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ガウェイン卿の物語 アーサー王円卓騎士の回想 みんなのレビュー
- ニール・フィリップ (原作), チャールズ・キーピング (イラスト), 岡本 広毅 (訳)
- 税込価格:1,760円(16pt)
- 出版社:みずき書林
- 発売日:2023/01/04
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紙の本
『忘れられた巨人』のガウェインと重なる
2023/03/04 21:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:金鳳花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
傷を負い床に臥した騎士ガウェインが、一人の従者(少年)に語りかける回想物語。13の各章には、ガウェインの過去のエピソードと悟りが、わかりやすい言葉と豊かな表現力で伝えられている。風景や感情の比喩が素晴らしく、美しい日本語で読みやすい。映画『グリーン・ナイト』のお話が第四章に収録されている。
個人的にはカズオ・イシグロ『忘れられた巨人』のガウェインの追憶を彷彿とさせる。過去を回想しながら感情あらわに独りつぶやく声は、本書のガウェインの声と重なる。
訳者あとがきには、終始聞こえてくる「ランスロットの息遣い」をバックサウンドに見立て「眼の前の現実を直視させ、かつ過去の記憶を呼び起こします」と書かれている。ランスロットの息を「記憶を呼ぶ息」とするなら、対になるのは雌竜クエリグの「忘却の息」。記憶と忘却は『忘れられた巨人』のテーマでもあり、「ガウェインの追憶」にもバックサウンドといえるものが実は存在する。そういった意味でも、この物語と『忘れられた巨人』は限りなく近しい作品だと思った。
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