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三年半ぶりのエッセイ。大まかにわけて、章ごとに美についてが中心だったり、旅について、本についてなど色々な種類のエッセイが楽しめます。いつも思いますが、日々のさりげない出来事を面白おかしく書き出せるその手腕に感動を禁じ得ません。
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エッセー。2012年から2022年まで、色々な雑誌・新聞で書いたもの。化粧品会社ハーバーとか、VISAの会報誌など。
印象に残ったもの。
「束縛の天気予報」・・・子供の時にはサンダルをひっくり返して、晴れか雨かとかやってたなー懐かしい。
「諦めの空中戦」・・・作者はベランダに鉢植えを置いて、イチゴなどを育てている。そして虫(ナメクジ)などとたたかっている。その中の一つ「フェイジョア」というのが赤い花をつけるので、ムクドリが花を食べに来ている。その出来事による作者の感情の起伏が面白い。また、近所では大型のインコの群れがブルーベリーを食べに来ているそうだ。自然が豊かな所に住んでいるのだな。
「楽しき想像旅行」・・・仕事で「ななつ星in九州」に乗ることができた作者。羨ましいー。その中で乗客の皆さんが時間より前にちゃんと集合するというところが印象に残る。ほんの数行だけど。ご高齢の方が多かったそうで、真面目に働いて、私もいつか乗れたらいいなあ。と思った。
「夢中ということ」。スマートフォンに夢中になるということの考察。作家というよりもすごく本が好きな人として、スマートフォンでもいいじゃん、何か夢中になれるものがあれば、いいじゃんという目線で書かれている。本でも漫画でもアイドルでも何かにはまる事って面白いよなと思う。
同じく「穴に落ちる」・・・作者といえば=オタクというイメージ。そのオタクに陥る瞬間を、ストンと落ちてしまうという表現が面白かった。何かにはまるにも、じわじわとはまっていくタイプとか、とりあえず流行に乗っかってみて・・・のタイプとか、石橋を叩くように吟味してとか色々あるもんね。作者の場合は「ストン」型。
同じく「プロレスは異次元旅行」。作者が好きな3大エンターテイメントは「宝塚・EXILE一族・新日本プロレス」。その共通点として、印象に残ったのは「完成されている人が好き」なこと。これは完成されたプロフェッショナルなものに没頭したいということなかな。推活の別の方法として、まだ売れてない芸人さんとか、アイドルを一緒に育てていきたいという人もいるかと思う。やはりオタクにも色々な推活があるんだな。さらに、作者が好きなエンタメ共通点として、「仏像感」いう項目には笑ったまる。お相撲の横綱、プロレスラーやEXILE一族の筋肉系の肉体美なども仏像感。宝塚はスレンダーな菩薩像だそうだ。
全体として、まずは作者が元気に過ごしている様子が伝わってきてよかった。作家としてますますご活躍で、人脈も増えてきて、大人になって趣味も広がってきて(相撲・アイドルなど)、いつの間にかガーデニングも趣味になっていた。好奇心も突っ込み力も衰えることがない様子なので、さらに面白いネタも増えていくんじゃないかと、次(10年後?)も楽しみ。
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しをんさんが、2012年から2022年の間に様々な媒体で書いたエッセイを纏めたもの。
「美と愛はあちこちに宿る」
「あなたと旅をするならば」
「活字沼でひとやすみ」
「悩めるときも旅するときも」
「ささやかすぎる幸福と不幸」
全5章で構成されたエッセイ集。
テンポの良いリズミカルな文体の中にユーモアが溢れている。
良いなと感じたのは『きらめきの記憶』。
高級ブランドショップでの店員さんとのエピソードは楽しくて心が温まる。
『希望の塔ーなぜ、ひとは積ん読するのか?」も好き。
積み上がる本を希望の象徴と捉えれば幸福感は増すばかり。
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旅のエッセイは説明が多いのでまとめて読むとしんどい。虫や鳥との攻防戦の話は軽い気持ち読めてリラックスできた。
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初めてのエッセイ。
今更ながら、こんなに楽しい方なんだ!という新発見。
普段の物語も面白いけど違う楽しさがあり、何より人柄の良さを感じました。
個人的には愛媛の別子銀山に行ってみたい。
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なぜかエッセイといえばこの人!というイメージがついてる。
表現がうまいなぁと思いつつ、くすっと笑いつつ。
旅行記もよかったけど、やはり書評はいいな、おかげで読みたくなった本がまたいくつかあった。
222冊目読了。
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三浦さんのエッセイって、
出てくる主人公に口調が似ているんだなぁ。
産みの親だから当たり前か。
でも「私が語りはじめた彼は」のように
凛とした小説も書かれているし、
その多面性が魅力なのかも。
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10年分のエッセイ集。
語り口調の文体が心地よく、年度末激務で時間的にも心情的にもじっくり本を読む余裕がない今に適した一冊。
あー旅したい。
温泉浸かってノンビリしたい。
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久しぶりの身辺エッセイ、わーいわーいと喜んで読む。すっかりベテランと言っていいキャリアなのに、つい「しをんちゃん」と呼んでしまいたくなるキュートさが好きだ。ご本人だけでなく、ご両親や弟君も変わらぬ雰囲気で登場されていて(まるでサザエさん)、嬉しくなる。かつてのブログを本にした一連のシリーズのような「爆発力」は若干薄れてはいるものの、やっぱり笑えるし楽しい一冊だった。
「火宅」と呼ぶ自室でマンガや本を読むことが無上の喜び、風呂に入るのは面倒(旅先の温泉は好き)、オシャレは好きだが世の一般とはどこか好みが違い、好きなアイドルを見つけるとどっぷりはまる、ずっとBUCK-TICKが好き、酒はなんでも飲む(しばしばたくさん)…、そういう所は相変わらずのしをんちゃん。取材とおぼしきお出かけ話が多くなったのが、少し違う点だろうか。それでも、やはり生活の中心にあるのは本を読むこと。部屋にあふれる未読の本を前にした言葉が、とても良かった。
「しかしまあ、積みあがる本とは希望なのだとも言える。『明日も生きて、これらの本のなかから一冊読みたいな』とか、『知らなかったことをまだまだ知りたいな』とか、自分自身や未来への希望の象徴なのだ。このペースで行くと、とてもすべて読みきれないまま死ぬにちがいないんですけどね。
それでも、人々が積みあげつづける未読の本の山は、『たとえやり残したことがあったとしても、希望を胸に生きたこと自体が尊いのである』という事実の表れなのだと私は思う」
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観葉植物(一部名前がわからない)を愛で、ときに虫たちや鳥と戦い、大好きな靴を手入れして、本と漫画に耽溺し、旅の宿ではテンション高めのご亭主に完敗宣言。
どこから読んでもミウラシヲンが溢れだす、読み始めたら止まらない抱腹絶倒のエッセイ集!
三浦しをんさんのエッセイってほんと面白いよね、と改めて再認識した。私が「(三浦しをんさんのエッセイを)好きになってしまいました。」になりそう(笑)
読んでる人を楽しませる文章が書けるって才能だと思う。他の人のエッセイを読んでもこんなに楽しい気分にはならないもの。
きっと同じことが起こっても三浦さんだからこそ面白く書けるんだろうなぁと思った。気づいたらクスクス笑っている自分が居ました(白状)
個人的には「忘れがたきご主人」と「日常の小事件」と「猫ネットワーク」が特に面白くて好きです。
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相変わらず楽しいエッセイ。本(作者)の紹介もユニークだ。
表紙の絵が内容をうまくきり取ってとってもオシャレです。
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小説とのギャップが魅力のいつも(恒例)のオタク度満載エッセイ。
中でも家族のお話が好きです。
お父様の整髪料の臭い、文句なしに頷けます(笑)
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人の日常ってこんなに面白いものだったか。三浦先生が一際素敵なお人柄で、見る目を持っているだけではないか。いやそんなことはない。私たちだってしっかりと日常を注視し、言葉にしてみれば、実は面白いのだ、きっと。
にしたって、三浦しをんさんの文体はどうにも惹かれる。同じ生活をしていても、ここまで軽く、笑顔で読める作品にはならない。ふんわりとこの先の人生が楽しみなものにさせてくれるエッセイ。エッセイっていいなと、普段読まないけど三浦しをんさんだから買った私は思いましたとさ。
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初読。図書館。2012~2022年の間に発表されたエッセイをまとめた1冊。以前のエッセイよりよそ行き感が強いかも。お酒を飲むか本や漫画を読むかコンサートや舞台を見に行くか(仕事はしない)の憧れの自堕落生活が全面にはおしだされていなかった。取材目的の旅行や両親との温泉にと外に出てるじゃないですか。林業の小説の取材先にその後も何度も訪れているのは、いいつながりだなあとほっこりしました。
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本書には、しをんさんが2012年から2022年の間に様々な媒体に発表したエッセイが収められているそうだ。それを内容別に5章に分けているため、ある程度まとまった形で読むことができる。その内容は「美」「旅」「本」「日常」で、「旅」は2章分ある。
読んで楽しいものがほとんどで、新たな発見や知的な考察などはあまりない。まあ、それがいいとも言えるが、しをんさんのファン以外の方にはあまりお勧めしない。