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小川哲の新しい可能性!
『地図と拳』で直木賞にノミネートされて、本作で芥川賞にノミネートされるという伝説を作ることを期待
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面白くってサクサク読めた!
問題の途中で早押しして、その先を想像して答えを導き出すなんて、クイズ思考ってスゴイ!
何故「ゼロ文字押し」で正解したのか?を探る流れは「スラムドッグ$ミリオネア」にちょっと似てる。
小川哲さんの他の小説もぜひ読んでみたい。
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「ゲームの王国」と「地図と拳」でハードルが上がりすぎてた。
とはいえ風刺も効いてて、ページ数も少なく数時間で読み終わるし読みやすくて面白かった。
正直小川哲に求めてたのはこれじゃなかったけど、興味が湧いてスルーした短編集も今年中に読んでみようと思った。
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生放送で行われるクイズ番組の決勝戦、主人公の対戦相手が優勝のかかった最終問題で、問題が1文字も読まれないうちに早押しボタンを押しまさかの正解。
「なぜ彼は問題を聞かずして正解を導くことができたのか?」の真相を解明するミステリー。
(感想)
面白すぎて一気に読み切ってしまった。小川哲さんの小説は何冊か読んでいるが、これまでの作品とはまた違った雰囲気で、引き出しの多さに驚いた。
テーマとなるクイズに対してものすごく深掘りしていて、ある種の頭脳スポーツとしてのクイズの面白さを存分に味わうことができ、それでいてミステリーとしての面白さも素晴らしいと感じた。
問題が読まれてもいないのに正解するなんて、何かしらのイカサマが行われているに違いないと思うのが普通だが、主人公は決勝戦の映像を振り返り、過去のクイズ番組を検証することである結論にたどり着くのだが、この結論に至るまでの論理的な考察が非常に説得力があって引き込まれた。
この本を読んだ後、クイズ番組を見るのが楽しくなりそう。あと、山形出身の人は物語のキーとなるクイズの答えに懐かしさを感じるかも。
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クイズ番組は昔結構よく見ていた。
なぜ最初の単語(もしくは単語が終わってもいない)だけで答えを導き出せるのだろうと一般視聴者である私は思っていた。
なるほど、クイズの原稿を読むアナウンサーの口の形か。それに推理力とギャンブル力も必要…と。
奥が深い。
1,000万円の賞金を目の前にして何も原稿が読まれていない状態で相手に早押しされ、負けた主人公が、もうそんなことまでしなくてもと思うくらい、なぜ相手がクイズの答えを分かっていたのかを考察する。
たったそれだけの話なのになぜこうも面白く読めてしまうのだろう。
主人公にとってはクイズが自分を肯定してくれる存在だが、対戦相手はクイズは利用する存在だ。
この2人の対比が読んでいて楽しい。
真面目に回答する主人公、ギャンブルのように責める対戦相手の構図が。
エンタメ的には淡々と回答者たちが正解するより、早押しにこだわるゆえ誤答してペナルティを喰らうシーンが良いのだろう。対戦相手はその辺りを本当によく分かっていた。
結果的に対戦相手はうまくやったなぁという印象だが、やはり堅実にクイズに取り組む姿勢を見せる主人公の方が好きだと思うのは、私だけではないはず。
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●なぜ気になったか
クイズ大会決勝戦、対戦相手は問題が読まれぬうちに正解し信じられない敗北!伊坂幸太郎氏、佐久間宣行氏の推薦コメントもあいまって、どんな展開の小説なんだ?と読んでみたくなった
●読了感想
どうして?、なぜ?、問題が読まれる前に答えられた謎、どう頭をひねってもわからなかった。謎解きされ、よくぞこんなストーリーを思いつくもんだと感心。我を忘れてのめり込むほどではなかったが楽しめた
#君のクイズ
#小川哲
22/10/7出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
https://amzn.to/3MS8fMc
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あぁ~クイズってこういった感じで
知識だけでなく技術なんかも総動員し、
突き詰めていった先にああいった回答に
なるんだなとすごく面白く読めました。
確定ポイント事態も解答者によって
違うところなんかも興味深かった。
本作の「ゼロ文字正答」については
三島玲央がヤラセはなかったという視点から
考えていくところも面白かったし、ヤラセは
なかったと結論付けるところまでの
流れはよかった。ただ、同棲解消の件は
なんで必要だったのかがあんまりよく
わからなかったかな。
三島玲央と本城絆のクイズに対する姿勢が
人格を表しているなと思いました。
これからはテレビなんかのクイズ番組を
ちょっと変わった視点で見られそうです。
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3.5くらいかな。
導入の描写には引き込まれた。
クイズ大会の決勝、1000万円をかけた最終問題。
クイズの読み手が「問題!」と言った瞬間に対戦相手の本庄はボタンを押した。そして、「ママ、クリーニング小野寺よ」と口にした。
正解のアナウンスがなり本庄は優勝!
なぜ問題が出題される前に答えられたのか?
その謎を解き明かしていく内容。
決勝の問題を一つ一つ振り返るシーンは、スラムドッグミリオネアのような回顧の仕方だった。
「クイズとは人生である、
クイズに正解することは人生を肯定してもらえることであり、今まで生きてきたことが間違ってなかったと後押ししてくれるようなものだ」とても面白い境地だなあと思った。
でも、最初のインパクトがすごかっただけに、最後はなんだかなぁという終わり方だった。
対戦相手がクイズ大会に出てこういったパフォーマンスしたのもYou Tube開設のためとかなんだかなぁ..
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金網を使って世界をすくいあげる。
生きるということは、金網を大きく、目を細かくしていくこと。
今まで気づかなかった世界の豊かさに気がつくようになり、戦慄する。
世界という海に金網をくぐらせる。
世界は知っていることと知らないことで構成されている。
何かを知るということは、その向こうに知らないことがあるのだと知ること。
クイズって人生。
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クイズプレイヤーってこういうこと考えてるんだ、とか0文字押しの真相への迫り方、クイズ=人生という考え方が面白かった
タイトルの意味も最後まで読むと意味が深まって良かった
番組のクイズを一問ずつ振り返りつつエピソードが挿入される構成が少し長いような気もして、またメインの謎の解き明かされ具合もささやかなので少し焦らされるような感じがした
ラストは嫌いじゃない
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本庄絆と、物語の主人公三島玲央の、失敗の許されない生放送で始まったクイズ番組の決勝戦。
優勝賞金は一千万円。
どちらが勝つのかが決まる最終問題で、問題文が流されないまま回答ボタンを押して正解し、「ゼロ文字解答」という偉業を成し遂げた本庄に、とまどう三島。
本庄絆が示した解答は、三島にとっての新たな「問題」になったー。どうして問題文を聞くことなく答えを出すことができたのか。
最初から不正だ、やらせだ、と決めつけることなく、答えは過去にあるはずだ、と自分が出演した生放送の映像を見ながら情景を思い出していく主人公。
どうしても、自分はこうした場面であれば、あれはきっとヤラセだ、などと疑いをかけてしまいますが、サスペンスの如く、少しずつ話が広がっていく展開に、どんどん前のめりになってしまいました。
果たして、どうして本庄絆は、クイズに正解することができたのでしょうか。そして三島玲央は、正解に辿り着くことができるのでしょうか。
今年は「当たり」が連発してる気がします。
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たかがクイズに
これほど引き込まれるとは思わなかった。
読み始めた途端
ぐっと気持ちを掴まれ
ぐいぐい本の中へ引きずり込まれていった。
ひとつのクイズの問いと解に対して
人それぞれ物語があり
それらがつながり合い
人生となっているのが面白かった。
クイズというものの奥深さを知った。
されどクイズ。
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テレビのクイズ番組決勝戦の最後の問題を一文字も言わないうちから正解し、優勝。
この事実を対戦相手だった主人公が解き明かそうとする。
読み進めるうちに自分の過去、対戦相手の過去が出てきて、さらには「クイズとは」という本質を考え始める。
クイズとはただ知識を蓄えているだけては勝てない。そしてクイズに勝つのが目的なのか、クイズを何のためにしているのか、クイズで何をしたいのか。そこを考えているのかいないのか、また考えて次の行動にうつすのかうつさないかなのだと考えさせられた。
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4月末頃に図書館で予約したものが、この時期に順番がきてて、ほかの予約と重なって超忙しい。そのうちの1冊。
生放送のクイズ番組「Q-1グランプリ」
優勝者には1000万円の賞金が用意されていた。
ファイナリストは本庄絆と三島怜央(れお)。
早押しで7問先取したほうが勝者となる。
最終問題。問題文はひとことも読まれてないのに本庄はボタンを押して正解してしまう。
「ママ、クリーニング小野寺よ」
ヤラセではないのか、と憤る参加者たち。
三島は、ヤラセなのかそうでないのか、
独自に調べ始める。
三島がビデオやデータから、冷静に論理的に可能性を検証していくのが面白かった。
番組MCや視聴者が「すごい」と思うところと、
クイズプレイヤー達が「すごい」と思うところが
違ってるのが面白かった。
わかったと思って押すのではなく、わかりそうと思って押して、制限時間内に必死に糸を手繰り寄せて回答しているのは、私もクイズ番組を見るのでわかる。
でも、ほんの一文字から指す意味が分かれる、確定ポイントがあって、それを見極めているというのは、本当に彼らはすごいと思った。
また、問題をつくる人達もすごい緻密な作業をしてるんだなと知った。
たしかにこれは、ただ知識があるだけでは勝てないと思う。
この本に出てくるクイズ問題は、全部実在する本当のことらしい。
伊沢拓司さんやQuizKnockを参考にして書いたらしい。
クイズというものを、eスポーツと同じように、
確立した地位に押し上げたのは、伊沢さんや東大王の功績が大きいよなあと思う。
サクッと読めました。明日返却してこなきゃ。
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小川哲さんの作品は以前に何か(すいませんタイトルを忘れました)読もうとして途中で挫折したことがあり、この本はすらすら読めるけど一体何の話なのかと思いながら読みました。
三島玲央と本庄絆は第一回『Qー1グランプリ』でクイズのファイナリストを争います。
賞金は1千万円。
しかし、最終問題で三島の対戦相手の本庄は問題が読まれる前に解答ボタンを押して優勝してしまいました。
三島は本庄と出題者の坂田泰彦がグルでやらせをしていたと疑いをもち、真相を考えていきます。
これも、ミステリーなのかなと思いました。
最後に三島は本庄がなぜ問題が読まれる前に解答ができたのかを明らかにします。
最後、三島の頭の中に「問題」という声が聞こえます。
「ずばり、クイズとはなんでしょう」
三島は答えます。
「クイズとは人生である」。
そういう人もいるのだなと思いました。
さて、余談ですが。
本庄が最後に問題が読まれる前に答えた問題は
「Q 『ビューティフル、ビューティフル、ビューティフルライフ』の歌でお馴染み、天気予報番組『ぷちウェザー』の提供やユニークなローカルCMでも知られる、山形県を中心に四県に店舗を構えるクリーニングチェーンは何でしょう?A 『ママ、クリーニング小野寺よ』」でした。
個人的にこのCMは私の地元で流れているので、この作品全体に親しみをもつことができました。
結構、耳について離れないメロディーで、時々歌っていました。
ちなみに続きはこの作品には書いてありませんが「はやくて、きれいな、ママ、クリーニング小野寺よ」です。