紙の本
人間と人間の心の橋渡し
2023/06/10 15:05
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投稿者:みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
亡くなった猫はどうなるのか?
よく、虹の橋を渡って空の上に居る。と聞きますが
虹の橋を渡った猫たちは
のんびり暮らすと思いきや、なんと働いていたのです。
どうやら、何もしないでいるだけでは、満足に好きなご飯も食べれないのだとか…。どこか人間の世界と似ています。
そんな猫の1匹、ふー太は「伝言猫」という仕事に就きます。
会いたいけど会えない人の気持ちを伝える仕事。
もちろん、猫がいきなり話しだしたら
人間はびっくりするので、誰か別の人に
会いたい人の魂の一部を託して伝えます。
亡くなった人に会いたい人もいれば、
生きてはいるけれど、会えない事情がある人
もう記憶が薄れて、会ってもわからない人
いろんな人間と人間の橋渡しをして
ふー太は立派な「伝言猫」として成長していきます。
猫好きにはたまらない。
暖かさと、優しさのつまった一冊です。
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会いたくて会えない人からの言葉を運んでくれる伝言猫。
この世とあの世をつなぐ場所にある喫茶ポンの店主虹子。
新人伝言猫ふー太の奮闘が微笑ましい。
その人に会いたい思いの切実さ。
よん仕事目のあの教師、ああいうの、いる。
思い出しても頭にくる。その分、あの結末にすっとした。
そして、虹子の抱える悔い。あまりに胸が痛い。
いつか、その子と再会して救われる日が来ますように。
ということで、続編を希望。
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会いたい人に会うために頑張るネコちゃん。
それだけで応援したくなっちゃう。
いろんな事情で会えなくなった人の言葉を伝えるのはとても大変だけど、ちゃんと受け取れたらとても嬉しいことだね。
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どちらかが何かを疑ったり、悪いところを見つけて糾弾したりするから、他方も余計なことを考えるようになる。それぞれが譲り合い、一歩ずつ歩み寄れば、ニ歩分近づける…うん、確かに。
猫を飼っているから、こうだったら良いなーと、思いながら読んで最後は泣いた。よん仕事めは学校の先生に読んで欲しい。
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ほっとできる1冊。
しかし、よくこういう話を考えられるなぁ…と、感心してしまう。
会いたくても会えない人からの伝言を持って来てくれる…もし本当にできたら素敵だね。
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☆4
標野凪さんの作品は3作目。
あの世とこの世の境にある「カフェ・ポン」で《伝言猫》として奮闘するふー太の連作短編集。
少し物足りなさを感じた部分もありましたが、途中で過去作との繋がりもあり、楽しく読ませてもらいました❁⃘*.゚
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猫の視点で描かれる、心を残した人を繋ぐお話。少しの寂しさも感じましたが、優しく穏やかに読み進められるお話でした。
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たまたま書店で見かけて手に取りましたが、『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』を書かれた方の作品だと知り、購入させて頂きました。
(喫茶ドードーも面白くて好きなお話でした。)
猫目線で物語が書かれているのが面白いなと思いました。
私も虹子さんみたいな経験をして、似たような気持ちになっていたことがありました。
なのでふー太とスカイの会話になんだか救われた気持ちになりました。
もし続きが読めるなら、ぜひ虹子さんのお話が読みたいです!
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会いたいけれどもう会えない人。生きていると、そういう人が一人また一人出来ていきます。伝言猫がその人からのメッセージを届けてくれたらどんなに嬉しいでしょう。大切な人たちとお別れしてきた猫だから、気持ちを大事に運ぶことができるのですね。泣きました。
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可愛い猫が主人公のお話。
いろいろな事情で会いたいのに会えない人たちの橋渡しをするほのぼのしたお話でとっても読みやすかったです。
通勤やちょっとした空き時間に読みやすいかも。
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ふー太はもうこの世にはいないけれど、自分を大切に育ててくれた家族に会いたい、というバイトの報酬目当てに、せっせと働く。
この世とあの世を行き来して、またはこの世であの人とこの人の居場所を行き来して、会いたい人に事情があって会えないでいる人へ、想いを伝えるという仕事は、なかなか一筋縄では行かない。が、どの話もなかなかに良い。わたしは結構好きなタイプの物語だった。
ストーリーとしては割とありふれているのかもしれないが、主人公が猫であったり、主人公なのにもう亡くなっていたり、1話が変に長くないところが良いのかもしれない。
続きがすでに出ているので、ぜひそちらも読みたい。
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天寿を全うした猫のふー太はあの世とこの世を行ったり来たりしてこの世の人が会いたい人の言葉を伝える仕事につく
伝言の仕方がユニーク
世界観も面白い
もっと詳しくって思いました
猫の習性がちょくちょく出て来て微笑ましい
心が温まる連作短編集
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会いたい人からのメッセージを伝言猫が届けてくれる。
泣けるお話かと思ったが、意外にさっぱりしていた。メッセージを受ける側も驚いたりせず自然に受け止めている。
でも、そこがいいのかも。続きがありそうだ。
他の作品に出てるのかな?と思われるキャラクターが出てきて、そこも気になる。
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標野さんの作品は『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』と
『占い日本茶カフェ「迷い猫」』を読んでからこの作品を手に取りました。
天寿を全うした猫のふー太がもう会えない人の想いに合わせてくれる伝言板猫。
緑の国と青の国を行き来しながら想いをのせて大切な人にメッセージを伝えるというハートフルストーリー。
それぞれの依頼人からの大切な想いのこもったメッセージを
伝えに行くというだけでも、心がジーンとなってしまいますが、
猫が伝言を届けてくれるというのがファンタジー性たっぷりなので、
人間同士のやり取りよりも猫の方に重点が置かれているような
気がしていたので少し全体的にぼんやりとした雰囲気でした。
猫のフー太の視点で描かれていることが殆どなので、
猫になった気分も味わえて、猫ってこんな風に考えていると面白かったです。
時には「人間は余計なことで悩むもんだよね。
くよくよしている時間があったら、
今を一杯楽しめばいいのにね」という
猫らしい言葉もあるので、これも日頃人間が生きていく上で
必要なことだと思うと更に楽しめました。
猫が飼ったことのある方は猫の気持ちが知れたような
気持ちになったり、猫を亡くしてしまった方には
猫がこんな風にいてくれたらという希望が持てると思うので猫好きな方にはたまらない作品だと思います。
短編連作集なので、
隙間時間でも少しずつ読めるような感じになっているので、
読書の苦手な方や短期集中型の方が楽しめると思います。
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標野さんの本は、「占い日本茶カフェ迷い猫」に続いて2冊目です。
この本も可愛い表紙に惹かれて購入。猫好きということもありますが(笑)
著者は、間違いなく猫好きで、もしかしたら猫と共に生活しているかもしれません。
猫の考えや仕草が、すごく猫の特徴を捉えており、クスッとなりました。
連作短編集となっており、サクサク読めました。
そして、最後には感動の波が押し寄せてきて、涙が止まりませんでした。