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潮谷さんの作品は、どれも突拍子もない設定。今回も不思議なお話だった。主要な人物のキャラクターも、相変わらず好みでした。
エピローグ(下)に出てきた心理学者はもしかして、「スイッチ 悪意の実験」の方でしょうか。だとしたら、その知り合いの女の子は…。
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Amazonの紹介より
新時代の特殊設定ミステリー作家、潮谷験が贈る「愛と記憶のミステリー」
「オスロ昏睡病」という難病から回復した患者は、身体の一部に薔薇の形をした腫瘍ができる後遺症を持つ。35年前に治療法を確立し権威となった医師が殺されたことを皮切りに「オスロ昏睡病」の患者が次々に襲われる事件が発生。自身もかつてその難病に罹った京都府警の八嶋警部補は、犯人の特定と難病治療がもたらした闇に挑む。
ありそうでない難病をめぐるミステリーでしたが、不思議な世界に迷い込んだような感覚でした。残酷だけれども美しく、良い意味でアンバランス感がありました。
潮谷さんというと、特殊な設定の状況下で、単純な質問なのにそれが究極の選択を迫られるかのような窮地に追いこむような心理にさせてくれるので、いつも作品が出るたびにどんな主張していくのかが楽しみでした。
今回も帯にある通り、
「一緒にいることは罪ですか?」
「愛せないことは罰ですか?」
読んだ後、その問いを答えることにちょっと戸惑いました。
作品の中では、難病における構想が練られていて、かかる人にしかわからない苦悩や欲望が、よく表現されていました。
殺人事件が発生するということで、もちろん犯人も判明し、驚きがあったのですが、それ以上に「生きる」というのが何なのか?そういった疑問が色々頭の中を駆け巡りました。
フィクションの難病ですが、それを患った人たちの苦悩がリアルで、難病について色々考えなければならないと考えさせらました。
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オスロ昏睡病は架空の病気なんだね、話に夢中だったので読み終わってから調べて知りました。起こる事件はすごく現実的な一方で、幻想的な白昼夢がとても印象的でした。衝撃の真相と、そこから主人公たちや事件に関わった人たちのその後の描き方が良かった!基本的にはミステリだけど、実はSF的な要素もあったのがいい意味で意外で面白かった!
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※
殺人犯を解き明かすミステリー小説かと
思いきや、もっとスケールの大きなお話で
驚きました。
難病の治療の末、快復した場合、体のどこかに
薔薇に似た腫瘍が現れるという設定も独創的と
感じましたが、薔薇が生まれるに至った経緯や
持つ意味がとても深かった。
ラストのエピローグ(上/下)は更に内容が
壮大になって行って、ミステリーを読んでいた
はずなのに行き着いた先は時間も倫理観も超えた
SFだったという感想です。
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記憶と個人のアイデンティティにまつわるミステリ。
アイデンティティの確立に迷う思春期ならもっとテーマに共感できたのだろうか。
それはそれとして、犯人の動機は理解できない。狂気に囚われているようだ。
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難病の「オスロ昏睡病」から回復した患者には体の何処かに薔薇の様な腫瘍が発生する。まずこの設定が素敵だ。京都市内で病気の特効薬を開発した医師と元患者の少女が間を置かず殺される事件が起こる。自身も薔薇を持つ警部補の八嶋は捜査で患者会の施設を訪れた所、薔薇にある秘密がある事を耳にし…。舞台が京都で土地勘のある場所が出るのが楽しい。話の流れは秘密から導かれるSFの皮を被った哲学に収束されるのでミステリ要素大丈夫?と不安だったけど「時空犯」よりは特殊設定も活かしてストレートに纏まったと思う。秘密の真相に皆が衝撃を受ける中で阿城巡査部長がさらっと言うハーゲンダッツが美味しい!と喜ぶのは私だけの美味しいという例えがなかなか染みた。
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とても独創的な設定だと思うが、やはり突飛すぎてちょっとついていけない部分もあった。
現実味がないというか…心情に寄り添えない、共感がもてないというか…。
文自体は読みやすかったので、この作家さんの違う話をもう少し読んでみたいところだ。
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難病「オスロ昏睡病」から快復した患者に生える薔薇の腫瘍。通称「薔薇持ち」の女子高生とオスロ昏睡病の権威の医師が続けざまに殺害される。薔薇持ちの刑事八嶋は事件の聞き込みのために関係者を探っていくが…
設定面白かった。犯人や八嶋の元カノの心情は正直自分ではそういうと思いもつかないなと思うけど。阿城の性格は結構好き。
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オスロ昏睡症の治療を受けると、薔薇の花のような腫瘍が体のどこかにできるという荒唐無稽な設定。薔薇同士を接触させると不思議な白昼夢をみる。