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所謂、「事業会社」のDX推進系の部署にいます。
必ずしもデータマネジメントにどっぷりという訳では無いが、体系的に必要なことを把握したく手に取りました。
DX系の書籍、データマネジメント系の書籍を読み漁っているわけではないので、比較は難しいですが、個人的にはこの本を読んでよかった!
個人的に大いに励まされたのは以下
第1章:DXの正しい歩み方
の”DXを阻む3つの壁③デジタル人材不足"において
「ユーザ企業自ら変革を主導し、明確なビジョンを描き、自ら組織を牽引して実行できるような人材がいないと何も始まりません」
第5章:データマネジメント戦略層
データマネジメントの目的設定の方法① 事業戦略との整合
「データマネジメントの目的と事業戦略を整合させる際に、ひとつの留意点があります。それは合意形成を重要視することです。(中略)今までの事業戦略の延長線上で既存の業務を改善するだけでできることではありません。(中略)「現状維持バイアス」やトップダウンで進めようとした際の「同床異夢」では何も変わっていない、風化してしまう。合意形成のプロセスには正面から向き合うしかない。泥臭い人間関係の調整から逃げたら、そこで試合終了。データ真似締めのの活動を合意形成の連続としてとらえて、社内調整を丁寧に行っていくのがポイント」
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データマネジメント、利活用のための土台作りが丁寧に書かれていると思う。勉強にはなったが、内容がかなり盛りだくさんで、一から読むと咀嚼するまでに時間がかかりそう。
何回か読み直したい。
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DMBOKをはじめ、なかなか難しい本が多い中で、非常に読みやすく、綺麗にまとまっていると感じた
1章
・DXとは、データとデジタル手段で、
組織、IT、業務を変化させ
製品、サービス、ビジネスモデルを変革すること
・一般的には、デジタイゼーション(部分的なデジタル化)、デジタライゼーション(全体的なデジタル化)、DXに分けて段階的に進める
→DXフレームワーク
・DXのもっとも重要なポイントは、単なる業務効率化ではなく、企業や組織のあり方や、そこで働く人々の意識、マインドセットを変革すること
・日米とも、費用対効果が不明、人材不足がネックでDXが進んでいない
・DXの壁
①データ利活用の失敗
→あくまで手段、目的はビジネス価値の創出
②レガシーシステムの呪縛
→全部刷新でなく、段階的に必要部分から切り離してモダナイズすればいいのでは
③デジタル人材不足
→社内外の2つのアプローチ
・DXにおける5w1hを明確にしておく
・DXは、経営理念→DXビジョン→DX戦略→DX施策(戦術)で落としていく
2章
・ビッグデータは4vで整理できる(ボリューム、ベロシティ、バラエティ、ベラシティ)
・DIKWモデルにおいて、データは単なる数字や記号、情報はデータを4wで整理、意味付けしたもの
・データバリューチェーンはDIKWのフレームで嵌めれる
・データドリブン経営は、顧客の価値観の多様化、テクノロジーの進歩、ディスラプターの登場により求められている
・データドリブン経営とKKD(勘、経験、度胸)経営は対立構造にあるが、これらをSECIモデル(共同化、表出化、連結化、内面化)でつなぎ暗黙知と形式知を融合するのが大事
3章
・データ利活用はPPDACサイクルで進める
①問題設定
②仮説の設定、進め方の計画
③データの収集、前処理
④データ分析
⑤分析結果の考察、結論
・③では、1次データ(自社収集)と2次データ(外部収集)を補完して価値を出す
・④の分析は定量で比較、構成、変化、定性で情報整理、で分類できる
・⑤にて分析結果を、誰に、どこをゴールとして、何をどう伝えるか、を明確にしておく
4章
・データマネジメントとは、データをビジネスに活かせる状態を継続的に維持、管理するための組織的な活動
・DMBOKは複数著者が書いており多少の被りがあるのと、網羅性を意識するあまり論点が少しぼやけている部分がある
・データマネジメントは、戦略層、実行層、ヒト層にわけて考えられる
5章
・戦略とは、特定の目的を達成するために、自社の持ってる経営資源(ヒトモノカネ情報時間など)を何に集中するか選択すること
・戦略のカスケーティングに沿って、全社→部門→課と上位から下位へ、目的→戦略→戦術へと落としていく
・費用対効果の策定においては、成長機会、コスト削減、リスク低減の観点で整理
6章
●ガバナンス
・組織は中央集権→ハイブリッドなど、段階的な編成は視���に入れておく
●データアーキテクチャ
・データ利活用のプロセス全体を俯瞰し、データ活用基盤における要件を取りまとめた全体構想として、データ活用基盤を構成する要素を定めたもの
・データ活用基盤全体像を描きつつ、スモールスタート&クイックウィンで進める
●マスタデータ
・企業のビジネス活動を支える最も重要な名詞として、企業の経営資源(ヒトモノカネなど)を表現するデータ
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●ビッグデータの類型分類
htttps://www.accenture.com/_acnmedia/PDF-173/Accenture-IEB-How-to-accelerate-Data-Utilization-POV-Web-Single.pdf)
y軸:社会(公開統計データ、天候データ)、自社(売上、システムログなど)
x軸:モノ(精算・商品・調達・物流・センサー)ヒト(購買ログ/契約/アクセス
●Data / Information / Knowledge / Wisdom
①Data:それ自体では意味を持たない数字やシンボル
②Info:何らかの基準で整理、意味付けをし、4Wの答えとなるもの
③KL:第三者に教えられるノウハウ・知見
④WD:KLに自らの判断を加え行動することで価値に昇華させたもの。KL+WHY
POSのシステムログ-->9/20早朝7時に30代男性がA商品を購入-->3ヶ月の時系列
でみるとやはり30代男性は駅チカの店舗でA商品を購入率が高い&30代男性は
健康関連商品の購入金額が上昇している(他のfact)--->早朝の駅チカ店舗におけ
る商品Aの店頭在庫の増加&販促キャンペーンの実施
●付加価値
①:生成・収集・蓄積 ②前処理(クレンジング、名寄、正規化)
--->ここまでやって初めて価値が出始める
③:分析(集計・可視化 / 統計・回帰分析など) ④:利活用(未来予測など)
●データガバナンス&データセキュリティ
上記の①-④を行なう前に、そもそもデータ活用の方向性/目的、収集管理する範囲
推進部門、データアクセス者などの方針を決める。それによってMDM(マスター
データ管理/どの粒度、どのデータソースを主として、バッチ/ストリーミングなど
更新ルールの設計)も合わせて方針設計。
データセキュリティは、機密性(アクセス権限)/完全性(データ保護/改竄防止)
可用性(いつでも使えるように)によって構成
構成要素は、物理セキュリティ(施設への不審者侵入防止)デバイス(盗難/不正
アクセス防止)、認証(アクセスすべきヒトのみがアクセス)通信セキュリティの
4つで構成。
●解釈レベル理論
人間は出来事や判断対象の物事に対する心理的距離(時間的、空間的、親しさの
距離など)が遠い時は客観的・抽象度の高い解釈レベルで捉えるが、心理的距離が
近い場合は主観的、表面的な解釈レベルで考える傾向がある。
e.g.新商品の発売が近づくほど、競合他社や市場の動きなど些細な動きに対して
経営層が過剰反応し、根拠なしに計画を変更した結果現場運用が影響を受ける
--->AIによる判断の代替。人間は否が応でも判断がブレる
●分析の深度:データ量との見合いで設計
利用可能なデータ量 ÷ 15が、分析軸の上限。30件しかレコードがないのに
分析軸(説明変数)を3,4と増やせば間違った結論に。変数が増えるほど必要
データ量は当然増える
●「DAMAホイール図」:データマネジメントの要諦を整理
https://www.dama-japan.org/Introduction.html
● 個人情報保護法
2015~:匿名加工情報の概念(同一人物でも重複排���不可)
2020~:仮名加工情報の概念(可能)
●データサイエンティスト協会
https://www.datascientist.or.jp/dscertification/
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具体的な組織論まで言及されており、データのクレンジングや部署単位まで理想的な形が集約されている。
一貫性のあるストーリーで語られており、全てのリソースが揃っている前提ではないので、各企業のステージごとにも参考になるのでは。
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内定先からの課題図書。
【感想】
DX領域において、現在確立されている概念や、一般的とされる実務手法をざっと学べた。
今後、本格的に案件に入る際には、本書籍にてたびたび引用されていた、『DMBOK』(Data management body of knowledge)を読む必要があると思う。
【以下箇条書き】
・流石は翔泳社。図解が上手い。
・初版第1刷だからか、誤字脱字が異様に多い。
・後半や図解は良いものもある。
・もう少し、本全体をスリムな作りにすれば、内容が濃ゆく感じられたと思う。無駄に冗長に語ってしまい、紙幅を多くしてしまっている。
・業務において、その都度、図表に戻り、その解説文として文章を見直すという使い方をしようと思う。
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DXに関するデータの重要性がよくわかった。コンサルの方が執筆されているので、表現がわかりやすく、まとめ方が上手いと感じた。