紙の本
25年もかけて出版
2024/03/03 14:01
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投稿者:キッシ― - この投稿者のレビュー一覧を見る
それだけ年月が経つと、初めに
OKを出した出版社側の担当や
姿勢も変わっていてもおかしく
ない。が、そこら辺の不安や
愚痴がないのが良い。
しっかり取材した結果、
"(そばにいたから)書く人だと
思わなかった"と身内のように
見られるようになっていたのも
興味深い。この点は、
他のテーマを扱うノン
フィクションライターと対談や
鼎談などして、
記録に残しておいてほしい。
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品川駅の東口に今もあるという芝浦屠場。差別や偏見を受けつつも働く従業員の姿を描いた渾身のルポ。
先日30年ぶりに品川駅の東口を訪れあまりの変貌に驚かされた。昔は駅近辺に広大な空地がありテニスコートとやたらとカラスの多い屠場の建物が目立っていた。今は新幹線も止まり長く暗い地下道もない。
本書はその芝浦屠場で実際に働いたというライターが20年ほど温めていた題材と向き合って作品化したもの。働く人々に対する愛情そして肉の解体現場のリアルな姿が見事に描写されている。
思い出のある品川の裏(当時の東口は正にこの表現がふさわしかった)の姿を描いた作品、懐かしくまた筆者の人生を見つめる冷静な視点を楽しむことができました。
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芝浦で働く人たちも、そこに飛び込んだ山脇さんも、ほんとにかっこいい。伊沢さんはすべての振る舞いがかっこよすぎるや。
現在の芝浦と過去の芝浦を読み比べると、今は全てのいろんな仕事がシステマチックになってつまらなくなったよなぁと感じる。ITやAIが入り込んできて、職人的な人が自分の腕を試すような仕事の仕方ができなくなったよねぇ、、、どこの業界も。
以前読んだ本と読み比べ。
鎌田慧「ドキュメント屠場」
(https://booklog.jp/item/1/4004305659)
内澤旬子「世界屠畜紀行」
(https://booklog.jp/item/1/4759251332)
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2023年7月、静岡新聞の読書欄 <著者は語る>を読んで気になった本。
取材を超えた山脇さんの行動力によってこそ綴ることができた牛が精肉になるまでの細やかな過程、屠場で働く人の語り、思い。知っているつもりでわかっていないことばかりだった。