくれています。
感情的になってコミュニケーションがうまくいかないと感じる方などが、その解決のヒントを得られそうな1冊です。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「誰かと会うとき、その人を理解するのに役立つのは、先入観を持たない、できるだけ事前に期待しない、偏見に注意する、の3つ。他者や状況を理解するときの鉄則は、評価の前に『つねに事実を確認する』こと。又聞きや噂は事実の根拠ではないことに注意する。」
「コミュニケーションの基礎は、中心に適切な相手があり、その周辺に適切な時間、場所、懸案、方法の4つがある。適切な相手と話せば、多くの時間と努力、感情的なストレスを省ける。感情的にならず、ことばを慎重に選ぶ『主体的説明』ができず、攻撃的になると、適切な相手と話せない。」
「主体的説明をするには、『私』ということばを用いた上で、相手に自分の望まないことをはっきり話す、相手に自分がどう感じているかを話す、相手に自分の望むことをはっきりと話す、という3つをすべて使う必要がある。」
→感情的な自分(チンパンジー)が存在しているという前提で動ければ、もめごとは少なくなるようです。簡単ではないのかもしれませんが、心に留めておきたいですね。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
○心のなかを探検する
・脳の部位で、前頭葉(人間)、辺縁系(チンパンジー)、頭頂葉(コンピュータ)の3つの領域は、たびたび対立して主導権を握ろうとし、感情装置である〈チンパンジー〉が勝つことが多い。ただ、本当の自分は〈人間〉だけであること、〈コンピュータ〉は情報保管場所であることを理解しておく。
・〈チンパンジー〉はつねに〈人間〉より早く解釈し、危険も脅威も感知していないときだけ〈人間〉に主導権を渡す。〈人間〉は事実と真実を用いて〈チンパンジー〉の反応に介入でき、行動をとろうとする〈チンパンジー〉を落ち着かせるよう〈コンピュータ〉をプログラミングできる。
・個性は〈人間〉〈チンパンジー〉〈コンピュータ〉の混合物。生まれと育ちの両方が個性に影響を与える。マインドセットがその人の印象に影響する。自分の中の3者に働きかければ個性を調整できるが、〈チンパンジー〉に乗っ取られると、本来の自分であるなりたい自分と違う存在になってしまう。
○日々をどう生きるか
・誰かと会うとき、その人を理解するのに役立つのは、先入観を持たない、できるだけ事前に期待しない、偏見に注意する、の3つ。他者や状況を理解するときの鉄則は、評価の前に「つねに事実を確認する」こと。又聞きや噂は事実の根拠ではないことに注意する。
・〈人間〉は証拠を探してから結論を導くが、〈チンパンジー〉はまず結論ありきで、そのあと結論に都合のいい証拠を探す。他者をきちんと理解したいなら、そのまえに、なぜそうしたいのか、それによって何を達成したいのかを自問する。成功する人は他者に要求しない。
・1対1のコミュニケーションで理想的な会話は、論理的で感情が抑制された〈人間〉対〈人間〉の会話。悪夢のシナリオは〈チンパンジー〉同士の会話で、極度に感情的になり、攻撃と反撃の繰り返しになる。〈人間〉対〈チンパンジー〉の場合も、あまり意義のある会話にならない。
・コミュニケーションの基礎は、中心に適切な相手があり、その周辺に適切な時間、場所、懸案、方法の4つがある。適切な相手と話せば、多くの時間と努力、感情的なストレスを省ける。感情的にならず、ことばを慎重に選ぶ「主体的説明」ができず、攻撃的になると、適切な相手と話せない。
・主体的説明をするには、「私」ということばを用いた上で、相手に自分の望まないことをはっきり話す、相手に自分がどう感じているかを話す、相手に自分の望むことをはっきりと話す、という3つをすべて使う必要がある。
・ストレス対処には、認識と変化(自覚する)、一時停止ボタン(をイメージして〈チンパンジー〉を止める)、逃避、ヘリコプターから眺める(自分を俯瞰するイメージ)、計画(自分の考えと状況の整理)、熟慮と起動(計画を実行)、笑顔、の7つのステップが役立つ。
○健康、成功、そして幸せ
・幸せは選択の問題。可能性を高めるには、計画を立て実行する必要がある。自分の〈人間〉と〈チンパンジー〉を幸せにするものを定義する。付加価値をつければ幸せになる。自分の「所有」と「存在」を成長させるために、すべきことのリストを完成させることが大事。
・自信の根拠を「最善を尽くすこと」にできれば、100%の自信が持てる。自信は、自分に現実的な期待をすることで高まる。
投稿元:
レビューを見る
社会性に馴染まない本能を司る脳の返縁系をチンパンジーとし例示することで分かりやすくそれが引き起こす弊害、対処を説明。
チンパンジーは印象、感覚で受け止め感情的な思考で行動計画。
人間は事実事象を受け止め論理的に思考し行動計画。
人はチンパンジー性が備わっていること、まずはチンパンジー(感情)で物事受け止める性質、チンパンジーは人間(前頭葉)より強く勝ち目ないこと認識する。
その上で、チンパンジーを飼い慣らす、管理する。
飼い慣らし方=運動させる、チンパンジーを監視する。
でも〜なので という事実を歪曲するクセはチンパンジー
突発的ストレス受ける時はチンパンジーすぐ出やすい
そういう時は「なぜ」と考えやすいので「どうしたら」に意識して変える。
should すべき ではなく could (できる)かもしれない に変える
投稿元:
レビューを見る
「心の中のサル」と言う概念が非常に納得できた。ついつい本能的に感情的な言動をとってしまうことへの戒めとなる。