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知らないことが多くあり為になった。読み返す必要あり。繋がりを意識して制作された本だろうがあまり頭に残らない。
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齋藤孝の大人の教養図鑑
私は大学生のときに、「教養とは何か」ということを考え抜きました。その結果、教養とは、人として成長していく、自己形成のプロセスであると思うようになりました。ビルドウングスロマンという言葉があります。教養小説あるいは自己形成小説と訳されますが、ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』のように、生まれてから死ぬまで、人問が成長していく物語のことです。私たちは、教養なしでも生きていけると思うかもしれませんが、実は、「教養を身に付けていくことこそが自己形成である」という考え方がビルドウングというドイツ語にはあります。
古代ギリシアのデルフォイにあったアポロン神殿には神託所があり、そこでは巫女が、神がかりになって神託をくだしたと言われている。紀元前2000年頃から聖所だったが、アポロン神殿の神託所としては、前9世紀頃から後390年まで続いた。
デルフォイの神託と言えば、神託でアテナイーの賢者と認められたのが
ソクラテス(前470/469-前399)だ。釈迦、キリスト、孔子と並ぶ四聖の一人。著作はなく、その言説は、弟子のプラトンやクセノフォンが伝えている
ソクラテスと言えば、一番弟子はプラトン(前427一前347)。
アリストテレスの師でもあった。ソクラテスの言説はプラトンの著作によって知られており、プラトンの思想は、西洋哲学の源流と言われている。
プラトンと言えば、一番弟子はアリストテレス(前384-前322)
「万学の祖」とも呼ばれ、論理学、詩学、天文学、動物学など、あらゆる学問を体系立て、後世に多大な影響を与えた。
アリストテレスと言えば、アレクサンドロス大王(前356-前323)の家庭教師をしていた。
マケドニア王国の王で、アケメネス朝ペルシア帝国を滅ぼして、ギリシアから小アジア、エジプト、西アジア、インドにまたがる大帝国を築いた。
バビロンにはバベルの塔のモデルになった巨大建造物ジッグラトがあったとされている。バベルの塔と言えば、ピーテル・ブリューゲル(1528頃-1569)の描いたものが有名だ。
葛飾北斎と言えば、彼の作品をはじめ、日本の浮世絵は、その構図や色彩、また自然の描写など、西洋の芸術表現に大きな影響を与えた。
1867年のパリ万博では、日本の美術品、工芸品が紹介され、ジャポニスムが起こった。
ジャポニスムと言えば、19世紀後半から巻き起こったジャポニスム旋風は、日本でも人気のある、モネなどの印象派をはじめ、ポスト印象派とされるオランダの画家、フィンセントワアン・ゴッホ(1853-1890)などにも大きな影響を与えた。
伊豆半島の衝突と言えば、同じようにプレートの移動にともなって大陸も動いている。大陸移動説は、ドイツの気象・地球物理学者アルフレート・ウェゲナー(1880-1930)が最初に唱えた説。現在ではプレート・テクトニクス理論の一部として受け入れられている。
大陸移動説と言えば、そのヒントの一つになったのが、アルフレッド・ラッセル・ウォレス(1823-1913)の唱えたウォレス線の存在だ。その線を境に、昆虫、貝類、鳥類などの生物分布が異なる。
地動説と言えば、『天球の回転について』でそれを主���した、ポーランドの聖職者であり天文学者のニコラウス・コペルニクス(1473-1543)が有名だ。コペルニクスは、地球が球体であることも理解していた。
コペルニクスの地動説と言えば、その確立に大きく貢献したのが、ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラー(1571-1630)だ。
太陽系の惑星の運動に関わる、ケプラーの法則を発見した。
不老不死と言えば、老化の抑制に関わっていると言われているのが
サーチュインと呼ばれる遺伝子のグループ。
アンチエイジングの鍵になるとされ、研究が進んでいる。
遺伝子操作と言えば、キメラマウスなど、遺伝的に異なる細胞からなる生物を人工的につくることもできる。キメラの語源のキマイラはギリシア神話に出てくる怪物で、ライオン、ヤギ、ヘビの頭をもち、ロから火を吐いたという。
キメラと言えば、ハイブリッド野菜のトムテトだ。地上にはチェリートマトがなり、根元にはジャガイモがなっている。
こちらは、接ぎ木でつくられており、キメラではなく、遺伝子も交雑していない。
監視社会と言えば、パノプティコンは、中央の監視塔から周囲の独房を
少数の監視者が管理できる一望監視施設だ。効率的な監視施設として、
世界各地の刑務所でパノプティコンの方式が一時期採用された。
パノプティコンと言えば、チェコ出身の小説家、フランツ・カフカ(1883-1924)の『審判』や『城』なども、相互監視社会や官僚政治の恐怖を描いているとされる。また、不条理な世界の中で自分の存在を認識し、もがく主人公の描き方は実存主義文学とも言われている。
体を装飾と言えば、先史時代からあるモチーフの一つが「渦巻き」だ。
我々日本人の祖先、縄文人は全身に入れ墨を施していたとされるが、恐らく渦巻きデザインも採用されていただろう。渦巻きは、人類に共通の、普遍的なデザインの一つだ。
ニーチェと言えば、その処女作は『悲劇の誕生』だ。
そのなかでニーチェは、理性的で秩序だったアポロ的なもの、
陶酔的で混沌としたディオニソス的なものという2つの芸術衝動の類型を示した。
ニーチェと言えば、彼が理想とした超人はツァラトウストラだ。ツァラトウストラはゾロアスターのドイツ語読みである。ゾロアスター教は、古代ペルシアで信奉されていた宗教で、キリスト教や日本の仏教の行事にも影響が見られる。
フーディーニ=困難な状況から脱出する人)と言えば、イギリスの南極探検家アーネスト・ヘンリー・シャクルトン(1874-1922)が有名だ。
船を失い遭難するも隊員27人の命を守った手腕は、今でも高く評価されている。文一
ユングと言えば、錬金術の中に、「心の変容」のプロセスのアレゴリーを見出した。
錬金術は、今日では非科学的で神秘主義的なものかもしれないが、近世では、化学的な発見や実験器具の発明もされた。
アインシュタインと言えば、光速度を不変とし、時間と空間を相対的なものとする特殊相対性理論、さらに重力を扱う一般相対性理論を導き出した。GPSに利用する人工衛星と地上の重力による時間の進み方の違いも、一般相対性理論に基づいて補正されている。
カントと言えば、ドイツ観念論はカ���トに始まり、フィヒテ、シェリングを経て、ゲオルク・ヴィルヘルムワリードリヒ・ヘーゲル(1770-1831)に至る。
弁証法の導入により、ドイツ観念論の大成者とされる。
へーゲルと言えば、その哲学の最大の批判者にして後継者とも言われているのが、ドイツの経済学者にして、思想家、革命指導者のカール・マルクス(1818-1883)だ。
ヘーゲル哲学の影響とその批判の上に独自の唯物史観を構築し、『資本論』を執筆。
『進撃の巨人』と言えば、自分の子供を食べる農耕の神・サトウルヌスを描いた、フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)の作品を連想する人もいるだろう。
ゴヤ晩年の、"黒い絵」と呼ばれる作品群の一つだ。
気候変動と言えば、ミランコビッチ・サイクルだ。
「氷期」と1"間氷期」が約10万年周期で繰り返すという説で、セルビア人の地球物理学者ミルティン・ミランコビッチ(1879-1958)によって提唱された。
天然痘と言えば、アメリカ大陸の先住民は、ヨーロッパ人のもち込んだ
天然痘や麻疹なとの病原菌によって人口の95%を失い、ヨーロッパ人による植民地化が容易になったと主張するのは、1997年刊行のベストセラー『銃.病原菌・鉄』だ。
先住民と言えば、いわゆる西洋文明とは異なった価値観の文化を伝統的にもっていた。
南アメリカでのフィールドワークを通じて、未開社会の合理的知性に注目したのは、フランスの文化人類学者、クロード・レヴィニストロース(1908-2009)だ。
アメリカの先住民文化と言えば、中央アメリカでは、マヤ文明をはじめ、トルテカ文明やアステカ文明など、独自の文明が栄えた。現在では多くがカトリック教徒だが、’「死者の日」のようなキリスト教の祭事にも、先住民の伝統的な風俗は色濃く残っている。
地球外生命と言えば、生命の起源は元々宇宙であるという仮説を、
パンスペルミア説と言う。ギリシア語で、「種子は遍在する」という意味。宇宙播種説、または胚種広布説と訳す。
修験道と言えば、その開祖として知られるのは役小角(生没年不詳)だ。
日本中に役小角ゆかりの山や寺院があり、様々な伝説を残している。
吉野、生駒などの36の寺院は役行者霊蹟札所となっており、霊場巡礼が行われている。
シヴァと言えば、その妃パールヴァティーとの息子がガネーシャとされている。ゾウ面にI本の牙、4本の腕をもち、ネズミを乗り物としている。ヒンドウ一教のガーナパティヤ派の主神として信仰されている。
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面白かった。
授業中資料集見るの好きだった人は絶対面白いと感じると思う!
でも教養がずらり、ではなく、このワードと言えば…でどんどんページが繋がっていくので、本として出版することにすごく意味のある内容になっている。
齋藤孝先生すげ〜
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歴史、人物、美術、科学、建築など10項目に分類されたジャンルで「知っていて損はない」蘊蓄を平易に紐解いている。編集がとても自由に纏められているからどこから読んでも何度読み返してても楽しい。しかも気に入った項目の参考文献も紹介してあるので、深い知識を求める人にも親切。
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齋藤孝さんの名前が署名に出てくる。
齋藤孝は執筆者ではなく編者の位置づけだ。
奥付を見ればわかる。
本書はトイレにでも置いておき、パラパラと好きなページをめくる。
興味のわいた内容をもっと深掘りしていくというスタンスで利用すれば良い。
172ページにスペイン内戦で倒れる兵士の写真がある。
キャバの写真だ。
キャパって雑誌があるでしょ と話しかけて来たおじさん。
キャパはベトナム戦争の従軍カメラマンだと思い込んでいた。
服装や装備品などなどからベトナム戦争ではないことはすぐに分かる。
失礼ながら全般的に知識が薄いような印象だ。
あの小父さんに本書をすすめたい。
アフロはすごいなあ と別の感想もある。