紙の本
優しい気持ちに
2023/05/18 16:29
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投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史的な書物の修繕をするところはTVで観たことがあるけれど、個人の本など紙類を修繕する仕事に初めて触れ、とても興味深かった。
筆者、持ち主、贈る相手それぞれの気持ちに寄り添い、想像して作り上げていく過程を読んでいるとジェヨンさんの人柄が伝わってくるし、それにピッタリな装丁(特に色)だった。
道具へのこだわりの部分もとても面白く、それらもカラー写真で見たかった。
やっぱり本は、電子ではなく紙がいい!
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面白かった。とても良かった。今年初の5つ星本。
本てやっぱり、物体であって物体じゃないんだよね、物体以上の何かなんだよね。過去や思い出だったり、未来だったりもする。修繕することで記憶や思い出を大事にするばかりか、本の「本生」をも思いやる著者の姿勢に、とても温められる。
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美しい手作業。
時間を巻き戻すのではなく、手を加えて新しい形に進化させる、という著者の考え方が好きです。
あと仕上がった本たちのセンスも好き。
こんなふうに自分だけの本にしてほしい、と思いますが、そんなふうに直したくなる本に出会うというのは、本があふれかえってる現代では貴重なことかも。
本好きにはたまらない素敵なお仕事の話です。
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「この世を去り二度と会えなくなった人への悲しみや恋しさを埋めるのは、実に難しいことだ。いくら良い思い出で埋めてみても、その空白には何をもっても消せない悲しみや恋しさがいつも少しは残っているものだ」(亡きあとに残された本『カット図案集』p.58)
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本の修繕を頼みに来る人々の本に対する愛情や思い、それを受け止めようとする書籍修繕家としての著者の思いを描いたエッセイ的な読み物。
本の修繕の過程そのものについてもっと読みたかった~という物足りなさはあるけれど、それぞれの本に対する思いがとてもあたたかくて、やっぱり紙の本ていいよね、って思える。
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壊れた本を修繕するお店を韓国で営んでいる店主さんのエッセイ。
なんて羨ましい!
直してもらえる本も、修繕をする技術を身につけているジェヨンさんにも羨ましさを感じる。
自分も公共図書館で資料の修理に携わったことがあるが、通常の業務の合間にしか出来なかったのでもっと向き合いたかった。壊れた本が直ってまた書架に並ぶ時の嬉しい気持ちはジェヨンさんと一緒だ。
一冊一冊に刻まれた思いに向き合うジェヨンさんの姿勢が素敵だ。
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人生とともに本生がある。本には子や孫、他者へと手渡すことで持ち主の人生より長い本生を過ごして欲しい。そのために本は修繕することができると知りました。紙の本は消滅するのであれば、紙製グッズの修繕をやる。例えは、アイドルフォトカード、バインダー、サイン入りポスター、LPジャケット。大切なものは本に限らない。手放す決断できることが生活スタイルになると長くものと生きることに目が向かなくなる。大切なものの扱い方を考える機会になりました。
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大事にしている本はそれぞれにストーリーがあります。ボロボロになった思い出いっぱいの本に新たな命を吹き込んで再現する過程にワクワクします。本好きならきっと気に入ると思います。
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書籍修繕家、ジェヨンさんのエピソード集。
とても繊細で丁寧な作業で、修繕前後の写真でその技術のすばらしさとセンスのよさに驚いた。
どんな道具を使ってどのように作業をしていったのかもわかり、興味深く読めた。
そして、依頼した人たちが出来上がった本を手に取ったときの喜びが伝わってきた。
大切にしたい本が生まれ変わって、また受け継がれていくのは紙の本ならではの醍醐味だなと思った。
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surprise me! I believe in your senses.
これ!
「一日を健康で過ごす勇気」
「明日、来週、来月のことさえ不透明な状況で将来のビジョンを描くには、より多くの勇気が必要」
道具や持ち物への愛情
修繕することでより一層大切なものになる。
千字文ーいつか書いてみたい。
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韓国で書籍修繕を生業とする著者のエッセイ。本好きであればどのエピソードも心を動かされるころ間違いない、そういう本ではあるのだが、やや情緒的に過ぎる感があり、もっと冷静でテクニカルな部分の話も読みたかったなぁというのが私の感想。だが、この本は、おそらく書籍修繕が仕事になるとは思っていないような人や、そもそも書籍修繕とは何か全く知らない人、そういう人たちをターゲットに書かれているのではないか、それならばこの書き方が正解なのかも知れない、と部類の本好きは思いました。