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日本の学習指導に、今までの正解重視と逆の「探求学習」が取り入れられ始めているらしい。楽しく頼もしげなその内容を知りたい
#探究の達人
#子どもが夢中になって学ぶ! 「探究心」の育て方
#神田昌典
23/3/9出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3FaE6ol
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2020年初頭からこの3年間、ずっとコロナに振り回されてきて、仕事の仕方や自分の余暇の時間の使い方が変わったことを実感しています。この本は2022年度から本格的に導入された「探究学習」について、今までとどのように変わったのかが解説されています。
私事ですが末娘が昨年社会人となり、子供の教育がどう変わったのか、についてはこの様な本を読むことでしか情報が入ってきません。少なくとも私が受けた教育とは全く異なっていると思います、長い間指摘されてきた今までの教育の問題点を見直して、スマホ等のIT機器を自由に使いこなせる環境下において、社会人になるまでに現在にもとめられる人材が身につけるべき教育に変わってきていると思いました。
それと同時に、その教育を受けた子供たちが社会人になった時に、日本も大きく変わっていくことになると感じました。将来に希望が持てると感じた本でした。
以下は気になったポイントです。
・新しい教育は「探究学習」と呼ばれ、学習指導要領の改訂とともに、高校では「総合的な探究の時間」として2022年度から本格的に始まり、小学校でも「総合的な学習の時間」で取り入れられている。児童・生徒自身が課題を見つけ出し、自ら問いを立てて、解決策を発見する学習活動を重視する教育法である。今までの正解を求める受験教育とは真逆のアプローチなので、学校においては何をどう始めたらいいのか戸惑っている教員も多い(p3)
・ビジネスは経験ある大人しかできないという常識は時代遅れ、今はYouTube, Zoom, Google Workspaceを始めとした無料で使えるデジタルツールや、クラウドファンディングを使えば、子供のお小遣いの範囲でもビジネスを立ち上げられるようになった(p4)
・唯一分かっていることは、今は人類史すら変えてしまいかねない大きな変化が起こり得る時代である、そして、これから先の予測不可能な時代を子供達は生き抜いていかなくてはならないということ(p22)これが Society 5.0である(p23)
・A I時代に生き残る仕事は、感性や発想力、創造力、人の心を感動させる力を活かした人間にしかできない仕事です、今後はA IやVR などのテクノロジーを使いこなして自ら社会を作る人になるか、テクノロジーの変化に振り回され、言われたことだけをこなしていく人になるのかの二極化が一層進んでいく(p25)
・文部科学省が求める人材として、1)技術革新や価値創造の源となる飛躍知を発見・創造する人材、2)技術確認と社会課題をつなげ、プラットフォームを創造する人材、3)さまざまな分野においてAIやデータの力を最大限活用し展開できる人材、をあげている。共通するのは「ゼロから1を作り出す力」を持っている人。与えられた課題に取り組むのではなく、解決すべき問題を自ら発見し、解決するための課題を設定し、テクノロジーを活用しながら、解決につながる新たな価値を創造できるということ(p28)
・新しい大学入学共通テストは、2020年度の大学入試改革で名称が変わり、出題傾向も変わった。マークシート方式は変わらないが、出題される問題は「問題解決のプロセスを選択し��がら解答する」「複数の資料から情報を組み合わせて判断する「日常生活と結びつけて思考する」といった、思考力・読解力・判断力・想像力が求められる内容になっている(p37)
・ゆとり教育は2002年から2011年にかけて行われた、膨大な寮の知識を詰め込む教育と加熱する大学受験戦争の見直しであった(p41)ゆとり教育導入後にPISA調査による日本のランキングが下り、2008年には見直す方向へとなった(p43)ゆとり教育が目指したのは、自ら学び考える力・生きる力・豊かな人間性は、「探究」という新たな視点を盛り込んだ現在の教育改革でも発展型として引き継がれている(p43)
・学びの方法は今までの学習と異なるが、1番の相違は、やらされ感がない、アウトプット主体の学習である点である(p58)
・探究学習により未来に繋がる4つの力がついてくる、1)プレゼンテーション力、2)とにかくやってみる行動力、3)困難や失敗から学ぶ力、4)ゼロから1を作り出す力(p72)
・探究学習における教師の役割4つ、1)インストラクター、2)ファシリテーター(引き出す:否定したり指示するのではなく、引き出す)、3)ジェネレーター(一緒に参加する)、4)メンター(背中を押す)(p130)
・やる気を引き出すフィードバックのコツとして、1)ポジティブフィードバックを多めに。褒める→改善点を伝える→褒める、2)考えさせる、3)否定でなく、自分ならこう考えると伝える(p206)
・2019年から始まった「GIGAスクール構想」では、全国の小中学校の児童生徒全員に自分専用のデジタル端末を持たせた、これまでの紙と鉛筆から、デジタル端末に変わりつつある。AIが教育現場で使われ始めている。新しい学校教育に注目して、子供と一緒に教育のアップデートを楽しむべき(p211)
2023年3月10日読了
2023年3月19日作成
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これからの日本や世界の教育方針が変わっていく事が良く書かれてある。子を持つ1人の親として勉強になった一冊であった。また、子供をもたない社会人にもこれからの社会で生き抜いていくヒントが書かれてあり参考になると思う。ただ、残念なのは繰り返し推薦している学校例を挙げていることが少し嫌に感じた。たしかに素晴らしい内容もあったが、学校名を伏せた方が個人的な感想だが親近感がわいたようにおもう。